表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とある領主の備忘録  作者: G1fter
4/12

年385 4/17

今日は劇的な一日であった。


トレイダル付近からラオヒール族の支配する島へ向かおうとしていたのだが、その道中クォリール海賊に襲われてしまったのだ。


相手は30名程の小隊だったが装備・戦闘技術でこちらが優っていた。有利に戦いを進めていたが一つ誤算があった。


周囲にいた別部隊が加勢に来たのである。同じような小隊ではあったが、瞬く間に数を増し、150名近くを相手することになってしまった。


加えて地の利は奴らにある。結果あっという間に追い詰められてしまった。


流石にこの人数差では勝ち目がない。退却するのも厳しい状況だった。


万事休すかと思われたが、幸運なことにパトロール中に通りかかった諸侯の部隊が加勢してくれた。


海賊たちは200名を超える正規軍の前に成す術なく、敗北した。


加勢してくれたのはガロランド卿。トレイダルの領主であり、ヴィッタビアの重臣だ。


諸侯内で最も古株であり、海賊に対抗する軍隊の総指揮官でもある。


彼の助けにより、我が部隊は負傷者こそ出したが死者を出さずに済んだ。


加勢への感謝を伝えると、なんと負傷者の治療と、その傷が癒えるまで彼の居城内へ滞在することを申し出てくれた。


普通であれば、諸侯が素性も知れぬ一介の異邦人にこんな申し出をするなどあり得ないことだが、彼は私の中にある何かを感じ取ったらしい。


何はともあれ、有難くその申し出を受けることにした。


彼には感謝してもしきれない。この恩をいつか返せる日がくればいいが。

Topic:ガロランド卿

ヴィッタビア共和国最古参の諸侯であり、トレイダルの領主。海賊に対抗する軍隊の総指揮官でもある。

新神教の信仰者で公明正大な性格。その人柄から領民達の信頼も厚い。彼のことを慕う諸侯も多く、戦争時は彼が元帥として指揮を執ることも多い。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ