表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/12

一方その頃・・・

「糞が!マジむかつくぜあの女ぁ・・・!!俺を馬鹿にしやがって!!!」

 先ほどデモルタに剣を向けていた男が悪態をつく。八つ当たりをする相手が欲しかったのか、道にある小石を蹴り飛ばしながら集団の一番前を歩き続ける。

「でもネギ助、マジビビッてたジャンwww泣きそうな顔になってたジャンwww」

「あぁ!?テメェケンカ売ってんのか!?おめぇもビビってたじゃねぇかよ!!というか、テメェその名前で呼ぶんじゃねぇつったろ!!」

「ちょっと~、喧嘩はやめなってぇ~」

「うっせぇ!女は引っ込んでろ!!」

 唯一喧嘩を止めようとした女の方も面白がっていて全く止める気は無いのだろう笑いながら後ろに下がる、その周りの連中は二人の男の喧嘩に嬉しそうな顔をしていた。お互いに実力を知っていたのかネギ助と呼ばれた男の方が離れだした。

 後ろの方から腰抜けと馬鹿にする声が聞こえるが聞こえないふりをして深い森の奥へ進んでいく。

「あいつら、馬鹿にしやがって!今に見てろ!俺があの糞女をぶっ殺してやる!!」

 頭の中でデモルタと戦っているイメージを思い描いているのか、剣を取り出し目を閉じて四方八方に振りながら深い森の道を進んでいく。

「テメェ、何やってんだ?」

「あ・・・、クラムズさん、すんません。何でもないっす・・・」

 目の前には赤い髪の片側を刈り上げその反対は肩まで伸びている、浅黒い肌に頬には黒い蛇の頭の刺青が彫られていた。ネギ助が頭をしきりに下げて謝る、先ほどまでの勢いは全くなく哀れなほどだった。

「戻ってくんのが早いな・・・、他の奴らはどこにいんだ?」

「すんません、デモルタの奴が邪魔して。戻ってきたんっす・・・」

 それを聞いてクラムズが不機嫌な顔つきになり、何度もネギ助を殴る。

「俺の前であの女の話しをすんなっつたよなぁ!!」

「すみません!すみません!!」

 必死に謝るネギ助の顔を蹴り上げて満足したのか、振り返って奥へと歩いて行く。

 数分もかからずに開けた所に着く。崩れかけた城の跡を根城にしているのだろう、所々に松明が設置されており崩れかけた城の周りには天幕が設置されていた。クラムズは建てられた天幕には目もくれずに崩壊しかかっている城の中でも、何とか一つだけ残っている塔の入り口をくぐる。

 塔の中は様々な植物の蔦におおわれており、長い螺旋階段が続いていた。クラムズが塔の頂上にたどり着く、元は見張りの為に建てられていたのだろう小さな鐘が吊り下げられていた。その小さな空間に無理やり住んでいるのだろう、隅には粗末なベッドと小さなキャビネットが置かれていた。

 壁には何百人もの人が映った写真が飾られていたが、中央に立っていた人の顔だけが黒く塗りつぶされていた。

「お前は俺が必ずこの手で殺す」

 顔が黒く塗りつぶされた人物に向かってつぶやく。

「殺してすべて俺の物にしてやる!!!!」

 高い塔から叫んだ声は遠くまで響いた、殺す相手にも届くように。

どのネットゲームにも奇抜な名前の人っていますよね、もちろんあのゲームのキャラがモチーフです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ