魔獣の卵。
騙りは駄目だよね~。
チンピラ3人はリンが後ろから剣で突つく事で何とか目的地へと進行出来ている。
私達は目的地を目指しながら絡まれていた貴族令嬢達と自己紹介をしていた。
「私は冒険者のサラよ。で、仲間のアーク、リン、セレスよ。」
「私はマーリヤ子爵の次女ネイヤです。」
「私はウクレア子爵の三女ポリンです。」
「私はアマクマ男爵の三女ヴィアンです。」
「私はマエレト男爵の次女のエデリーです。」
因みに、私達に助けを求めて来たのは、子爵の次女ネイヤで、私達に何故、声を掛けたかというと、あの時、周辺で唯一、武装していたのが私達だから。
話している内に、目的地のメトリアヌ公爵邸に到着したわ。
門番に事情を説明して、チンピラごと、中に入れさせて貰ったわ。
ちょっと待っていると、執事らしき人と渋いおじ様が近付いて来た。
「待たせてすまない。事情は聞いたが、改めて話して欲しい。」
「簡単に申しますと、捕縛した男共が、メトリアヌ公爵様の御名を騙り、此方の貴族令嬢達に無理難題を押し付けていた所を捕らえて、此所にお連れしました。
この程度の些事では傷すら付かないと思いますが、メトリアヌ公爵様を良く思っていない者達に攻撃材料が出来たと幻想を抱かせるのは気の毒に思っての行動です。」
「そ、そうか。私の家の事を思い、行動してくれた事を感謝する。其方の御令嬢達も、嫌な思いをさせてすまなかった。」
「いえ。私達は大丈夫ですから。」
「そうです。メトリアヌ公爵様が気に病む必要はありません。」
「その通りです。」
「私も同じ意見です。」
「心配り感謝するが、そういう訳にはいかない。きちんと各家にはお詫びをさせて貰うよ。」
「寛大な配慮をありがとうございます。」×貴族令嬢達
先に貴族令嬢達からも事情を聞いてから送る事になった。
爵位の階級に関係無しに貴族令嬢達を、繋がりの無い貴族邸に長く居させるのは良くないから。
「さて、何故、貴女達は行動に移せたのだ? 有り得ない話だが、本当にあのチンピラ共が私に仕えていた場合は、それなりの刑罰も有り得たのだぞ?」
「その場合は、カトリーヌさんの名前を出すつもりでした。」
「何故、そこで私の母上の名前が出るのだ?」
「聞いた事がありませんか、カトリーヌさんから奪われたバッグを取り戻した冒険者の事を?」
「……そうか。あれは君達の事だったのか!」
結局、捕らえたチンピラ共は、仲間がいないかを尋問する等をして再発防止に努め、私達はメトリアヌ公爵邸で夕食を頂いて、1泊する事になった。
翌日
「お世話になりました。」
「気にする事はない。」
「ありがとうございます。それでは失礼します。」
こうして、1泊する事を伝える為に屋敷の住所を教える事になってしまったけど、口軽く、誰かに話す事はないと思う。
さて、一旦屋敷に帰ってのんびりしたいわね。
「きゃああああ!?」
屋敷の中から悲鳴ご聞こえた私達は急いで悲鳴がした場所に駆け付けた。
「どうしたの?」
「サラ様、卵が……」
「卵!?」
そういえば、押し付けられた魔獣の卵を屋敷に置いたまま……だったわね。
私は置いたままだった魔獣の卵を見るとひび割れが有った。
そして、そのひび割れが範囲を広げている。
「皆、私の後ろに!」
とりあえず、「刷り込み」というモノが有るらしいから、初めて見る存在が私になる様にした。
私は魔獣の卵の前に出る。
その瞬間、割れた!
「メ~!」
「産まれたー!?」
「メ~、メ~!」
「どんな種族かな? 鑑定。」
名称:
種族:悪夢魔羊/雄
説明:最初の内は特に何も出来ないが、成長するにつれて睡眠を始め、幾つかの状態異常を敵対者に付与する。
成長が頂点に達するとπψχξΩθιαννοπγρσλσ
「何か、前半は可愛げが有るけど、最後は文字が読めなくなっているわ。……まあ、とりあえず名前を付けるわ。そ~ね、この仔の名前は白い羊毛から『スノー』よ。」
「メ~!!」
一瞬、光り輝き私とスノーの間に絆が出来たのを感じたわ。
アデラの時みたいに名付けだけかと思っていたら、スノーの時は光り輝くのね。
《お母~さん。お腹すいた~。》
「え!? 何が欲しいの?」
《ミルク~。》
とりあえず、私はスノーにミルクを上げた。
お~! 飲むなぁ、ゴクゴクと。
「サラ、この新しい仲間のスノーはどんな種族なんだ?」
「悪夢魔羊よ。」
「え!?」
「どうしたの、セレス?」
「サラ、その種族は本当?」
「本当よ。」
「……信じられないわ。まさか、この目で見る事になるなんてね。」
「どういう事、セレス?」
「サラの鑑定が事実なら私やリンと同じくらい稀少なモンスターよ。」
「へー。そうなんだ。」
「そして、問題は……。 サラ、最後の方は読めなかったでしょう?」
「ええ、そうよ。」
「私が知っている限り、その読めない部分が重要で、その所為で見つけ次第、即討伐の時代が有ったらしいわ。」
「へぇ。でも、私の仲間になった以上は即討伐は有り得ないわ。」
《お母さん。魔力ちょーだい?》
「魔力? まあ良いか。はい。」
《ありがとう、お母さん。》
「スノー、体型が……!?」
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