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終末の蟹

作者: 蟹山カラス
掲載日:2021/05/08

「蟹」

「きみ、いたのかい」

「それはこっちの台詞だ、無事だったのか」

「人類はみんな滅びたと思っていたよ」

「俺は生きてるが」

「まあパートナーは生き続ける……そういう世界だから」

「世紀末だな……」

「そうでもないよ、今世紀が始まって20年と少し経ってる」

「マジな返ししなくていいから」

「そうだね」

「ああ」

 間。

「で、きみはどうするの」

「どうするって、生きてるんだから生きるしかないだろ」

「まあ、そうだね」

「蟹、お前はどうするんだ」

「どうするか、ね……」

「一緒に生きてくれるのか」

「それもいいけど……」

 ちら、とこちらを見る蟹。

 なんで蟹がこっちを見たのかわかるかって、そりゃまあもう、慣れだ。

「きみを……」

 そこで言葉を切る、蟹。

「……」

「……」

 しゃき、とハサミが鳴る。

「でもまあ、一緒に行こうか。完全に滅ぶまでは」

「ああ、それがいい」

「うん」

「それが終わったらお前も一人だ……いや、一匹か」

「どうかな」

 蟹は天を仰ぐ。

「案外二人かもしれないよ」

「はは」

 俺は笑う。

 

 二人だった。

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