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痛み
ただ、矢が突き刺さるように痛くて苦しかった。でも僕はそれをどうにかする方法を知らないし、どうすれば分かるのか分からなかった。突き刺さった痛みは治る事無く日が昇って朝になり、日が沈んで夜になった。数えるのが億劫になるほど朝と夜を忙しい太陽とともにむかえたけど、僕の痛みは治らなかった。
これはたった一人の僕と太陽の一生の切れ端だと後で誰かが言っていた。
(人は痛みと一緒に生きるの。)(誰かがいれば楽になれると誰かが言ったけど僕には誰もいなかった。)
痛みを軽くする方法を知らない僕はこの後どうなるのだろう。