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とある女子高の昼休みの会話 6

吹き抜ける風が心地よく、白いカーテン越しの柔らかな日差しが眠気を誘う初夏過ぎの昼。いつもは元気なおしゃべりトリオも今日ばかりは静かです。


眠たい体を机に預けて、だら~、っとしている笑話さんと穂花さん。それと対照的に一人だけ背筋をピーンっと伸ばして食後のお茶をマイカップですすっている玲奈さん。玲奈さんはいつも変わらず綺麗な立ち居振る舞いですね。


おや?穂花さんが眠気で回らない口で何かを言っています。何を言っているのでしょうか?


「ひやや~」


ひやや?ああ、どうやら机が冷たくて気持ち良いみたいですね。笑話さんも満足顔で


「ひやや~」


っと、一緒に言っています。暑い時は冷たいものに触ると気持ち良いですものね。


「気持ちええ~」


穂花さんが目を閉じて気持ちよさそうです。これはもう直ぐ寝てしまいそうですね。

お昼休みもまだ20分ありますし、お昼寝もいいかもしれません。

穏やかに過ぎる昼休み。穂花さんはうたたね。笑話さんは気づいたら熟睡です。寝るのが早いみたいですね。


ゆっくりと過ぎる穏やかな時間。私はこういう時間が好きです。


おや?玲奈さんマイカップを机に置いてなにやら穂花さんの机から少しだけ自分の机を離しました。その直後笑話さんがムクっと起きて呟きました。


「後3分。さて」


どうやらお昼休みが後3分という意味らしいですが何をするつもりでしょうか?


「穂花、起きなさい。その姿勢でそれ以上寝てると肋骨凹んで胸無くなるわよ」


笑話さんのこの言葉に


「駄目、駄目、胸無くなるの駄目」


っと、言いながら穂花さんが半泣きで勢いよく起き上がりました。なるほど、机を少し離したのはぶつからないためだったんですね。


「なんで、なんで机さんと仲良く寝ると胸無くなっちゃうの?机さんよくないの?」


穂花さん悲しそうな顔で笑話さんと机を交互に見ています。笑話さんは穂花さんの疑問に答えました。


「机に体重かけて寝てると角に当たってる肋骨が凹むのよ。歯の矯正みたく強い圧力で形を変えるのと一緒よ。まあ一回くらいならなんてことないだろうけど」


笑話さんの言葉に穂花さんがなるほどっという納得した顔をしました。それから3秒くらいして穂花さんは疑問に思ったことを口にしました。


「あれ、でも笑話ちゃんたまにその姿勢で寝てるけどお胸無くなっちゃうじゃ・・・」


笑話さんが背伸びしながら答えました


「あたしはもう十分よ。これ以上でかくなると姉ちゃんみたくブラジャー探しがめんどくさいって知ってるから別に気にしてない」


どうやら笑話さんのお姉さんの胸は大きいみたいですね。おや?穂花さん突然笑顔に戻りました、どうしてでしょう?


「笑話ちゃんのお胸がお姉さんみたくまだ成長するってことは私のお胸もまだ成長するってことだよね?」


穂花さんが笑顔を輝かせながらハムスターのようにキョロキョロと笑話さんと玲奈さんの顔を交互に見ています。


なるほど~、穂花さんはまだ自分自身が成長できるかもと期待しているのですね。未来に期待するのはとてもいいこです。


ですが・・・。


笑話さんも玲奈さんも僕も。(たぶんこれ以上成長できないだろう)っと確信しているので尋ねられている二人は返答に困っていますね。どうしたら傷つけずにすむかっと考えていますが答えが出ません。そんな時に5間目が始まるチャイムがなりました。すると笑話さんと玲奈さんが同時に言いました。


「さ、授業授業」


あ、返答に困って逃げましたね(笑


そんな会話をしながらお昼休みはまたまた平和に過ぎたのでした。


ちゃんちゃん。

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