王都アスティリア
盗賊から臨時収入が手に入ったサラとアークは、王都ではどんなトラブルが待つのか!?
私達が駆け付けると、そこには豪華な馬車と、動いていない騎士6人に、防衛中の騎士6人。
襲っている盗賊は15人で、倒れている盗賊が8人。
……一体、この盗賊という奴等は何処から生えてくるんだろうか?
「助けは必要ですか?」
「頼む。」
「分かったわ。助太刀するわ。アーク!」
「応っ!」
15人も居た盗賊がものの数分で片付き、その間に私は倒れている2人の騎士に回復魔法を掛ける。
「治療。」
「う、う~ん。」
「盗賊共は?」
「安心して。盗賊は全て討伐したわ。」
「貴女は?」
「私は冒険者の『サラ』で、あっちが『アーク』よ。」
「危ない所を助けて頂き感謝する。更に、倒れた騎士に回復魔法まで使って貰った。お礼にはならないが、討伐した盗賊23人全ての権利をお2人に譲るよ。」
「良いの?」
「構わないよ。」
「では、ありがたく頂くわ。」
私達が盗賊から、一通り回収と処理をして「倉庫」に仕舞うと、馬車から豪華なドレスを着た美少女と、穏やかな表情の美女メイドさんが降りてきた。
同時に騎士全員が片膝着いて頭を下げている。
「公式の場ではありません。立ってください。」
「はっ!」×騎士一同
「貴女方が、盗賊を討伐してくださってありがとうございます。お陰様で助かりました。しかも、傷付き倒れた騎士に回復魔法を使い治療してくださり、感謝しきれません。是非、私としてもお礼がしたいので、私達の馬車に乗って頂けませんか?」
私は一際豪華な鎧をしている騎士を見ると頷いている。
彼女の後ろに居る美女なメイドさんを見るとこれも頷いている。
「分かりました。御厚意に甘えたいと思いますが、私達は乗り合い馬車で来たので、一言、断りを告げる時間を頂けると助かるのですが……」
「失礼しました。私の名は『エルセリア=ラハン=アスティリア』で、家名が示す通り王族の第3王女です。」
「サラ殿。アーク殿。我々も出発の準備が有りますので、その間に行って頂ければ良いかと。」
「分かりました。」
戻った私達は乗り合い馬車の御者に説明して、乗り合い馬車の皆さんに別れの挨拶をして、王女殿下の馬車に戻るとちょうど準備が出来たみたいで、馬車の扉を開けていて、そこから王女殿下御自身が、「おいでおいで」をして手招きをしていた。
私達が馬車に近寄ると、先程頷いていた豪華な鎧を着た騎士が、「申し遅れました。私の名は『リカルド』と申します。エルセリア王女殿下の希望で、馬車の中にお入りください。」と言われたので、一生涯、乗る事は無いと確信していた王族の馬車に乗る事になった。
「ようこそ、私の馬車へ。」
「私達がこの様な豪華な、しかも、王族の馬車に乗ってもよろしいのでしょうか?」
「構いません。この馬車の主の私が許可を出しているのですから。」
「分かりました。では、改めて自己紹介をさせて頂きます。
私は冒険者でサラと申します。横に居るのはアークと申します。」
「ならば、私も自己紹介をさせて頂きます。私はエルセリア王女殿下の専属侍女の『マイヤ=バトリシオ』と申します。マイヤとお呼びください。」
「後、命の恩人に敬語を使われるのは心苦しいので、砕けた言葉を使ってください。」
「よろしいのですか?」
「はい。公式の場ではそういう訳にはいきませんが、今はそうでは無いので。後は、私の事は『セリア』と呼んでください。」
「分かったわ。これで良いかしら、セリア?」
「ええ。勿論です。」
私は馬車の中で、王女殿下と楽しい一時を過ごしていると、いつの間にかアスティリアの王城に到着した様で、途中から王宮のメイドさんに案内されて応接室に通された。
暫く待っていると、エルセリア王女と、専属侍女のマイヤさんが入ってきて、後ろから渋顔のおじさんと、綺麗で大人な美女と、控え目に見ても歴然の強者の空気を発散している文官が入って来た。
まあ、外れてないと思うけど、この3人は、アスティリア国王と王妃と多分、宰相?
だと、思うのよね。
「ああ、座ったままで良い。」
立ち上がろうとした私達を制して、私達が座っているソファーの対面に座る。
ソファーの中央におじさん、左側に大人な美女、右側にエルセリア王女が座り、マイヤさんは、エルセリア王女の横に立って、宰相は大人な美女の横に立つ。
「先ずは、娘を危ない所を助けて貰った、ありがとう。儂の名は『アブラーン=ラハン=アスティリア』という。一応、この国の国王をやっている者だ。」
「大切な娘を助けて頂いてありがとうございます。私の名は『パトリシア=ラハン=アスティリア』よ。横に座っているおじさんと一緒に王妃という仕事をしています。」
「エルセリア王女殿下を助けて頂いてありがとうございます。私は、裏ではこの2人の保護者をやらされている『ディエゴ=バトリシオ』だ。表では宰相をしている。」
「ディエゴ、酷い!」×国王
「なら、『一応』とか言うな!」
「……とまあ、プライベートではこんな感じよ。」
「はあ。エルセリア王女殿下も大変ね。とりあえず、改めて自己紹介しますね。初めまして、私は冒険者のサラで、横に居るのがアークです。」
「儂達が此所に来たのは、勿論、純粋に娘を助けて貰った事へのお礼と、王家としての褒美の件についてだ。」
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