坂上妖怪屋敷4.5
そろそろ、ですか。
「素早丸、大通蓮、小通蓮、顕明連」
四つの刀に命じ、それぞれをそれぞれの鞘に収める。
その鞘にわらわらと澱みが集まってゆくが、それに触れることができない。
「来い」
四つの鞘は私の声に応じ、アスファルトを削りながら私の手元にやってくる。
それを掴み、澱みの大群に背を向け走り出す。
無駄な消耗戦はしたくない。何せ、相手はこの夜が続く限り無制限に沸いて出てくる。
そんなものに付き合って、無意味に体力を使うこともないだろう。それに、刀が錆びる。
前方からくる集団あり。
「まったく、際限なく沸いてくれますね……」
本当に鬱陶しい。
「鈴鹿さん。援護射撃いきますよ」
「紫苑? ちょ、待って!!」
直後、周囲で大爆発が起こる。
え、援護射撃って……普通マシンガンとかスナイパーライフルとか、対物ライフルとか、そういったのでするもんでしょ!?
なんであいつ……ビルの上からバズーカぶっぱなしてんのよ!?
それ以前にバズーカなんて代物をどこで仕入れた!?
「ちょ、まって。紫苑……」
「フフ……アハッ」
性格変わっていらっしゃる――――――――――ッ!?
ウェーブの入った髪の毛で目元が隠れてるからよくわからないけど、絶対不気味な笑顔なんだろうなあ!
「敵がゴミのようねぇ……アハハ!」
「ちょ、セリフがモロに悪役ですよ、紫苑!!」
「アハハハハハハハ!!」
なにこれ。シュミレーションRPGで、中立の援軍がきたみたいな感じじゃない。
私が青ユニットで、澱みが赤ユニット。そして紫苑が黄色ユニット。で、黄色ユニットはMAP兵器ばんばか乱射してきて、経験値と資金を見事に奪い去ってゆく、某ロボット忍者。ついでにアイテムコンテナも落ちるけど、それも回収されてプレイヤー涙目みたいな。
せめてサ○フラッシュやサイ○ブラスターみたいなMAP兵器にしてください。マジで。
なんでサルファのテレ○ネシスミサイルみたいなことになってんですか。
「紫苑、攻撃停止。攻撃停止!!」
「ハッ。失礼しました」
やっと攻撃が止まった。
正直、周りに澱みよか紫苑のほうが危ないわ。
「紫苑、状況は?」
「椿折が坂上智也を回収。屋敷に向かっている最中です」
「そう、なら私達も下がりましょう。あまりここにいても、時間を無駄にするだけです」
「了解しました。それで……」
バズーカをしまい、何か長い砲身のものを取り出す。
うん。どこからどうみてもガトリング砲だね。
「これ、どうしましょ」
「捨てなさい」




