王都の保護者に報告。
追加報酬で、幾らに?
遂に私達は受付嬢さんに呼ばれて、2階の応接室に向かう事になったけど、……楽しみなのよね。
キズ無しワイバーンの追加報酬が幾らになるのかな?
私はノックをする。
「入れ。」
「失礼します。」
「先程の様に座ってくれ。山間の谷を確認したが、1匹も居なかったそうだ。確認した者が戻ろうとした時に、ワイバーンの討伐に来た他の冒険者が来て嘆いていたが、こればかりは早い者勝ちだから仕方無い。」
「仕方無いわ。」
「さて、確認が取れたから、報酬の件だが、どういう事だ!? 討伐に因るキズが1つも無いワイバーンなど、初めて聞いたぞ。どうやった?」
「冒険者として、それは秘密よ。」
「そう言われると此方も下がるしかないな。それでだ。」
「はい。」
「サラの昇級を考えているがどうだ?」
「遠慮します。」
「ほう、どうしてだ?」
「先ず、知識や経験が足りないわ。それに……」
「それになんだ?」
「それに、この王都で既に3つの貴族絡みが有ったわ。2つはまあ良い意味で。もう1つは悪い意味で。だから、当分は貴族が絡む様な事は遠慮するわ。」
「確かに、召喚士に対して、その従魔を寄越せなんて、首を縦に振れないわな。」
「当然よ。」
「あれ、驚かないんだな。」
「当たり前でしょ。ギルドマスターが私の経歴を調べたなら、当然、私が召喚士だと知る事になるし、従魔の数も把握している筈だもの。」
「まあ、正解だ。しかしだな、凄いな。初めて見たぞ。従魔の数が3体なんて。」
「まあね。里では、大召喚師ローレライ様の再来って云われたんだから。」
「へえ。それにしても、都合良く人型の従魔が揃ったな。」
「ま、まあね。」
「お、どもったな。何か理由が有るのか?」
「流石にギルドマスターにも言えないわ、召喚士としてね。」
「……分かった。此方からの話は終わった。後は、下で手続きをしてくれ。」
「後、もう必要無いだろうけど、一応渡しておくわ。」
「何だ、これは?」
「英雄3人の紹介状よ。」
「まあ、一応見させて貰う。」
「……確かにもう必要無いな。とりあえず、今後はこの紹介状も頭の片隅に留意する。」
「分かったわ。」
私達は応接室を出て、下に降りて、受付嬢さんに手続きをして貰う。
「ギルドカードをお願いします。……はい。お預かりします。今回の討伐報酬ですが、1匹に付き金貨10枚で30匹ですので金貨300枚。更に追加報酬が発生しており、キズ無しですので追加報酬と素材買い取り額を合わせて1匹に付き金貨16枚で30匹なので、総合計で金貨780枚になります。」
此所でこの世界の通貨を説明するわね。
え?
遅いって?
仕方無いでしょう。
神様(作者)が忘れていたんだから!
私の責任じゃないわ!!
それではこの世界の通貨よ。
銅貨10枚=大銅貨1枚
大銅貨10枚=銀貨1枚=銅貨100枚
銀貨10枚=大銀貨1枚
大銀貨10枚=金貨1枚=銀貨100枚
金貨10枚=大金貨1枚
大金貨10枚=白金貨1枚=金貨100枚
白金貨10枚=黒金貨1枚
黒金貨10枚=魔鋼金貨1枚=白金貨100枚
魔鋼金貨10枚=聖鋼金貨1枚
安い串焼きなら、銅貨1枚からよ。
農家4人家族なら金貨3枚以上有れば1年間は生きていけるわ。
黒金貨以上は、国を跨ぐ大商会か国等が使う通貨よ。
または、……Aランク冒険者らしいわ。
……以上よ。
今回の稼ぎだけ見ると、Aランク冒険者並みね。
まあ、きっと今回だけよ。
「凄い金額ね。」
「そうですね。それで如何しますか?」
「如何しますとは?」
「金貨のままでいくのか、大金貨等に変えますか?」
「それなら、白金貨7枚と大金貨5枚で、残りは金貨で。」
「畏まりました。後、ワイバーンの素材の一部を手元に残しますか? 勿論、手元に残しますと、その分、報酬から減額されますが。」
「う~ん。今回は要らないわ。」
「承知しました。暫くお待ちください。………………お待たせしました。総報酬の白金貨7枚と大金貨5枚と金貨30枚です。」
「ありがとう。」
「後、ギルドカードをお返しします。」
「白金貨なんて初めて見ましたわ。」
「私もよ。」
「所で、今回のワイバーン討伐の金額が、通常よりかなり高いようだけど、何故?」
「それは今回が、30匹の群れで発見されたからです。
通常であれば、1匹でもCランク以上のパーティーでやっとの所ですから。その群れから1匹だけ引っ張り出し、討伐するのは難易度が高過ぎるからです。」
「なるほどね。ありがとう。」
「冒険者ギルドの利用をお待ちしております。」
冒険者ギルドでのする事は終わったし、一応、クリス達にアデラを紹介しておくかな。
「サラ、この後はどうするんだ?」
「クリス達にアデラを紹介するわ。」
「そう……ですわね。」
「……そうね。今日の方がまだキズが浅くて済むわ。」
「どういう意味よ。」
「そのまんまの意味よ。」
皆と話している間にクリス達の店に到着した。
「サラだけど、クリス居る?」
「サラさん。クリス店長なら、地下に居るわよ。」
「分かったわ。行ってみるわ。」
「どうぞ……!? ウルフ!?」
「大丈夫よ。大人しいし、私達の言う事をきちんと守る賢い仔よ。」
「本当ですか?」
「本当よ。なら、簡単な事を言ってみて。」
「それじゃ、伏せて。」
「グル。」
「きゃあ、本当に伏せたわ。」
「ね。賢い仔でしょう。因みに雌で名前は『アデラ』よ。」
「『アデラ』ちゃんか。分かりました。どうぞ、皆さんお通りください。」
「失礼するわね。」
こうして、私達はクリス達の居る地下に降りた。
「クリス達、居る?」
「あら、いらっしゃい。って、サラ! 後ろに森灰狼が!?」
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