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オレの一念、岩をも通す!?  作者: 喜世
第四章

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(05-7)

 つばさが職場に着いたのは三時近くになっていた。

 休めば良かったと三宅に言われたが、調査や記録しておきたいこともある。


「お疲れ様。ごめん遅れて……」


 相棒に謝ると、彼は何食わぬ顔で言った。


「いえ。お疲れ様です。早速ですみませんが……」


 当然仕事の話だろうと思ったつばさ。


「報告書修正終わった?」


「写真撮っていいですか?」


 その言葉に一瞬戸惑った。彼は既にスマホを手にしている。


「は? なに撮るの?」


 意味が分からない。


「先輩です。お願いします!」


 見れば、彼の顔には雄翼の私服が見れた!という喜びが出てしまっていた。


「別にいいけど…… あ、連写はやめようねー、佐藤くん」


 時すでに遅し。撮り終わっていた。


「ありがとうございます!」


 嬉しそうに写真をチェックする彼をまたも叱れなかった。


 ため息混じりに彼に聞く。


「……それ撮ってさ、どうするの?」


 彼のスマホの中には自分の制服姿、スーツ姿、つい先日の結婚式の仕事の時の写真が収まっているはずだ。


「先輩の今後のコーデの参考にします」


 嘘か誠か。知る由もない。


「あ、そう…… よろしくお願いしまーす……」


 しかし、つばさは疑い始めた。

相棒は今の自分の雰囲気がお兄さんに似てると言ったが、実は見た目も似ているのではないかと。


「小野さんのって、与のコーデ?」


 西谷が与晴に聞く。


「服は選んだ。でもこの組み合わせは先輩が自分で。良いよね!」


「うん。すごくいい!ねえ、わたしの彼氏のもやってくれない? 超絶ダサくて。ご飯驕るから!」


「いいよ。後で彼氏の写真送って」


「わかった」


 つばさは二人のやり取りを見て、やはり単なる趣味なのかもしれないと、思い直した。




「病院にいました? あの男」


 急に仕事に切り替えた与晴。つばさも頭を切り替える。


「今日はいなかった。でも代わりに気になる人間を見つけたから、ちょっと調べようと思う」


「了解です」


 つばさは関口看護師と、彼とITOUの繋がりが無いか、調査を始めた。

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