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食べ物の怨みは怖いのよ。

食堂で食べていた思い出のハニーベアーがお亡くなりになった。

サラはどう動くのか?

「う……」


 突き飛ばされた学生は(うめ)いているけど、そんな事はどうでも良いわ。

 問題は私のハニーベアーが食べれなくなった事よ!

 許せないわ!


「ちょっと貴方!」

「何だ?」

「どうしてくれるのよ。私のハニーベアーが食べれなくなったじゃない!」

「何故、オレが文句を言われないといけない。そもそも、この下級貴族が悪い。それに君は誰だ?」

「私達は王宮からの依頼で、この王立学園に視察に来た者よ。」

「そんな者が何故、食堂に居るのだ?」

「当然、学生の食事風景を見る為よ。それよりも、私達の食事を駄目にした謝罪をしなさい!」

「何故、オレが謝罪をしなければならない?」

「貴方があの学生を突き飛ばしたからよ!」

「ふん。そんなのは、あの下級貴族がオレの邪魔をしたからだ!」

「何が『邪魔をしたからだ!』よ。聞いていたら、貴方が『違反』したからでしょう?」

「オレは上位貴族だ。下級貴族に文句言われる筋合いは無い。」

「そういえば、父上に報告するって言ってたわよね?」

「当然だ!」

「ふ~ん。つまり、貴方は貴族の誇りを捨て、違反と言われる事をして注意されたから、上位貴族の子息である事しか自慢出来ない自分の事を棚に上げて、父親に泣き付く訳ね。」

「なっ!? 貴様! オレを侮辱するのか?」

「ほらほら、今直ぐパパを呼んで、泣き付いてお願いしたら。『パパー。上位貴族の子息である事しか自慢出来ない中身の無いオレを苛めるのー。』ってね。」

「貴族ー! オレを愚弄するな!! 決闘だ!」

「はーい。皆さん。この上位貴族の子息は、違反するという貴族の誇りを捨て、注意した者に対して正邪を正さずに親の権力で排除しようとして、次に本当の実力はどうであれ、口で勝てない相手である私、女性に対しては決闘という名の暴力で黙らせようとしていますよー。

 良いのですか? こんな誠意も誇りも無い者がこの国の将来に於いて、代表の1人に成る事が!」

「き、貴様ぁ!」

「あら。そんなに睨まなくても良いじゃない。ほら、早く、パパに泣き付いて助けを呼びなさいよ。『パパー。助けてー!』って。」


 周りが野次を飛ばし始めたわね。


「貴族として恥知らずな。」

「情けない姿だな。」

「みっともないわね。」

「学園の主旨も分からない馬鹿だわ。」


 上位貴族の馬鹿子息とその取り巻きが、形勢不利と判断して逃げようとしている。


「お怒りは分かりますが、ここは引くべきです。」

「……分かった。」


 早く誰か来ないと私が断罪しますよー。


「皆さん。一切、責任を取らず、周りに居る子息令嬢に対して謝罪もせずに逃げようとしていますよー。」

「何を言ってっ!?」

「きっと、上位貴族のパパに泣き付く為ですよー。

 明日以降にこの下級貴族と言われた子息が学園から居なくなった場合は、パパに嘘だけの報告をした証拠になるでしょうねー。」


「そこまで!」


 食堂の2階、如何にも貴族の中でも特権階級専用と言える場所から声が出た。

 ……あら。わざわざ降りて来て、こっちに来るみたいね。


「先ずは貴方は周りの無関係の者達に謝罪しなさい。」

「……分かりました。……騒ぎを起こしてすまなかった。」

「さて、関係者は2階に上がりましょうか。そこで話を聞きます。」


 特権階級の誰かの進めで、私達は2階に上がった。


「それでは、事実確認をしましょう。」


 最初は下級貴族と呼ばれた学生が事情を話す。

 それを上位貴族の馬鹿子息が話の途中に割り込み否定する。

 その度に特権階級の誰かが注意する。

 次に上位貴族の馬鹿子息が自分本位の説明をする。

 最後は私達の事を話す。


「それぞれの事情を聞きましたが、多少の誇張や煽りが有りましたが、其方の言い分が正しいようですわね。」


 特権階級の誰かが私の話を肯定した。


「なっ!? オレの話を信じず、貴族ですらない何処の誰かも分からない者の話を信じるのですか!」

「当然です。学生としての秩序を守り、学園の規則を遵守していれば何も起きなかったのですから。」

「しかし……」

「黙りなさい! あの方が言っていた通り、貴方は貴族としての誇りを持っていないのですか?」

「くっ!」

「反省が無い様ですね。それならば、貴方の真似となり非常に屈辱ですが、私の権限を越えたという事で、お父様に報告しなければなりませんね。」

「お、お待ち下さい。それだけは……」

「いえ。もう決めました。貴方にはこれを機に反省して貰い、今後の成長の糧となる事を願います。」

「……御前、失礼します。」


 上位貴族の馬鹿子息と取り巻きが退場した後、特権階級の誰かは下級貴族達に「困った事が有れば私の所に来なさい。」と伝えて下級貴族達も退場した。


「改めて自己紹介をしますわ。私はこの国の第2王女リリシア=ベルタ=ラルトーノですわ。」

「私はマリオン公爵令嬢のベアトリス=ヤーデ=マリオンです。」

「ボクは、ナザレンツオ侯爵の長男のレイオ=ナーチェ=ナザレンツオです。」

「おれは、近衛騎士団長の長男のカジム=レイド=クラウザーだ。」

「私は冒険者のサラよ。」

「アークだ。」

「リンですわ。」

「セレスよ。」


 自己紹介が終わると、リリシア王女殿下が口を開いた。


「サラさんに聞きたい事が有るの。」



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。



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