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追放と旅立ち。

いよいよ、追放です。

 そこには、眠っている両親が居ました。

 ……でも、血色の良い肌が白く染まっていた。

「お父さん。お母さん。朝だよ。 起きて。」


 お母さんを起こそうと触れると、………………冷たかった。


「お父さん!お母さん! 起きて!」

「サラ! まだ間に合うかもしれない。調べるんだ!」

「!?」


 私はアークの言葉で我に帰り、冷静さを取り戻して、両親を調べました。



 ……でも、里で知り得る全ての「薬」、「毒」、「症状」を学んだ筈の私が知らない「症状」でした。

 唯一分かった事は、両親の口から知らない匂いと、両親の「召喚の指輪」が無かった事だけでした。



 私は両親を救う事が………………出来なかった。


 私は泣き崩れた。

 アークは私を優しく抱き締めてくれた。



 ……どれくらい経ったのだろうか、落ち着いた私は、アークから離れました。


「サラ。この後はどうする?」

「先ずは遺品整理をして、両親が死んだ事を里長に報告しないと。」

「分かった。」


 私達は両親の遺品整理を済ませ、里長に報告する為に外に出ると、里長や里で役職に就いている人達、そして幼馴染みであり婚約者のエリオが玄関前に立って居たのです。


(ようや)く出て来たな、呪われた召喚士!」

「……え!?」

「お前が呪われた従魔を召喚したせいで、今朝までに数人が死んでいた。これはお前のせいだ!」

「そうだそうだー!」

「お前のせいだー!」

「里から出て行けー!」

「私はそんな事をしません!」

「まだ言うか! しかも、自分自身に疑いを掛けられない様に自分の両親まで殺すなんてな!」

「この人でなしー!」

「親殺しがー!」

「鬼畜ー!」

「お前の様な残虐非道な者など、直ぐに処刑したいが、殺すとどんな疫災が降り掛かるか分からない。

 それに、お前と違って我々は人の心を持っているからな。

 だから、今直ぐに里から出るのなら、追放で留めてやる。」

「……そんな。」

「サラ、行こう。」

「……アーク。」

「もう遺品整理は済んでいるだろ?」

「大切な物は回収しているわ。」

「なら、良いだろ。」

「……そうね。最後に両親と別れの挨拶をしたかったけど……」

「此処に留まるとどんな目に遇わされるか分からない。何をするにしても、先ずはサラが生き残らないといけない。」

「分かったわ。行きましょう。」

「サラ、行こう。」


 私は両親の事を想うと後ろ髪を引かれる思いですが、里を出る事にしました。


「やっと、出て行くか。呪われた召喚士が!」


 私は普段着のまま、里を追放されたのです。


 私達は、歩いて1日の距離に有る村を目指す事にしました。

 そこで、何とか旅の準備をしなければなりません。

 まあ、今の時期なら、夜も火を絶やさなければ大丈夫でしょう。

 それに私にはアークが居ます。

 里で召喚に応じる従魔は全てが一定以上の戦闘力を持っている。

 アークには悪いですが、夜は不寝番をお願いしましょう。



「この辺で良いかしら?」

「そうだな。」

「アーク、今夜は月が綺麗よ。」

「そうだな。」

「まるで、私達を慰めて、旅立ちを応援しているみたいだわ。」

「そうだな、だ…… サラ!」

「ええ。招ぬかれざぬお客様のようね。」

「……ほう。気付いていたか。」

「それだけ、垂れ流していればね。それに、私は召喚士に成り立てだけど、既に実戦経験者よ。」

「そうだったな。」

「それで、何をしに来たの……って、聞くまでも無いわね。」

「お前は旅の途中でモンスターに襲われて死んだ事にする。」

「私達を追放した訳は?」

「お前が気に入れなかったに決まっている!」

「そんな理由で!?」

「当然だ。折角、目を掛けてやり、資金援助して最高級の指輪を用意してやったというのに、何度も何度も儀式を失敗して、やっと成功したと思ったら、人型だとう!」

「そんな馬鹿げた事で!」

「だから、お前を殺して、指輪を回収した後は、殺した奴らの家財を呪われたという事で回収して、その後はお前の家の家財も回収する。」

「良かったわ。家を荒らされる前で。それにあの時、私の両親が既に、亡くなっていた事を知っていたわね。」

「冥土の土産のお話は終わりだ、死ねぇ!」


 里長と里の腕利き5人にそれぞれの従魔が襲い掛かって来たのです!

 でも、大丈夫です。

 私にはアークが居ます。


「アーク!」

「応っ!」


 アークは虚空から刀を取り出し、一瞬で里の腕利き5人の首を飛ばしました。

 その瞬間、腕利き5人の従魔も輝魂樹へと還ったのです。


 直ぐにアークは里長に向かいますが、里長の従魔が立ちはだかります。

 流石は里で最強だった従魔です。

 アークが苦戦しています。


「サラ!」

封印解放(リベレイション)!!」


 私がアークの封印を解放した瞬間、アークの外見が変化しました。

 普通の人族から、身体逞しい鬼人族へ。


「この姿になった俺に勝てる訳が無いだろ!」


 そして、アークの腕の一降りで、里長の従魔は吹き飛び、激突した壁は大きくへこみ、周辺にも沢山のひび割れが走っています。

 私は昨日の夜にアークの事を聞いていたのです。

 アークの普段の姿は封印状態で、私が封印を解放する事で、アーク本来の姿に戻るのです。

 そうです。

 アークの出現で、里の最強は里長の従魔では無くなり、私のアークが里の最強なのです。



 私がアークの事を考えている内に、アークは里長の両腕と両足を切り付け、里長の従魔を抑え付けていました。


「里長、どうやって両親を殺したのですか?」


 私は、私の内より溢れ出す黒い何かを抑えながら里長に問い質します。


「嫌だ! 儂はまだ死にたく無い!」

「死にたくなければ、質問に答えて!」

「毒だ!」

「毒?」

「そうだ! アレは里長に就いた者だけが知っている物だ!」

「何の目的で? 」

「里に仇なす者を始末する為にだ!」

「この毒を知っている者は?」

「息子だけだ!」

「……そう。」

「儂は全て話した! だから、儂を助けろ! そうしたら、また、里で暮らす事を許してやる。そして、儂の駒として働かしてやる! それに、見かけもまあまあだからな。いずれは息子の愛人になる事も許してやろう!どうだ!!」

「……サラ。」

「救いようの無い屑ね!」

「嫌だ!儂は死にた……」


 私は、アークから借りた刀で、里長の首を切り飛ばしました。


封印縛(セシル)


 これで、アークは普段の姿に戻る。



「こんな屑の為にお父さんが、お母さんが……」

「サラ。今、自分を抑える必要は無い!」



「……あは。あははははははははは……!!!」


 私は、私の内より溢れる黒い何かを受け入れ、溢れる涙を止める事をしなかった。。

 私は、里長だった屑と里の腕利き5人の首級と所持していた金品と装備を剥ぎ取り、屑の懐から両親の「召喚の指輪」2つとも取り返して、異空間収納、通称「倉庫」に収納する。

 この「倉庫」の容量と効果は、容量は多分、無制限で、効果は、収納物は時間が停止している。

 この「倉庫」自体は、里の連中も何人も持っているけど、此処まで規格外で破格なのは、私だけだろう。

 きっと、「大召喚師ローレライ」以来の潜在能力故だと思うわ。

「大召喚師ローレライ」もそうだったらしいから。



「アーク! 今から里に戻れば朝には到着するわ。行きましょう!」

「ああ。」


 私達は、朝方には里に到着した。

 里は私達が舞い戻った事でざわついたが、婚約者エリオも私達を睨み、何か言いたげで、その場に居たが無視して、里長の家に向かい、屑の息子に屑と腕利きの首級を放り投げて、屑から全て聞いたと伝え、この場を立ち去ろうとしたら、屑の息子が静止してくるから、アークに屑の息子に薬を使えば、明日には治る程度の斬り傷を首に付けると黙った。


「邪魔しないで!」


 私の一言で、腰を抜かして汚水を垂れ流す連中に対して私は、


「ざまぁないわね!」


 邪魔が居なくなった所で、私達の実家に行き、持ち出せる全てを回収して旅の準備を済ませ、両親の墓を里から離れた風景が素晴らしい所に建てた。


「お父さん。お母さん。今までありがとう。これからは余り此処には来れないけど許してね。今まで愛情一杯に育ててくれてありがとう。じゃあ、行くわ。」

「サラは、俺が必ず守る!天から見ていてくれ。」

「行きましょう。」

「ああ。」




 こうして、私達の旅が始まった。




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― 新着の感想 ―
[良い点] すぐに亡くなってしまいましたが、両親に溺愛された子供という設定は良かったです。 小さな村という環境では不釣り合いなほど多種多様な教育を受けられたということはよほど裕福な家で、それによる嫉妬…
感想一覧
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