思い出からの使者(元未公開作品)
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬
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【ノート】
https://note.com/unique_panda3782
【YouTubeドラマにつきまして】
無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
タイトル:(仮)思い出からの使者
▼登場人物
●角川タケル:男性。20歳。大学生。広告嫌い。思い出に浸るのが趣味。
●早乙女ユカリ:女性。20歳。タケルの同級生。YouTube動画の管理者。
▼場所設定
●タケルの自宅:一般的な戸建て住宅のイメージでOKです。
●街中:必要ならで一般的なイメージでお願いします。
NAは角川タケルでよろしくお願いいたします。
(イントロ+メインシナリオ+解説:ト書き・記号含む=3100字)
イントロ〜
皆さんこんにちは。
ところで皆さんは昔撮った
ビデオなんかを見たりするのは好きですか?
我が家のスナップビデオ、と言ったところでしょうけど、
思い出の品としてはとても貴重なものですよね?
今回はそんな思い出にまつわる意味怖のお話。
メインシナリオ〜
ト書き〈自宅〉
俺の名前は角川タケル。
今年20歳になる大学生だ。
俺は思い出に浸る事とネットサーフィンが大好き。
特にYouTubeはよく見ている。
でも…
タケル「くっそ!なんだよまた広告かよ!」
俺は広告・CMが大嫌い。
最近のYouTube動画は本当に広告が多い。
それだけで興味が削がれてしまう。
ト書き〈誹謗中傷コメント〉
そんなある日、俺はYouTubeで大好きなドラマを見ていた。
でも途中でまた広告が入り、
それを回避しようとゴチャゴチャいじくってたら…
タケル「あれ?!動かなくなっちまった…フリーズしてんじゃねーかこれ!」
全くパソコンが動かなくなってしまい、
フリーズしたままドラマが見れなくなった。
そのサイトの管理者名はパク丸。
タケル「ちっきしょう!何がパク丸だ!テメェ俺のパソコンの機能パクッてんじゃねーか!」
それからいちど電源を切り、
また立ち上げ、それを何度か繰り返した。
するとやっと直った。
俺は思いっきりムカついてしまい、
さっきの動画サイトへまた行き…
怒りのコメントをどんどん送ってやった。
ト書き〈数日後〉
タケル「へっ、どうだ思い知ったか」
誹謗中傷コメントを送り続けたそのサイトは、
ある日を起点に閉鎖した。
まぁその管理者が
もうYouTube動画をアップするのをやめたんだろう。
(子供の頃のVHSビデオ)
そんな気分が晴れたある日。
俺は久しぶりに自分が子供の頃に撮ったビデオを見た。
もう十数年も前のVHSビデオだ。
ビデオカセットを昔のビデオデッキに入れて再生してみる。
タケル「…おっ見れた!」
ビデオはまだ綺麗に映っていた。
自分が子供の頃、友達と遊んでる風景が映されている。
タケル「懐かしいなぁ…」
俺は思い出に浸った。
俺達の母校。そこで遊んだ思い出。
家から最寄りの公園で皆で遊んでいた思い出。
ミニ四駆を走らせていた事。
ローラースケートやスケボーで遊んでいた時の事。
小学校の頃はみんな仲が良くて、男女問わず友達で、
本当に毎日毎日、一緒に連れ立って遊んでいた。
その頃の思い出の記録が、
このVHSビデオの中に詰められている。
タケル「それにしても本当に綺麗によく映ってくれてるなぁ」
そうして見ていた時…
タケル「…あれっ?え?CM?」
パラパラパラと砂嵐が一瞬見え、その直後にCMが入った。
タケル「なんで!?」
俺は思わずビデオを停止して取り出してみた。
すると事情が分かった。
ビデオのタイトルには「豪華版 歌合戦」
と書かれてあったのが消され「我が家のスナップ」
とマジックで書き直されていた。
ビデオの爪は折ってあり、
それ以上の録画は出来ないようにしてある。
タケル「あーなるほどなぁ」
つまり当時の歌番組を録っていたビデオに
上書きの形で「我が家のスナップ」を録画していた訳だ。
だから歌番組の間のCMが入っていた。
そのCMも当時に放送されていたもの。
なにぶん古いビデオでちょっとすり切れてもいるから
ふとそのCMが顔を出してしまったんだろう。
それからまた少しの砂嵐の後、
問題なく続きを見る事が出来た。
タケル「あ、こいつ…」
そうして見ている内に俺は又、
昔の記憶を掘り起こすように1人の女の子の事を思い出した。
ビデオの中で俺が彼女をからかっている。
彼女の名前は早乙女ユカリ。
同じクラスの女子生徒で、
当時は皆からからかわれるような存在だった。
だから俺も一緒になってからかっていたんだろう。
タケル「こんな事やってたんだ俺。…何か悪い事したなぁ彼女に…」
昔を振り返り、自分の未熟さを思い知らされる。
ト書き〈ユカリと再会〉
そして少しアンニュイな気持ちになっていた時。
その気持ちを吹き飛ばす嬉しい事が起きた。
タケル「え?お前ユカリか!?」
ユカリ「お久しぶり〜♪」
なんと久しぶりにユカリから電話が掛かってきたのだ。
ちょうど彼女の事を想っていた時に
掛かってきたこの電話。
何かの縁かとも思い
俺は少し不思議な気もしながら嬉しくなって、
暫く喋った。
喋ってる内に「久しぶりに遊ばない?」と言う事になり、
彼女は今から俺の家に来てくれると言う。
幸い今日は両親とも朝から出かけており、
夜まで帰らない。
俺は少し期待しながら彼女と遊ぶ事にした。
タケル「そう言えばあいつがウチに来るなんて初めてだな」
昔は確かにそんな仲にあったが、
それでも外では一緒によく皆と遊んでいた。
大体クラス全員が交流を持ち合い、
多少のイザコザはあったけど、
基本的にみんな仲が良かった。
でも彼女がウチに来るのは初めてで、
それも1人で来ると言うから
なんだか不思議な気がしながら
妙な期待もせずには居られない。
(ユカリと部屋で)
ユカリ「ほんと久しぶりね〜♪元気してた?」
タケル「あ、ああ♪相変わらず元気さ♪」
本当にユカリはウチに来てくれて、
それから暫く部屋で一緒に遊んだ。
ちょうどビデオ見ていた時だったから、
一緒にそれを見る事にした。
ユカリ「わぁ懐かしい〜♪」
タケル「ハハッ♪今ちょうど見てたトコだったんだよ」
暫く見ていると、また砂嵐があり、
当時のモノだろうCMが画面に映った。
タケル「ンだよまたかよ〜!あ、これ、当時の番組録画してその上から上書きしたモンだからさ、そん時のCMとかちょっと入ってるんだ」
ユカリ「そうなんだ」
そうユカリに言ったが
その時映ったCMは最近見たものだった。
あのYouTube広告のテレビCMバージョンだ。
それから暫くまた一緒に見て行く。
その時友達からLINEが入った。
そのついでにLINEニュースを見た。
するとそのトップニュースで…
「YouTubeの管理者が誹謗中傷を苦に自殺。…管理者名は『パク丸』…」
と書かれてあった。
解説〜
はい、いかがでしたか?
それでは簡単に解説します。
今回のストーリーでは、
おかしな点・不自然な点は3つありましたね。
1つ目は、昔に撮った筈のビデオの中に
最近のCMが入っていた事です。
ユカリと一緒に見ていた時に映ったCMは、
タケルがついこの前あのYouTubeサイトで見ていた
広告CMのテレビバージョンでした。
ビデオで撮った当時の昔のCMではありません。
またビデオの爪を折っている事から、
最近のCMを今録画する事も出来ない筈です。
なのに最近のCMがその昔のビデオに入っていたと言う事は…
そして2つ目は、ユカリがなんとも気軽に
タケルの部屋に1人で遊びに来たと言う事。
クラス全員が仲が良かったとは言え、
多少のイザコザがあったのも本当であり、
ましてユカリは
タケルにずっとからかわれ続けていたような
そんな仲にありました。
それに「久しぶりに」とある事から
それまで1度も連絡を取っていなかった事が伺え、
そんな状態で女性が1人で
男性の部屋に遊びに来たりなんかするでしょうか?
そして極めつけの3つ目は、
LINEニュースで報道されていた記事。
「YouTubeの管理者が誹謗中傷を苦に自殺。…管理者名は『パク丸』…」
「パク丸」と言うのは、タケルが誹謗中傷コメントを
送り続けていたあのサイトの管理者の名前です。
その管理者が自殺したとあり、タケルは驚愕します。
これを踏まえ、ユカリと見ていた時にビデオの中に
映り込んでいたあのYouTubeサイトのCM。
そう、実はあのサイトの管理者はユカリでした。
「パク丸」とは彼女がつけたハンドルネーム。
ニュース報道があったと言う事は
数日前に彼女は死んでいたと言う事。
それに関わらずタケルの部屋に来ていたと言う事は、
その恨みを何らかの形で晴らす為に来ていたのでしょうか。
ビデオの中に映り込んでいた
あのYouTubeサイトのCM広告も、
もしかすると彼女の悪戯だったのかもしれませんね。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬