従魔達の戦い
分断されたリン以外は?
セレスside
「サラ!? 分断……されたわね。」
「そういう事だよ。」
「誰?」
「ボク? ボクはマリンサル=ラグン=ソイルグランさ。」
「……ソイルグラン?」
「そうさ。と言っても第4王子だけどね。」
「……セレディ!?」
会話は出来たけど、土煙の中では見え難い顔が土煙が収まり見えたわ。
けど、その顔は……
「セレディ? 頭、おかしいの? ボクの名前はマリンサルだよ。まあ、いいか。どうせ直ぐにお別れするし。
でも、お姉さんが土下座して命乞いするのなら、考えて上げるけどね。」
「……どうして、この国の王子がこんな事を?」
「それはね。ボクがこの国の王様になる為だよ。ボクは第4王子だからね。先ず、回って来る事は無い。だからアイツと手を組んだのさ。今回の事が終われば、次の王太子をボクにする約束をしてね。」
「そう。国王になったらこの国をどう統治するのかしら?」
「そうだね。とりあえず、税率を『倍』にするかな。
ずっと不思議に思っていたんだ。平民なんて消耗品なんだから、もっと搾ればいいのにって。どうせ、勝手に増えるんだから。後、平民を使って、家族で、兄弟姉妹で、恋人で、殺し合いなんかも、面白いかも。」
「……」
「さて、長話は終わりにしようか。召喚『シーサーペント』! それでどうするの、お姉さん?」
「……じゃない。」
「え?」
「……なんて……じゃない。」
「何、言っているの、お姉さん。」
「あんたなんて、セレディじゃない!」
「もういいや。死ね、おばさん。『ビッグウェーブ』!」
マリンサルの背後から、見上げる程の大量の水が私に覆い被さって来た。
でも、私には意味が無いわ。
「どうだい? ボクの従魔は凄いでしょう。まあ、聞こえる訳が無いけどね。」
「……情報を聞きだそうと思っていたけど、もう我慢出来ないわ。私のセレディを穢させない!
『覇天極光竜』たる私が赦さない!」
「何を言っているんだ、このおばさんは?」
「時すら凍る息吹を喰らいなさい!」
「だから、何を……」
「絶対凍結極光砲!」
瞬間、全てが白く輝く世界になり、収まった時、私以外誰も居らず、地は白く染まっていた。
「ふん。同じ『王の血統』でも、まさに『天と地』程の差ね。」
ピシッ! バギッ! パリーーーン!
「お帰り、セレス。」
「ただいま、サラ。」
アデラside
《あれ、サラお姉ちゃん?》
「はあ。ハズレだな。獣の駆除かよ。」
《臭い匂い。敵だー!》
「まあ、いい。この凶獣のギガンが喰らってやる!
召喚『タイラント・タイガー』!」
《わあ。大きな猫だー。》
「はあ。……ヤれ。」
「ガアアアアーーー!」
《遊ぶの? 良いよー。》
「ちっ! 何時まで遊んでいる。さっさとヤれ!」
「ガアアアアーーー!」
「全く。オレはサラって女を痛め付けて、土下座させて命乞いをさせた後、殺したかったぜ。」
《そんなの許さないぞー!》
本来の姿になった僕は「真祖氷神狼」に進化していて、銀毛に青が混じった黒毛が全身に飾り意匠の様になっていて、大きさは既にお母さんを越え、ブラウンドラゴンと同等サイズになっているんだ。
「ガアアアア……」
大きさでは負けていない筈のタイラント・タイガーを一瞬で噛み千切り、消滅させる。
《喰らえ。閃刃風裂砲弾!》
僕から放たれた光弾がギガンを包んだ瞬間、ギガンだった者は居らず、そこには赤い液体が散っているだけだった。
《あっ!? いけない。何時もの姿に戻らないとサラお姉ちゃんに怒られるー。》
ピシッ! バギッ! パリーーーン!
「お帰り、アデラ。」
《ただいま、サラお姉ちゃん。》
アークside
「サラ!? 分断されたか。」
「ああ、そうだ。しかし、王たるおれ様が何故、自ら動かねばならんのだ。」
「……!?」
「どうした? おれ様の尊顔を拝謁して言葉も出ないのか?」
「……レンド=ギーサ=チョウセ!」
「貴様、何故、その名を知っている!?」
「まさか、千年も生きて居たとはな。」
「貴様! 答えろ!何故、知っている?」
「当然だ! 忘れる筈が無い! お前は、俺の最も大切な人の『名』と『誇り』を大勢の前で穢した。そして、その人の大切な家族を皆殺しにして、最後に俺の目の前で殺した!」
「そんな奴なんぞ知らん。そもそも、貴様は今までに食べたパンの数を覚えているのか?」
「……殺す。」
「ふん! 蹴散らしてくれるわ!
召喚『混合魔将邪竜』!」
「グルゥウアアアーーー!」
「……鬼角顕現。」
「どうだ! 恐ろしいだろう? 上位悪魔にドラゴンの膂力を上乗せさせた姿がコレだ!」
「……覚醒しろ、緋桜。」
「どうした? 先程までの勢いは?」
「……五月蝿え! 臓物をブチ撒けろ!!」
「グルゥウアアアーーー………………」
「……ば、馬鹿な!? 拳でたった一撃だとー!」
「次はお前の番だ。」
「ま、待て! 素晴らしい力だ! その力はおれ様の下でこそ使うべきだ! おれ様の下に来れば何でも思うがままだ!
金なら好きなだけ与えよう。
それに我慢をする必要は無い! 殺したい奴は殺し、壊したいモノが有れば壊せばいい! どうだ!」
「……黙れ。」
俺は死なない様に注意しながら、緋桜で、自身の拳で、足で、痛みを与え続け、散々無様に命乞いをさせた上で、最期に名を告げた。
「俺の大切な人の名は『マナ=サイキ=クランベル』だ。」
「なっ!?」
「……死ね。」
俺は、レンドの顔を踏み潰した。
ピシッ! バギッ! パリーーーン!
「お帰り、アーク。」
「ただいま、サラ。」
「アーク、ありがとう。」
「サラ、過去の穢れを祓ったぞ。」
「アーク、愛しています。」
「サラ、俺も愛している。」
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。
レンドのあの台詞は屑具合としての表現です。
アークのあの台詞も、怒りと憎悪の具合としての表現です。




