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冒険者ギルドの日常。

冒険者ギルドの毎日の様に繰り返す日常とは?

 私達は声を掛けた方に振り向くと、そこには4人の男3人と女1人が居た。

 多分、冒険者。


「あんたらは、此所いらじゃあ見掛けない顔だな。」

「王都には先程、到着したばかりよ。それと何か用?」

「オレ達は此所の冒険者でな。ちょっと前まで同じパーティーだったんだが、将来の展望で意見が別れて話し合いの結果、合同で新しいメンバーを探す事にしたんだ。」

「それで?」

「僕と彼女はどちらかと言うと安定志向。」

「オレ達は、どちらかと言うと上昇志向。」

「それで、あんたらも、男1人と女3人じゃあ、不安が有るだろう? だから、オレ達のメンバーに入らないか?」

「お断りよ。私達は武力や地位、権力や金には興味無いから。」

「またまたぁ。それなら何故、王都に来たんだよ?」

「仕事よ。」

「本当か? 王都から出る仕事なら分かるけど、王都に入る仕事を任せられる様には見えないよ。」

「見ず知らずの貴方達に言われる理由は無いわ!」

「……まあ、何か話したい事が有れば、冒険者ギルドに来てくれ。ギルドにはパーティー名『荘厳の剣』で通るから。」


 私の苛立ちに勘づいた4人組は、最低限の繋がりを残して去って行った。


「鬱陶しかったですわ。」

「全くよ。」

「気分転換も含めて、王都を散策するわよ。」

「おう。」

「はいですわ。」

「賛成。」

 《お肉ー。》

「そうね。軽く食事にするわよ。」


 こうして、私達は王都を散策して宿屋で夕食を取り、お風呂に入った後に少しのんびりして就寝した。


 翌日


 私達は朝食を食べた後、冒険者ギルドに向かったわ。

 勿論、昨日会った失礼な4人組の冒険者に会う為ではなく、王城との繋ぎの為と、この王都周辺の情報を手に入れる為よ。



 冒険者ギルドに到着した私達は、受付嬢の所に向かった。


「ようこそ、王都ヒュペリオンの冒険者ギルドへ。ご用件は依頼ですか?」

「いいえ。先ずはこの書類を王城に届けて欲しいの。それとその為の書類よ。」

「拝見してよろしいでしょうか?」

「どうぞ。」

「……内容は確認いたしました。恐れ入りますがギルドカードをお願いします。」

「はい。」

「……確認いたしました。書類に書かれた人物である『サラ』様である確認が取れましたので、此方の書類を王城にお届けいたします。」

「お願いね。次に最近、周辺に異常とか有る?」

「……いえ。特に異常が有ると言う報告は受けておりません。」

「そう。それなら、今日中で終わる依頼は無いかしら?」

「そうですね、……これなら如何でしょうか?」

「……東の森で発見されたオーガ5匹の討伐ね。分かったわ。この依頼を受けるわ。」

「分かりました。……手続きは終了しました。ギルドカードをお返しします。」


 私はギルドカードを受け取って移動を開始した途端に邪魔された。


「ちょっと待ちな。あんたらはダグドさんが言っていた奴等だろ?」

「そんな人、知らないわ。」

「……ああ。パーティー名が『荘厳の剣』だ。昨日、話たんだろ!」

「……ああ! あの失礼な連中ね。」

「おい! それはどういう意味だ?」

「言葉通りの意味よ。」

「粋がるなよ。折角、ダグドさんから話し掛けてくれたのに、女子供が調子こいてんじゃあねぇ!」

「貴方に文句言われる筋合いは無いわ。」

「なら、証明して貰おうか。奥に練武場が有る。付いて来な!」

「お断りするわ。貴方の指示に従う理由は無いわ!」

「ふざけるな! 無理矢理にでも従って貰う!」

「そうだそうだ!」

「それなら、練武場で私達に負けた者は全員、来ている服とギルドカード以外の換金出来る全て没収する。それで良いのなら、ね。」

「「いいぜ!!」」

「あ、受付嬢さん。適当に誰か寄越してくれませんか?」

「はい。ガレトさんお願いします。」

「分かりました。」


 奥に有る練武場に移動した私達は、再度内容を確認して対峙した。

 因みに見物人は多い。

 私達のやり取りを見ていた連中が賭けをしながら開始を待っている。


「覚悟は出来ているんだろうな!」

「貴方達こそね。」

「双方、よろしいですか?……始め!」

「粋がった事を後悔するんだな!」

「死ねや!」

「はあ。面倒臭い。アーク、セレス、お願い。」

「おう。」

「やれやれだわ。」

「がぁ! ぐふぅ!」

「ぎっ! げへぇ!」

「弱えな。」

「他愛もないわね。」

「勝者サラ!」

「今のは無効だ!」


 向こう側の取り巻きが文句を言い始めたわ。


「何処が?」

「そっちの4人の誰が出るか分からねぇから違反だ!」

「そんな事を何時、誰が、決めたの。文句は始める前に言いなさいよ。勝敗が決まった後に言う事こそ、無効だわ! 何よりも私達の事を知らないで、勝手に自分の価値観を他人に押し付けるんじゃ無いわよ!」

「ぐっ!」

「確かにそうだよな。」

「後から文句言うのは無効だよな。」

「自分の価値観を他人に押し付けるのは違うよな。」

「そういや、あの3人。良く見ればまあまあの見栄えじゃん。案外、女が欲しかっただけじゃねえの?」


 こらそこ!

 何が「良く見ればまあまあ」よ。

 良く見なくても私達は美しいのよ。

 淑女(レディ)に対して失礼ね。


「文句が有るのなら、貴方も同じ条件で掛かって来なさいよ。此方からはリンを出すわよ。後衛のリンを、ね。」

「……ああ! やってやろうじゃないか!」

「リン。依頼前の軽い準備運動よ。」

「はいですわ。」

「……はあ。双方、よろしいですか?……始め。」

「後衛なんぞ、速攻決めれば楽勝だぜ! おらぁ!」

「……遅い。」

「え!? げぇ! がはぁ!」

「準備運動にもなりませんわ。」

「勝者リン!」

「アーク。悪いけどお願いね。」

「何時もの事だ。」


 アークは手際良く、奴等から換金出来る物を根こそぎ剥ぎ取っている。

 当然、全所持金も。


「何か手際が良くねえか?」

「そうだな。」

「あいつらにとっては何時も事という訳か?」

「あいつらは此所以外でもやっているという事か?」

「そうだな。オレ、あいつらに手を出すのを止めるわ。」

「オレも。」

「オレもだ。」


 外野が何か言っているけど、無視して私達は剥ぎ取った物を換金して、依頼の東の森に向かった。

 後、3人分も換金したのに、大した金額に成らなかったわ。

 ……全所持金合わせて銀貨47枚。




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