愛と勇気と知恵のゲーム!幼竜児の心を掴め!
愛と勇気のパンの物語を竜人の子どもたちに聞かせたギータは、幼竜たちの反応に満足し、提案した。
「みんな、この物語に出てきた竜みたいに、力を合わせて困難に立ち向かうゲームをしようと思うんだ」
「さあ、みんな! ドラパンになりきって、バイキン竜をやっつけるぞ!」
ギータの掛け声と共に、幼竜たちの目がキラキラと輝いた。
彼らは、先ほど聞いた「ドラパンとバイキン竜」の物語にすっかり夢中だ。
「俺がドラパンになる!」「僕がバイキン竜を倒すんだ!」
幼竜たちは、それぞれのチームに分かれ、やる気に満ち溢れていた。
「このゲームは、『ドラパンとバイキン竜』という名前だ。
みんなでチームを作り、バイキン竜が仕掛ける様々な試練に挑戦する。」
「試練の内容は、バイキン竜をやっつけるための『力』、
村のドラゴンフルーツを守るための『知恵』、
そして、仲間を信じる『勇気』を試すものにする。」
最初の試練は、【力の試練】。
巨大な岩に見立てた障害物を、チーム全員で協力して必殺技「ドラパンパンチ」で破壊する。
「ドラパンパンチ!」
「うおおおお!」
リオ率いる赤竜チームは、炎を纏った拳を岩に叩きつけた。
しかし、岩はびくともしない。
「ダメだ、もっと力を合わせないと!」
リオちゃんは、チームの仲間たちに声をかけ、呼吸を合わせた。
そして、全員で力を合わせ、渾身の「ドラパンパンチ」を繰り出した。
ドガアアアア!
ついに、岩は粉々に砕け散った。
一方、青竜チームは、魔法を駆使して岩を破壊しようとしていた。
「ウォーターカッター!」「サンダーボルト!」
ギャンギャンちゃんは水流で、モグモグは雷撃で岩を攻撃する。しかし、岩は魔法を吸収し、逆に力を増してしまう。
「まずい、魔法は効かない!」
ギャンギャンは焦り、チームの仲間たちに指示を出した。
「みんな、魔法を一つに集中させるんだ! そして、同時に放つ!」
チーム全員が魔法を一つに集中させ、同時に放った。
ズドオオオオオン!
激しい爆発と共に、岩は粉々に砕け散った。
次の試練は、【知恵の試練】。
バイキン竜が仕掛けた謎を解き、村のドラゴンフルーツを守る。
「謎解きか……。俺たちにできるかな?」
リオは不安そうに呟いたが、ギャンギャンは自信満々に言った。
「任せて! 私、謎解き得意だから!」
ギャンギャンは、謎解きの問題文を読み解き、チームの仲間たちに指示を出した。
「まず、この暗号を解読する。そして、その答えを地図に当てはめると……」
ギャンギャンの指示に従い、チーム全員で謎を解いていく。
そして、ついに、今日のおやつであるドラゴンフルーツが隠された場所を突き止めた。
一方、赤竜チームは、力任せにドラゴンフルーツを探していた。
「ドラゴンフルーツはどこだ!」「早く見つけないと、バイキン竜に奪われちまうぞ!」
しかし、どれだけ探しても、ドラゴンフルーツは見つからない。
「ダメだ、力づくでは見つからない……」
リオは諦めかけたが、その時、チームの仲間が言った。
「リオ、落ち着いて周りを見てみろ。何か手がかりがあるはずだ」
リオは、言われた通りに周りを見渡し、壁に描かれた絵に気づいた。
「この絵は……。謎解きのヒントだ!」
リオは、絵に描かれた模様を解読し、ドラゴンフルーツが隠された場所を突き止めた。
最後の試練は、「勇気の試練」。チームで協力し、バイキン竜に扮した俺の攻撃から村人を守る。
「バイキン竜の攻撃は強力だ。油断するな!」
ギータは、幼竜たちに注意を促した。
バイキン竜(俺)は、火炎放射や魔法攻撃を繰り出し、村人を襲う。
幼竜たちは、チームで協力し、魔法障壁で攻撃を防ぎ、村人チームを安全な場所に避難させた。
「みんな、よくやった!」「俺たち、ドラパンみたいに強くなれたかな?」
全ての試練を終え、幼竜たちはギータに笑顔を見せた。
「ああ、みんな、よく頑張った。君たちは、ドラパンみたいに強い心を持った、最高のチームだ」
ギータは、幼竜たちの成長した姿を見て、心が温かくなった。
竜人族の心に響くものは、力だけではない。彼らは、物語やゲームを通して、勇気や仲間との絆を学ぶことができる。
彼らは、人間とおんなじだ。
ギータは、そう確信した。