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変夢奇譚 ~くだらない夢のよせ集め~

人生ノート (変夢奇譚 ~くだらない夢のよせ集め~ 第1夜より)

作者: Ak_MoriMori
掲載日:2022/02/02

変な夢を見た。


  私の目の前に1冊のノートがある。


  人生ノート。


  一見すると、薄いノートだが、これには、今までの私の人生の軌跡が書き記さ

 れている。そう、生まれた時から現在まで、そして、これから先の人生もこの

 ノートに書き記されるのだ。


  私は、ためらっている。べつにためらう必要はない。ただ、自分の過去を振り

 返るだけのことなのだから。だが、なぜか不安を感じる。

  過去の自分が感じなかったものをそこに見出すかもしれないからだ。


  ようやく、決心がつく。

  私は、ついに表紙をめくった。


  私の誕生した日。

  その日の内容は・・・。

  何も記されていない。日付のみしかなかった。


  次のページをめくる。

  私の誕生した翌日。

  何も記されていない。日付のみ・・・。


  次のページをめくる。

  私の誕生した翌々日。

  何も記されていない。日付のみ・・・。


  おかしい。

  いや、まだ赤子だから、特に記されるような出来事がなかったのだ。

  もっと・・・そう、5年ぐらい先を見れば・・・。


  私は、この時、初めて気がついた。

  このノートは、めくるたびに新しいページが追加されていく。

  そして、めくったページは消えていく。


  私は、全力でページをめくる。

  約2000ページはめくっただろうか?

  約5年分はめくったはず・・・


  そこで、ノートに目を落とす。


  私の誕生から約5年が過ぎた日付。

  内容は・・・何もなし。


  馬鹿な!

  私は、再び、ページをめくる。


  私の誕生から約10年が過ぎた日付。

  内容は・・・何もなし。


  ページをめくる。


  私の誕生から約15年が過ぎた日付。

  内容は・・・何もなし。


  ページをめくっては、確認を繰り返す。

  もう、何ページめくったかわからない。


  ついに、昨日の日付になった。

  ノートに目を落とす。

  内容は・・・そ、そんな・・・何も記されていない。


  私は、ようやく気づいた。

  自分の人生には、残せるような物が何もなかったことに・・・。


  私は、一人叫んだ!

 「お、俺の・・・俺の人生はカラッポだ! そして、これからも・・・」


そこで目が覚めた。


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