キナ臭い事に……
陰謀の匂いがする。
「あら、ちょうど良かったわ。なら、あなたに色々と話して貰うわよ。」
「ふん。話す訳無かろう。それよりも早く、縄をほどけ! 今なら男を殺し、オレ様の下僕になると誓うなら、命だけは見逃してやる。」
「もう、良いわ。アーク、全部の首を切り落として。」
「分かった。」
「何を言っ……」
私達は首級を全て集めて専用の袋に入れて、「倉庫」に回収して、残りは土魔法で掘った穴に放り込み埋めた。
「……さて、また馬車を途中下車された恨みは晴らしたし、都市プレジールに向かうわよ。」
「サラ、大丈夫か?」
「アーク。何を言っているのよ。私はあの時、覚悟を決めたのよ!」
「……そうか。分かった。」
「だからって、アーク! 私より先に死ぬのは赦さないわよ!」
「分かっているさ。」
「……サラ様。」
「リン! 貴女もよ!」
「はいですわ!」
「さあ、湿ったい話は終わりよ。」
「おう!」
「はいですわ!」
さて、対策される前に断罪する為にも、領主の屋敷に向かうわよ。
私達は都市プレジールに到着して、領主の屋敷が何処か教えて貰い向かった。
「面会の約束は取っているのか?」
「取ってないわ。」
「なら、立ち去れ!」
「だけど、私達は王城からの使いで来たわ。」
「なら、証明する物を出せ!」
「渡す訳にはいかないけど、外見だけは見せるわ。」
「オレでは判断出来ん。」
「なら、判断出来る人を呼びなさいよ。」
「分かった。暫く待て。」
「貴女達ですか、王城からの使いと言うのは?」
「ええ。そうよ。渡す訳にはいかないけど、これがそうよ。」
「……確かに、この封蝋は王城からの……、いや、これは……」
「それ以上、口が滑るとあなたの命がどうなるか分からないわよ。」
「失礼致しました。わたくしはこの都市の領主オルエラン様の執事をしております。名は『ラボル』と申します。
それでは、領主の下へご案内致します。」
「お願いするわ。」
執事のラボルの案内で応接室に通された。
暫く待っていると、執事のラボルと、渋いおじさんが入って来た。
多分、この人が領主のオルエランだろう。
「待たせてすまない。」
「いえ、此方も突然押し掛けて申し訳ありません。」
「わたしに渡す物が有るとか。」
「貴方は誰ですか?」
「失礼。まだ名乗っていなかったな。わたしがこの都市の領主のオルエラン=ジビエ=プレジールだ。一応、伯爵の位を賜っている。」
「私は冒険者のサラと言います。」
「さて、その渡す物を見せてくれないか?」
「その前に、貴方がこの都市の領主である事を証明をして頂けますか?」
「それは何故だ?」
「くれぐれも本人に渡す様に言われておりますので。」
「なら、身分を証明する短剣を見せようか?」
「いえ、信頼される身代わりなら持てる可能性が有りますので、5人程、此所で働くメイドを呼んで頂けますか?」
「……分かった。」
5分程で応接室に5人のメイドが入って来た。
「それじゃ……」
「お待ち下さい。」
「何だ?」
「私に言わせてください。」
「分かった。」
「では、そこの貴方以外はこの部屋から出ずに、貴女は誰でも良いから、もう1人メイドを呼んで来て頂戴。」
「……」
指名されたメイドはおろおろしていると、
「彼女の指示に従いなさい。」
「畏まりました。」
指名されたメイドは、応接室を出ると、
「どういう事だ?」
「口裏を合わせない為です。」
「慎重だね。」
「私達を使いに出した者が、者ですから。」
2分後に指名されたメイドともう1人のメイドが入って来た。
「では、貴女以外は退出して、仕事を再開してください。」
「彼女に指示に従いなさい。」
「畏まりました。失礼します。」×5
最初に呼ばれたメイドさん5人は退出して貰った。
「あのう、わたしは何故、呼ばれたのでしょうか?」
「貴女に証言して欲しい事が有って、来て頂きました。」
「大変失礼だと思いますが、貴方は目を瞑るか、俯いて頂けますか?」
「分かったよ。」
領主が目を瞑り俯くのを確認すると、
「貴女に質問します。貴女が仕える領主オルエラン様は此処に居ますか?」
「はい。」
「それは、誰ですか? 二本指で指してください。」
「此方に居られるこの方です。」
「ありがとうございます。此方に居られる方が領主オルエラン様だと証明されました。」
「納得して頂けたかな。」
「大変失礼致しました。」
「構わないよ。君もご苦労様。仕事に戻りなさい。」
「畏まりました。失礼します。」
6人目のメイドさんが退出すると、私は預かった
「手紙」を渡す。
「これがそうだね。確かに王族の封蝋を使っている。」
領主オルエランが封を破り、手紙を読み始めた。
「なるほど。手紙を読ませて貰ったよ。後で返事の手紙を渡すから、王宮の宰相に渡して欲しい。」
「分かりました。それで、此処に来る途中で盗賊に襲われまして……」
「良く、無事だったね。」
「私には信頼する優秀な仲間が居たので。」
「ふ~ん。それで?」
「盗賊の1人が無視出来ない事を喚いていたので、確認して欲しいのですが宜しいですか?」
「分かった。何処に預けているんだい?」
「出来れば、周りから見えなくて、汚れても良い場所はございますか?」
「……そういう事か。分かった。練武場に行こう。」
「その場に、領主様の姉君もご一緒して欲しいのです。」
「……分かった。そうしよう。」
私達と領主オルエランと執事のラボルと、着飾った化粧の濃いおばさんが、練武場に集まった。
「わたしをこんな所に呼んで、どういうつもり?」
「皆様に確認して頂きたいのはコレです!」
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