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とある女子高の昼休みの会話 4

穏やかな日差しが差込み、心地よい風が流れる初夏。ここ聖マリークラレンス学院のでは毎年熱中症対策に食堂のおばちゃんがクーラーボックスに入った氷を各教室に届けてくれます。その心遣いに感謝している学生さんたち。食べて涼しい顔に当てて気持ちいい。


そして昼休みになると笑話さんたちみたいに氷を使って野球の真似ごとをして遊ぶことが出来る。学生さんたちは食堂のおばちゃんに本当に感謝しています。


「穂花!いっくわよー」


笑話さんが振りかぶり勢いよく手に持っている氷を床にスライドさせるように発射。

笑話さんの手から離れた氷は勢いよく床を滑りほうきを持っている穂花さんに向かっていきます。


「穂花ファイアーフルスイング!」


穂花さんが強い口調で必殺技であろう名前を唱えながらほうきで床を掃く要領で振りました。滑ってきた氷は綺麗にまっすぐ笑話さんのほうに打ち返されました。


穂花さんは両腕を上げてやったーっと喜んでいます。逆に打たれてしまった笑話さんは残念そうな表情で


「うーん、穂花に打たれるようじゃダメね。どうしたらいいんだろう」


っと、言いました。笑話さんは少し悩んだあと


「やっぱり、魔球って必要なんだって気付いたわ」


っと、言いました。それに対して穂花さんが


「そうだよね、色んなゲームが必要だと思う」


っと、的外れともいかないですがちょっとずれた発言をしました。実は穂花さん、魔球という単語そのものを知らなかったので野球の親戚かなっと勘違いしていたのでした。


「ゲーム・・・?」


笑話さんは穂花さんの言葉に少し悩みましたが、直ぐに


「そうね、ゲームごとに魔球を変える必要があるわね」


っと、いつもの前向き思考で魔球も種類が必要だと考えました。


それを見ていた玲奈さん、今の笑話さんと穂花さんのやりとりが楽しかったようで微かに笑った後、今日始めて口を開きました。


「回転を加えると打ちにくいと思う」


これを聞いた笑話さんが目を輝かせながら


「それだわ」


っと、回転をかけて投げ始めました。



10分後。昼休みも終わる3分前なので片付けもあるので氷野球はここで終わりです。



「はぁ~楽しかったねぇ~」


穂花さんは満足した笑顔。楽しかったようで何よりです。


「あたしの魔球も冴え渡ってきたわね。これなら来週のクラス対抗戦も優勝間違い無しだわ」


笑話さんが自信に溢れた表情で右拳を握っています。


そして玲奈さんはお茶を啜りながらいつもながら傍観していたのでした。


氷の無駄遣いもほどほどにね。


そんなこんなで今日も平和に過ぎましたとさ。


ちゃんちゃん。

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