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DQNがハッタリで異世界で魔道具回収で成り上がる!  作者: ムラサメ
第二章 異世界へ編
12/18

12話 ウィーネの森のメロリア

 メロリアの話だと、この世界には魔力というものが存在するらしい。

現在俺がいる場所はウィーネの森というところだ。

森の中でも魔力が強い最深部、どうやらメロリア達の種族は狙われやすいらしい。妖精族は何でも貴重な種族らしく、不当な輩ども(俺は違う)が生まれたての子供や小さい子をしばしば狙うらしい。実際そういう事件も多発しているそうだ。

 そういう理由からこの森の特性魔法霧によって普通の人では迷ってしまう。さらに比較的魔物というやつがいるらしいがこの世界の冒険者やいろんな種族の人々?がいくら強いからといって、侵入しずらい森の最新部にいるみたいだ。

 前回も言ってたが魔力が高い森で育つ妖精族は成長するにつれ強くなるらしい。

 ちなみにこの世界の遥か西のかなたにあるとても広大で豊かな森なんだと。メロリアが言うには近くに町や村はない。だからこそ俺がこの森の最深部に倒れていたところを発見したときはとても驚いたみたいだ。

 どうやら制服姿もなじみがないらしいしな。

 そういえば魔物というものは動物とは違うカテゴリに存在するらしい。

妖精族はとても魔力適性が非常に高い。どうやら俺もそこそこ適正があるみたいだ。(メロリア曰く)まあ俺様は最強だからな。


「うはは、俺様は最強だ!」

「突然どうしたんですか!?体調でも悪いんですか?それともおバカさんなだけですか?」

「誰が馬鹿だ馬鹿っていうほうが馬鹿だ」

「うわーめんどくさい人助けてしまったのでしょうか…」


 メロリアが困惑した表情でこちらを見てくる。

 まあとにかくわからないけどゲームかよって感じだな。その辺の知識を俺は詳しいわけじゃないが、高良から押し付けられたことは何度もあるので、なんとなく理解した。というか事前にこちらの世界については詳しく聞いてたしな。


「まあとにかくここは日本じゃねーってことか、ユルの奴俺様のことパシリやがって」

「日本というものとユルというものはよくわかりませんが…そういえばハルヤさん珍しい恰好してますもんね」

「ああ、俺はこの世界の人間じゃない。別の世界から飛ばされてきたみたいだ。魔法とか魔物とかそういうものがないところだ」

「信じられない話ですねぇ。何度聞いても、まあハルヤさんがここの森に倒れてたことが信じられないほどのことが起きているので、別に疑いはしないですけど」


 メロリアは困惑したような納得したような微妙な表情をしながら、俺のことを見透かしているような目でこちらを見てくる。…マビィじゃないか意外と…

 とりあえず俺はユルから実はこっそりと拝借したミサンガ(青山が持っていたやつと俺が中坊の時に使ってたミサンガを奪われる前にこっそり交換していた)を足首につけ、この世界を見回ることにした。

 約束は一応果たしておこう俺が負けるはずないしな。


「んじゃというわけで明日から、俺この世界救うからメロリア案内してくれ」

「は?世界を救う?よくわかりませんが。無理です!明日までにその足治るわけないじゃないですか!そもそもなんで私まで行かなきゃいけないんですか!」

「そんなの俺一人で森でれるわけねーからだべよ。それに、俺とここで一生暮らすことになるぞ。どっちみちお前も本当は森をでる時期なんだろう?」


 一人でいるっていうことは両親とか兄弟とかはいないっぽいしな。

 どっちみちこいつを連れ出してやらねばならない。と俺はそう感じた。

 なぜ感じたのかわからなかったが何となく重要な役割を担ってくれるはずだと俺の感がそう言ってた。決してロリで巨乳だからというわけではない。


「…まあわたしとしてもこの森を出ることは不本意ではありませんが、強い魔物と遭遇したら終わりですよ。それに先ほど言ったじゃないですか。妖精族は10年たったら森からでて初めて外の世界へ出ると。私の記憶では森のそのに出たことないですし、父と母は12年前朝起きたら突然いなくなってましたし…」


 メロリアはそこまで悲しい表情をしていなかった。突然いなくなったときいて俺は少しこいつに優しくしてやってもいいかなとおもったが、めんどいからやっぱ辞めた。深く追求するつもりも一切ない。もう解決した悩みなんだろうな。


「てかお前一人で森をでようと思ったことないのか?」


 俺が気を遣う素振りを一切見せずに続けて質問を繰り返す。ただその反応は間違っていなかったみたいだ。メロリアにとってはもう既に過ぎ去った出来事。


「無理ですよ。この森はもう何回説明すればいいんですか…」


 メロリアは呆れた顔をしながら、でも親切に伝えてくれた。

 意外とというかだいぶお人よしなのかもしれない。


「まあ続けますけど、魔霧が凄く濃いんです。魔物もたくさん出ますし、そもそも…私みたいな未熟な妖精族が案内したところで迷子になって終わりですよ。どこに行けばいいのかすらわかりません。普通は両親と一緒に森を出るんです。森をでて強くなり森に帰る。これが妖精族の生き方なんです」


 メロリアはもう既に諦めているのだろう。だがその考えが俺は気に食わない。やってみなきゃ分からない。俺はそうやって生きてきた。売られた喧嘩はすべて買う。たとえ相手が卑怯な手を使ってきたらこちらもそれを上回る卑怯な手を使う。いつの間にか卑怯でずる賢いと各高校で有名になったが、不覚だ。こんなにイケメンなのに顔だけ、しゃべるな危険などと何度言われたことか…んなことは置いといて俺にはユルからいただいた(奪った)このミサンガの力を使って魔物というやからをぶっ飛ばして絶対に日本に帰る。そしてユルに文句の一つや二つ言ってやろう。幸い喧嘩は嫌いじゃない。対人としかやったことねーけど。


「どーでもいいけどさ、魔物なんて俺のこぶしでぶっ飛ばしてやるよ」


 俺は自信満々に言うがメロリアは呆れた目付きで俺を見つめたが…


「はあぁそこまで言うなら実際に治ったら見に行きましょうか、魔物を自分の目でみて確かめるのが早いです」

「しゃーー!あしたいくべ」


 だから治らないですってとつぶやくメロリアをしかとし、俺は気合を入れる。


「てかなんでここのお前の家は襲われないんだ?一応やばい森なんだろう?」


 メロリアは後ろの暖炉のようなものをに指をさした。そこには薄紫に燃えている炎を中心に周りに円を描くように花が添えてあった。

 メロリアは懐かしいものを見る目で語った。


「この魔法の炎の力です。昔、母が得意とした魔除けの術式らしいですが、魔力干渉力が高い非常に高度な魔法です。私にはわかりませんが…」

「いつか消えるのか?」

「はい、でもいつ消えるかはその術者の技量や魔法力の力、それによって変わってきます。母はとても偉大な魔術士でした。」


 といってもハルヤさんの住んでた世界は魔法がないんでしたっけ?続ける。それに俺は大体の事情は聴いているから、何となくはわかると答える。そして俺がこの世界に来た意味を伝えた。


「そのハルヤさんの世界に流れている魔道具の回収と流している犯人を突き止めるということですか。なるほど、確かにこの世界では魔道具を作成する方もいらっしゃると聞きました。そして事実人族と魔族そしてほかの種族の均衡はそこまで保たれていいないですね。事実魔族が力をつけて、人族やほかの種族を支配しようとたくらみもあるみたいです。といっても私の情報だと10年近く前の話なので今どうなっているかわかりません。」


「ちなみに魔物と魔族の関係性はあるのか?」

「いえ、魔物と魔族は全く別です。魔物はなんといいますか…動物の延長上でしょうか?魔力を身に着けた動物を魔物といえばいいのか、少し説明が難しいですね…私たちには当たり前の存在といいますか、そこまで深く考えたことがないです。まあ、魔族の中にはその魔物たちを操る力を持つ者もいますし。」

「続けて質問していいか?魔力と魔術の違いは?そして干渉力とはなんだ?」

「魔力とそのままの意味でその人自身の魔法の力ですね。魔術は術式。干渉力は影響力といいますか、高ければ高いほど、弱い魔法でも強くなるといったほうがいいのでしょうか?ちなみに魔力耐性が高い方は魔力が低い場合がほとんどです。ハルヤさんはこの魔霧に耐えられるある程度の耐性をお持ちなので魔力はそんな高くないんではないのでしょうか?」


 まじかよ、ユルが言ってたことはガチなのか、一応は信用していたつもりだったが、この世界の人?(妖精)に聞くと現実味がますな。てか俺魔法使えないのか?


「そのための魔道具ですね。魔道具の相性とかもあるんですけど。魔道具を使うことによって、魔法(仮)みたいなことができます!」


 メロリアは俺の心を読んだかのように話しを続けた。

 なるほど、だから俺でもこのミサンガを使えば魔法が使えたのか。


「了解だ。俺も実は魔道具をパクってきた。これだ。」

 

 メロリアはパクってきた!?と驚きながら見つめる。

 そして驚きの声を上げた。


「すごい魔法力…というかこんな小さいものに大きい魔法を入れるのは相当大変ですよ。」

「そうなのか?容量が魔道具にもあるのか?」

「ええ、大規模になるほどそれに比例して魔道具も大きく使いずらくなるんです。」


そういえばユルのやつはどうやってこの魔道具を入手したのだろうか?いまいちその辺聞いてなかったなぁ…

 まあこれがあればとにかく大丈夫だろう。俺は強いはず。

 俺は自信満々にメロリアに告げる。


「大丈夫だって!俺様にまかせろ!喧嘩で負けたことねぇ」


 それもそのはず俺はずる賢さと無駄なハッタリが得意だ!ってだれがずる賢いじゃ。

 メロリアは困惑した顔にまたなる。

 それを見て俺はニヤリと笑う。


「はぁ、まあ、そのポジティブなところはみならわなきゃなりませんね。そういえばハルヤさんは何故そんな変な髪色してるんですか?流行っているんでしょうか?金髪にして生え際を黒くするのがいいんですか?」


 多分悪気はないんだろう。純粋に疑問に思っているだけだうん。素直なところは時に俺でさえ懲らしめることができる恐ろしい武器になるのだよ。


「ち、ちげーから!変じゃないから!これわざとだから、流行っているんだからね?俺たちの世界ではたくさんいるから。」


 とっさにうそをついちまった。確かに俺は顔はかっこいいほうだと自分でも自覚している。なんせ見た目で勘違いしてしまった。哀れ?な女の子はたくさんいるらしい。…因みに中身が残念なのと、危ないやつだと親しいやつらには思われ、彼女が俺様はできたことないけどヨ。俺の気にしている部分を…だけど俺はこの髪型はやめねぇそれが俺様のアイデンティティ(たまに傷つく)だからだ。

 メロリアは納得したようなしてないような微妙な表情をして、席を立った。


「おい、メロリア腹減ったんだけど飯ねーの?つーかさっきまで教室にいたのにすげーなぁていうかツキは大丈夫なのか?まあいいやロリ理事長がなんとかしてくれるだろ。」

「教室?学校のことでしょうか?日本?の学生だったんですか。」

「そーだよとにかく飯食わせてくれ。」

「ず、図々しいですね!わかりましたよ。今作りますから、食べながらお話でもしましょう。私も他人と会話をするのは何年振りかわかりませんし…」


 メロリアは少し寂しそうな顔をし、キッチンと思われる場所に向かう俺はそれを見つめながら今後のことを考えた。

 20分ほどたったころだろうか、手持ち無沙汰になった俺はベットの横に置いてある謎の物体をいじっていると、メロリアが料理を運んできたようだ。


「お待たせしましたできましたよ。」


 メロリアは料理をテーブルに置くと、俺の近くまで行き、体を起こしテーブルまで肩を貸してくれた。

くそいい匂いがする。こいつの匂いだろうか。メシの匂いだろうか。果実のような甘いフルーティな香りをメロリアから俺は感じると、俺様とあろうお方が目線をそらしちまった。


「あー、まじ介護じゃねーかよ。早く治んねーかなぁ」


 俺は椅子までたどり着くと、鼻腔をくすぐるとてもいい香りでますます腹が減る。テーブルにはパンとシチューのようなものが置いてあった。


「なぁ。これなんて食べ物なんだ?」


「シチューというものなんですよ。初めてですか?」

 

 メロリアは可愛く首を傾げた。


「いや、知ってたわ。まあいいや、いただくわ。」

「はいどうぞ召し上がってください。」


 俺はまずシチューを味わうと、ほぼ日本と同じもので変わりはなかった。ただ作りてを表現するようなとても優しい味に俺は夢中になって食らいついた。

 うむうまい。


「味大丈夫でしたか?…と思いましたけど、その様子なら大丈夫そうですね。」


 ガツガツとがっつく俺をみてメロリアは優しく微笑んだ。

 そー言えば、メロリアの本当の笑顔を見たのは初めてかもしれないな。


「ああ、おいしいぞ、ツキレベルだ。あいつの弁当もなかなか上手い。よくあいつの弁当を盗んで食べたもんだ。これからも俺に料理を作る権利を与えよう。ありがたく思いたまえ。」


 メロリアの微笑みは苦笑いに変わったが、多分うれしかったのだろう。


「話変わりますけど、先ほどから言っているツキとは誰なんですか?恋人とかですか?」

「あ?んなわけねーべよ。常にギャーギャーうるさい阿保な女だが、俺に弁当を与えてくれる幼馴染だ。」

「幼馴染?とは。」

「あー古い友達?わかんねえ昔からの知り合いってところだな。」

「大事な人なんですね。」

「大事?まあそうなのか兄妹みたいなもんだろ。」


 メロリアはそれ以上深くは追求はしてこなかった。


「なあ、メロリア。本気で森をでないか?お前だってこのままじゃよくねーだろ?」


 メロリアは顔を伏せた。


「確かに私森の外に出たくないわけではありません。外への憧れもありますし、失踪してしまった両親を探す目標だってあります。しかしながら魔物との戦闘は避けられませんし。なんせ広大な森です。この世界で一番広いんです。1日2日で出られるわけではないですし、生きて出られるかもわかりません。その不安から私はずっとこの家に住んでいます。私自体戦闘経験がないわけではないですが、そこまで強くはありません。それでも本当にハルヤさんは行くんですか?」


 こいつを外に出してやりたいそんな感情が俺に芽生えたのもびっくりした。俺は自分の為には働くが他人の為に動く面倒なことはしない。だけどこいつがいればある程度ユルとの約束も果たせるし、実際助けてもらった恩がある。

 そういうところからこいつを外に出すキッカケになればいいなと思い始めた。

 あと飯の恩は必ず返す。

 俺は考える素振りも見せずに笑顔を作った。


「あたりめーだって」


 俺から想像できない笑顔が、少なからず彼女の心を動かしたのだろうか。

 メロリアは立ち上がる。


「わかりました。三日後、実際に魔物と戦闘してみましょう。ハルヤさんは魔物との戦闘は初めてですから慣れてもらいましょう。」


 ただし弱い魔物ですよ!と釘をさされた。


「大丈夫だ、俺は絶対にまけねぇ」

「というかなんでそんな自信満々なんですかぁ!?大丈夫かなこの人。」


 メロリアが最後俺にジト目を向けてこの話は終わった。







矛盾してる部分出てきたかな?

心配である。(笑)

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