表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オレの一念、岩をも通す!?  作者: 喜世
第九章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

384/432

(03-2)

 その頃、三宅班の若手四人は屋上にいた。


「綺麗だね、夕日……」

「明日も晴れですね……」

「洗濯しないとね」

「掃除もしないと」


 夕焼けを眺め、ペットボトルのお茶を飲みながらそう呟くつばさ与晴ペア。


「なに老年夫婦してんですか」


 スマホをいじりながら小馬鹿にする西谷。


「現実逃避するんじゃありません!」


 茂山が突っ込む。


「はい……」

「すみません……」


 茂山が場を仕切る。自分たちなりに打開策を見つけたかった。


「例のジャーナリストの記事、どうなったの?」


「圧力掛けられて出せなくなった。対抗してネットニュースで出したら、ものの数分で消された」


 悔し泣きしながら電話を掛けてきた小平を、つばさは慰めたばかりだった。


「どんだけ悪どいんだよ、ITOU。何か他に手は無いのかね?」


 西谷がスマホを弄りながら言う。


「今、持ってるツテで使えるもの無いか探ってます」


「おっ。さすが。よろしくお願いします」


 与晴が手を挙げた。


「LOTUS社長さんがこの機会にITOUを成敗したいので協力すると言ってきました。

なので先輩、やはり脚本の監修の仕事を受けませんか?」


「仕事しながらできるかな……」


「解毒の入院中にやれませんかね?」


「あ、そっか……」


 茂山が口を挟んだ。


「ドラマの件は一旦置いといてだね、言っちゃ悪いけどLOTUSさんって中小でしょ? 体力あるの?」


 与晴が説明する。


「LOTUS社長のお姉様は業界1位のヘブンス社長夫人です。LOTUSとは協力会社かつ義理の兄弟で仲も良いので、ヘブンスの協力で可能かと思います」


「あー、ヘブンスか……

あの新社長さん武田信玄みたいなことしたからね」


「茂さん。何言ってるかわからないです」


 西谷がスマホから視線を逸らさずに突っ込んだ。


「前社長の実のお父さん追い出して社長になったのよ。なんか内輪で色々あったらしくて」


「へー…… 結構ドロドロですね、製薬会社」


「ま、どんな業界もそれなりにいろいろ恐ろしいけどね……」


「やっていただけるんなら、成敗してもらいましょうかLOTUSさんとヘブンスさんに」


「了解です」

「了解!」

「はい」


 若手の意見が固まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ