年385 4/24
暫くトレイダルに留まり、傷の治療と部隊の見直しを行った。
何名か新たに兵を募り、30名程まで規模が増えた。
加えてガロランド卿の計らいにより、彼の部隊の訓練にも参加させてもらった。
部下たちも一回り戦闘技術が向上したようだ。私も訓練方法や理論について多くの学びを得た。
ガロランド卿とも謁見する機会があり、将としての在り方や勝利を掴むための戦略の立て方など、彼の経験を交えつつ伝授してもらうことができた。非常に貴重な時間であった。
一週間程滞在し、明日ラオヒール族の首都ガルドに向かう隊商と共にトレイダルをすることになった。
隊商は護衛を含め70名程いるが、追加の護衛という形で同行することになった。これもガロランド卿の計らいである。
クォリール海賊たちも小隊だけで100名近い隊商を襲うことはまずしない。安全に島に渡ることができるであろうとのことだった。
夜明けとともに出発し、問題がなければ夕暮れまでには到着する予定だ。
ガロランド卿には感謝してもしきれない。出発の前にもう一度感謝を伝えたかったが、残念なことに軍事招集を受け昨日から不在だ。
いずれまたお会いできる日が来るだろう。その時に改めて伝えることにしよう。
Topic:クォール海賊
カラディア近郊のエルニア大陸を故郷とする海の民。主にヴィッタビア~ドラン・シュタート周辺での略奪行為によって生活している。
複数の小隊に分かれ行動しているが、軽装歩兵と弓兵のみで構成されているため、囲まれると厄介だが一つ一つはそれほど脅威ではない。
しかし、時折彼らの長に率いられ上陸する大軍団は国家を侵略するに十分な強さを持つ。