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第6話 ベラスケス

梅雨明けして暑くなってきましたね。


ラビッツ共和国の特殊部隊大尉、フリードリッヒ・ボックは軍中央司令部内にある

科学技術部部長の部屋の前で立ち止まると、その重厚感のあるドアを派手にノックした。

「ボックです!入ります!」そう言うと、返事を待たずにドアを開ける。

技術部長であり、今年から大佐待遇で民間の大手製薬会社から招聘されたベラスケス個人のデスクだ。十四畳もあろう広さに机、本棚、そして応接用のソファとテーブルがある。

部屋の中はいずれも落ち着いた色合いの、本革製や木目調の高価な家具で統一されている。

その初老の男は、自分のデスクではなくソファに座り、テーブルに置いてある皿に盛られた

リンゴや梨をスケッチしていた。

老眼鏡の奥からジロリと視線をボックに向ける。でっぷりしていて、ふてぶてしそうな強面だ。

「返事も待たずに入る奴がいるか・・・」人を威圧する様な、低い声の持ち主だ。長く権力を保持していると、つい上から物を言う癖がつく。典型的なそれを感じさせる人物だ。

ボックは180センチはあろう長身で、ガタイが良い。こちらも軍人らしく、少し人を威圧する風格も備えている。そして幾つもの修羅場をくぐって来たのだろう。ベラスケスを相手にして少しも臆する雰囲気がない。

甘いマスクに高い鼻、5センチ程の長さの髪は軽くクセがある。そしていつもどちらかの

唇の端が吊りあがり、笑っているように見えるのだ。

「失礼しました。ドアが厚すぎて、いつも返事は聞こえませんものですから」

「フン!まぁいい・・・」

「ご用件は何でしょうか?大佐殿」ボックはドアを閉めてスタスタと近づいて行く。

「何故報告が無い?」

「ん?私、大佐殿に何かご指示頂いてましたでしょうか?」

「しらばっくれんでも良い。儂の部下の所を出入りしてるそうじゃないか」

「ハッ!とすると、ライラ少尉についてですか?」

バレてるだろうという心積もりは出来ていたので、ボックは焦る様子も見せなかった。

むしろ呼び出されたのが遅いくらいだと思っていた。

「他に何がある?」

「私の報告よりも本人からの報告の方がよろしいかと」

「その本人から無いのだから、お前さんに聞いているのだよ」

「ハッ!という事はまだ報告に値するものが無いからかと」

「お前さんの上司に尋ねたところ、技術部に調査すべき問題はないとの話だが」

「内部調査機関にそれを問うこと自体、意味のない事でしょう」

「ほう。面白い。ではボック大尉・・・」

「ハッ!」

ジロリとボックを見るその眼は、明らかに不愉快だというニュアンスを含んでいる。普通の会社の部下なら冷や汗ものだろうが、これにもボックは微動だにしない。

「暇でウロチョロしてるなら、彼女からスーツを回収しろ」

「私が?回収するのですか?」

「そうだ。行く口実が出来て良かったじゃないか。お互いに隠し事があるわけでもなのなら構わんだろう」

「未完成の物を回収しろ。という事ですか?」

「そうだよ。後は儂の方で直接研究する」

「直接・・・ですか?」

ベラスケスはスケッチブックを閉じて、ペンと共にテーブルに置いた。

「そうだ。私の元部下達で研究チームを作る。だから君は速やかに回収してきたまえ!」

「了解しました。・・・してライラ少尉はどうしましょうか?」

「ん?あの女がどうした?」

「研究チームに入れないのですか?」

「当たり前だろ。何もせんのだから」

「彼女が引渡しを拒否した場合は?」

「これは上司の命令だよ。彼女に拒む権利はない。君が奪ってきたいならそうしてもいいんだぞ。

私はスーツが手に入ればそれでいい」

「それはどうかと存じますが、大佐殿」

「あ?」

「軍部は彼女の開発した物として、彼女を含めて雇っています。スーツだけで良ければ、

彼女からスーツだけ購入すれば良かったのです。そういう訳には・」

「ほー!随分とご立派な意見だなぁ・・・どういうつもりか知らんが、研究開発のなんたるかを知らん素人が!こそこそ嗅ぎ回っているのを不問に付してやっとるのが分からんのか!」

権力をかさに睨みつけるベラスケス。

「それはありがとうございます。大佐殿」静かに見つめ返すボック。

するとベラスケスが先に眼をそらして、軽いため息をついた。

「戦場でお前達が元気に戦えたのも、元は儂がチームリーダーとなって開発した総合栄養

サプリメントのおかげじゃろ。その恩を忘れるな。儂らがお前達にとって、とても大事な!そしてとても必要な存在である事を忘れるなよ!」

「ええ・・・ 存じ上げてますが・・・」

「分別がつかんのか!儂は上官だぞ!ヘラヘラするな!」

「大佐殿は、私をご存知ないのですか?」

「知っとるよ。“スマイル・ボック”だろ。だからっていつもヘラヘラして良いとでも言われてるのか?それとも有名なその腕っぷしが、そんなに自慢か?野蛮人なだけだろが」

「大佐殿も・・」

「なんだ!」

「大佐殿も、それ程上品な方とは、言えませんな・・・」

「あ・」ベラスケスは言葉を詰まらせる。ボックの雰囲気が強い怒気を放っていたのに気付いたからだ。「野蛮人め・・・」気圧され、怯んだベラスケスだったが、スケッチブックを手にして広げてみせる。「お前にこういう物が描けるか?悔しかったら、芸術の一つでも学ぶ事だな。そうすれば、

自分がいかに礼儀作法を心得てない人間かに気付けるだろう」

「左様でございますか」

「回収しろ。これは命令だ。ただし、方法は立派な意見をお持ちの大尉に一任する。これでいいか?」

「了解しました。近日中にお持ちします」

ふとボックはベラスケスに歩み寄った。

「何だ!もう要は無いぞ!」ちょっとビビるベラスケス。

「確かに上手ですね。絵がお得意ですか?大佐殿」

「ふん。本当に分かってるのか?」

「私の特技もお見せしましょう」

ボックが屈んでテーブルの上のリンゴを手にした。

右手でクルクルと弄びながら、数秒ベラスケスと無表情に見つめ合う。

「フン!」リンゴを握った右手に、力を入れたと見るや否や、ガシャッと音を立てて

リンゴが砕ける。飛沫が飛び散り、砕けたリンゴはバシャバシャとテーブルの上におちた。

ボックは掌に残った砕けたリンゴをテーブルの皿に戻して、左手で出したハンカチで右手を

拭った。

「何だ・・・どう言う意味だ・・・」真っ青になりながらも、ベラスケスは強くボックを睨んだ。

「ですから、特技ですよ。大佐殿」ボックは顔に薄ら笑いを浮かべている。

「失礼な奴だ。汚しおって・・・」

ベラスケスの服にも飛沫は飛んでいたのだが、それ以上怒れない。まさに驚異的な握力を

見せつけられ、恐怖を覚えずにはいられなかった。

「直ぐにリードに片付けるように言っておきます!では・・・」

ボックはそれだけ言うと踵を返し、サッサと部屋を出て行った。


(天下りのクソジジイが!)

廊下を歩くボックは、そんな心中をおくびにも出さない。

(あーゆう奴が平気で兵士をモルモットにするからな・・・ライラの話が本当なら、そのスーツ、

身体に吸収されて、脱げないそうじゃないか)

ボックは心なしか早足な自分に気付き、歩みを止めて窓の外を見る。

(そんな得体のしれない物、誰が着たがる・・・超人にするんだか、なんだか知らんが)

気持ちの良い晴天を、鳥が飛んでいる。(そんな研究、やる気がない位で、丁度いいのさ)

空とは裏腹に、心の晴れないボックだった。


煎餅をパリッと齧る。

技術部に少尉待遇で着任したライラはこの一ヶ月間、自分の事務所で実験データとにらめっこを

していた。

助手のメリンダが新しいお茶を用意して持って来ると、ライラとにらめっこをしているパソコンを覗き込んだ。「どうですか博士?」

うーんと唸った後「駄目ね・・・あーもう!分からないわ!」

前屈みだった姿勢を椅子の背もたれに向かって大きく反り返えらせて伸びをするライラ。

「そんなに難しいんですか?」

「私の作った新しいスーツと、あいつが作ったスーツ。作り方は一緒なのに、安定しないの」

「造り方に全く差は無いんですか?」

「再三チェックしたわ。製造についてはオールクリアー!」

「ふーん。因みに安定って何ですか?」いつも暇してるメリンダが興味本位にそのまま質問を

繰り返した。

「あー。安定ってね、発現する能力や人体に及ぼす影響が、安定してなくってまちまちだと使い物にならないのよ。風邪薬一つにしたって、同じ物なのに昨日飲んだヤツは全く効かなくて、今日のは

効き過ぎる位効いたじゃ商品にならないでしょう?」

「バラツキがあるって事ですか?それは困りますね」

「体内にすら入っていかない物もあるわ。只の緑の全身タイツよ」

「博士、それと・・・ついでに聞いちゃていいですか?」

「何?」疲れた視線をメリンダに向けるライラ。

「このスーツって、やっぱりその、生きてるんですか?」

「ん?そりゃあ植物だって生き物でしょう」

「じゃなくて、なんか、意思を持っているというか、さっき博士が言った『体内にすら入っていか

ない』ってフレーズが、まるでスーツがへそを曲げて入ってかない感じに聞こえたんですけど」

「なるほどー!うーん。当たらずとも遠からずねぇ」答えた時、ライラはふとある事を思い出す。

いつも飯田橋は良く独り言のようにスーツに向かって話しかけていた。

「アレは気持ち悪かったな~」つい口にしてしまう。

「気持ち悪い?」メリンダが眉をひそめた。

「エッ?いやゴメン。何でも無いの」そう言いつつ、ライラは自分の記憶の糸を探る。

元気に育てよーと、スーツに言っていた飯田橋。愛情表現にすぎないと思っていた。

(でも、育てよ?完成しているスーツに向かって育てよ?)

「いやいや、まさかね。でも・・・」

もしスーツが意思を持つ生物だとしたらと、ライラの推理は止まらなくなったてゆく。


スーツの保管と実験等は軍の協力で、同じ建物内にある国営理化学研究センターの設備を使用していた。通常だとお役所仕事的な融通の効かなさや、不便さが付きまとうものだが、こと軍関係者の出入りとなると、身分証明が出来れば、利用時間の制限なく、施設内の設備の使用がサイン一発で自由となった。

今、スーツの保管は摂氏3度の大きな冷蔵庫を使用している。

人がそのまま入れるチャンバータイプで、温度変化が余り無いように扉が二重になっている。

ライラはチャンバーの二つ目の扉をくぐると、薄暗い照明に照らされた金属製の棚の上にある、

幾つかの黒いビニール袋を見つめた。

室温が低いのも光を遮断しているのも、植物を休眠状態にするためで、干涸びない様に湿度も高めで維持されている。

果たして本当に意識はないのか?

起こせば人の話が理解出来るのだろうか?

飯田橋の行動を思い起こして、ライラは一つ真似てみようと思ってここを訪れたのだ。

それは黒いビニール袋越しに手を置いて、ちゃんと声に出してメッセージを送ること。

最近実験データを取ってた、棚の袋に眼をやると、少し考えて、ライラは自分が製造した、

データ上やや出力過剰のスーツを相手に、早速何か話しかけてみようと考える。

データで全く出力のなかった方をチラリと見る。やはり過剰な方が反応がありそうだ。

「ねぇ、聞こえているなら返事をして・・・」そっと手を置き、話しかける。

スーツはライラの手のひらの熱で、少し温度が上がってきている。それがどれ程の意味が

あるのか?

「私はあなたを作ったライラよ。この間の実験の事なんだけど、あなたは何でそんなに元気なの?」

少し間を置く・・・何も起こらない・・・。

「想定していた以上の出力が検出されたわ。何か理由があるのかしら?」

また間を置く・・・1分くらい経ったか、やはり何も無い・・・

「やっぱり話しかけても無駄ね。意思なんかあるわけ無いわ」

ふぅとため息をつき、諦めて手を離そうとした時!黒いビニール袋越しにグッと掌を掴まれた。

「ヒッ!」ビニールで滑ったせいか、直ぐにふりほどける。乱暴に扱ったせいで、床に袋が落ちた。

袋の中で一度、ガサガサと、それが動いた。そして沈黙する・・・

仰天するライラ。

ビニール袋越しでなければ手をガッチリと掴まれて、離れなかった位の力強さだった。

「何いきなり!・・・ビックリさせないでよ!」落ちた袋を睨みつけた後、自分に落ち着けと

言い聞かせる様に深呼吸をする。ひょっとして今のは返事?それとも・・・

ライラはしばらくその場に立ち尽くし、自分の中に様々な憶測をした。

「ああ、あいつ」彼の言葉が走馬燈のように頭の中を駆け巡る。「冗談だと思っていた・・・」

「ライラさーん!」その時チャンバーの扉を開けてメリンダが呼びに来た。

ちょっとビクッとしたが、「はーい」と小声で返す。気づくと身体が随分冷えている。両手で

二の腕あたりをさすった。

中扉も開けて入って来たメリンダと目があう。

「どうしたんですか?博士。」

「・・・別に」唇だけ釣り上げて、笑ってみせるライラ。

「え?袋落ちてますよ」メリンダが無造作にヒョイと袋を持ち上げる。

あっ、とライラは思ったが、今は二人だ。グッとこらえてメリンダの様子を観察した。

「も~。しっかりして下さい。ここでいいですか?」そこだけポッカリと隙間が出来てたので、元の棚に戻したメリンダ。

 何も起こらなかった。

「博士、ボック大尉から連絡がありました。急いでコールバックして欲しいそうです」

「そう」

「本当に、どうしたんですか博士?」両肩にメリンダの両手が置かれる。

「わー冷たい!いつまでもこんな寒い所にいるから~」

メリンダがライラの身体を温める様に抱きついて来る。

「さぁ博士、ボックさんが待ってますよ。出ましょ」

「えぇ・・・」メリンダにくっつかれたまま、ライラはチャンバーを後にした。


「ライラ博士以外と元気ですね〜」メリンダは焼きあがった野菜をほおばりながら、幸せそうに

言った。

その日の夕方、中心街にある串焼き屋でライラとメリンダは飲んでいた。

「逆らったって無駄でしょ!相手は上官なんだから、それを嘆いてても意味ないじゃない」

「でも、仕事取り上げられちゃった感じですよ〜」

「そうでもないわよ、今はスーツが1着あって、データが取れればそれで充分よ」

「あまりヤル気を感じないセリフですね」

「何言ってるのよ、人様に吸収されちゃうのよ。欠陥がありましたじゃ済まないから、アホかと

思われる程の実験とデータは大切なのよ」

「そっかそっか・・・」

「それでも、丸投げしたと思われたらまずいのよ。だから2着だけにしといたの」

「そっかー」

「逆らわず、協力するけど、やる事やってんのよ的な感じ、出しとかないとね」

「そうですねー。クビにされたら、私も嫌だな〜」

メリンダが仕事と給料の心配をボヤいている間、ライラは昼間のボックとのやり取りを思い出して

いた。


昼過ぎに連絡のあったボックと、リードが現れたのは、15時を過ぎたあたりだった。

「すまない・・・」その一言だけ、ボックは本音を漏らすと、あとは淡々と上官の要望に沿った話をした。

真面目な顔をして、ついて来たリード軍曹が成り行きを見守る。

ライラはボックと交渉して、スーツはまず2着だけ引渡すことにしていた。

飯田橋の作製の物を1着、ライラ自身が作った出力の低いものが1着だ。その後は、必要に応じて

渡す事とした。

ベラスケスがチームを組んで作るなら、製造マニュアルも必要と考えて、過去の実験データと一緒にコピーを渡した。

ライラがあらかじめ用意しておいた保冷ボックスに入りのスーツを、リード軍曹に黙って渡す。

淡々としたライラに、ボックは一つ質問をした。「着ることによって、人体や人格に悪影響を与える事はないのかい?」

「愚問だと思うけど。唯の洋服だって、良いもの着れば気分良くなったり、楽しくなるんじゃないかしら。逆も然りよ。戦闘服なんて着てるから、戦いたくなるんじゃない?」

「昔の侍も、腰に剣なんか下げてるから、振り回したくなるって事かい?」

「そういう事。だから、着せる人は選んだ方がいいんじゃない?」ライラが真顔で答える。

「最初から、良い奴に着せろと?」

「実験となると・・・逆かも・・・難しいわ」

おや?と思うボック(たしか飯田橋自身、スーツをもう着ているんじゃなかったかな?)

そんなボックをみて「他に何か?」と尋ねるライラ。

「・・・いいえ、ありません」考えあぐねたボックは、口に出さずに背中を向ける。

ライラが飯田橋の話をしたがらないのを、以前感じていたからだ。


「そう、だからまぁ」ライラが右手に握ったレモンサワーをグッと飲み干してガンとテーブルに

置いた。

「気分は良く無いけどね!でもそんな事どーでもよくなる位の発見があったわ!」

「え?」

「冗談!ジョーダンだと思っていたのよ。あいつ!ヘラヘラやってたからさ」小刻みに震えて

うつむくライラ。

「・・・ライラさん?」メリンダの声はライラに届いていない。頭の中で、ライラは幾つもの

飯田橋のセリフを思い出していた。

【イヤーッあいつら餌が足りないってうるさくってさーッ!】

【寒いから外に出せって?まだダメー】

【ちゃんと俺の言う事聞いたらご褒美やるぞ〜】

「あいつ・・・」

自分の行動が必要でやっていると、飯田橋はライラにハッキリと言わなかった。

【ライラ、ちゃんと世話してやるんだぞ!じゃあな!】

「あんなんで分かるわけないでしょ!」つい大きな声がでた。

メリンダを始め、周りがビックリする。

「あっ・・・」我に返るライラ。「店員さん。お代わり!」グラスを持ち上げてライラは言った。

「大丈夫ですか?博士」

「失礼!もう大丈夫よ」

微妙にかみ合わない会話。

「明日から見てなさい。きっと仲良しになってみせるわ」ライラは空を睨んだ。

メリンダは少し引き気味。


あくる日、ライラ宛に届いた宅配便を受け取ったメリンダが眼を丸くする。荷物の伝票には

【濃縮健康飲料!青い若葉汁】と書かれている。

ライラを捜すメリンダ。最後にスーツが保管されているチャンバーまで行くと、何故か

クラシックが聞こえてくるではないか「・・・博士?」チャンバーの中を恐る恐る覗く。

「ああ、メリンダ!今日から彼等にも音楽を聴かせてあげようと思ってね!」

ライラが嬉々としてさらにテープのボリュームを上げた。

「彼等って・・・スーツにですか?」必然的に大声になる。

「ええ!あと彼等に食事も摂らせる事にしたの」

「ひょっとしてあの【濃縮若葉汁】!」

「あっ!もう届いたの!よかった」

「大丈夫ですか?」

「何が?」キョトンとするライラ。

ライラがストレスで壊れてしまったんじゃないかと、不安に思うメリンダだった。

いつも読んでいただきありがとうございます。

ご感想あれば何なりとおっしゃってください。

よろしくお願いいたします。

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