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とある領主の備忘録  作者: G1fter
2/12

年385 4/2

 

しばらくこの街を拠点に、昼間はギルドからの依頼や街の周辺のごろつきを討伐して日銭を稼ぎ、


夜は酒場で旅人や吟遊詩人から各国家・勢力についてや大陸の歴史を聞いて回る生活を送った。


その中で、この大陸で成功するための有用な情報をいくつか得た。


・この大陸には文字通り“平和”はなく、常にどこかの国家・勢力間で戦争が勃発している。


・そのため各国家・勢力の王達は自国に与する傭兵隊を欲している。


・傭兵隊の指揮官として王の信頼を得ることができれば諸侯――領地を与えられ、貴族達の末席に迎え入れられることもあるだろう。


現状、この方法が一番現実的であろう。


兵と資金集めは何とかなるだろうが、加えてある程度の名声も必要になる、とのことだ。


無名の指揮官では信頼を置くことも、敵国への抑止力にもならないということだろう。


ましてや素性も知れない異邦人の私では余計雇ってはくれないだろう。


どうやって名を揚げればよいか、という問いに対して戦闘やギルドからの依頼をいくつもこなせば自ずと名は揚がるだろうと旅人は言った。


その他にも各街で定期的に開催される武術トーナメントに参加するのも手だと教えてくれた。


優勝すれば名誉に加え、賞金も出るという話だ。それを食い扶持にしている者もいるらしい。


機会があれば参加してみることにしよう。


続けて旅人が声を潜めて別の方法としては、と話してくれた。


なんでもいくつかの国家には現王とは別に王位を主張する者がいるらしい。その者たちを担ぎ上げる、というものだ。


彼らは各地を転々としながら支持者を集めているそうだ。軍を集結させ、進軍することもあるらしい。


支持者がいるとはいえ、一国を相手にするにはあまりにも厳しいだろう。蟻が象に挑むようなものだ。


とはいえもし彼らに会う機会があれば話を聞いてみるのもいいだろう。


当分の間は傭兵隊を組織することが目標となりそうだ。


兵を募り資金を集めつつ、各国を巡ろうと思う。仕えるべき主を見つけるのだ。


このコンコードの街を有するヴィッタビア共和国から始めて行こう。明日から忙しくなりそうだ。

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