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子供-夢=成長
あの日、僕が遠くに見たあの夢は何時から見なくなったのだろう。何時からか無くなってしまったあの夢を探すことは無意味だと、尊敬しているあの人は言っていた。でも、あの時恋焦がれたものを見なくなってしまったということは何か僕の中で変化があったのだろう。もしかしたらただ忘れただけもしれないけれど。
真っ青な空。太陽の黄金色に輝く光を余す事無く浴びる部屋。その部屋の中央に置かれたソファに座る僕。そして、普段表情の乏しい君の口元に浮かぶ笑み。
ああ、恋焦がれた夢を見なくなった僕は。
(いつの間にか少年は大人になった。)
もしそれを失うことが大人になることなら私は大人になりたくない。