表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

あーくんの1日 13話

作者: あーくん

是非読んでね


「広いねー」

リカの言葉に僕はうなずく。

大きいショッピングモールは何回来ても広く感じる。

「ねーねー、あーくん」

「なに?」

「まだ時間あるから、都市伝説のエレベーターで異世界に行く方法試してみない?」

エレベーターで異世界か。

確か、正しい順序でその階に行けば、異世界にたどり着くという話だ。

「いいね。おもしろそうじゃん。やってみよう」

異世界への行き方は、リカが言うにはこんな感じらしい。

【 1階→3階→5階→4階→5階→6階→2階

※2回目の5階で綺麗な女性が入ってくる。その女性は6階でおりる。

※この順序で2階に行けば、異世界にたどり着く。】


そうして僕たちは1階のエレベーターに乗った。

「ボタン押すよ。準備はいい?」

リカが聞いてきた。

「いいよ。ボタン押し間違えないでね」

「もう!私がそんなミスするわけないじゃん」

しばらくして扉が開いた。

扉の向こうには、3階にはないはずの洋服売り場が広がっていた。

「やっぱり、ミスってんじゃん」

「ごめん、5階のボタン押しちゃった。てへっ⭐︎」

リカにボタンを任せては日が暮れてしまうと判断し、僕がボタン係になった。


「異世界ってどんな世界なんだろうね?」

リカが聞いてきた。

「気になるよね。未知の生物が住んでる世界じゃない?それか、天使がいる天国とかじゃないかな?」

僕のテキトーな予想に、リカは恐ろしいことを言ってきた。

「違ったら、罰ゲームでかなやんに告白してね」

「やだよ。フラれる自信しかないもん」

しばらくすると、順調に2回目の5階に着いた。

うまくいけば、ここで綺麗な女性が入ってくるはずだ。

ドキドキ。

そして扉は開いた。

確かに女性がいた。

しかし、その女性というのも綺麗は女性とは決して言えない、ヨボヨボのおばあさんだった。

「これ大丈夫なの?失敗じゃない?」

僕は小声で聞いた。

「た、たぶん、だ、だいじょうぶだぁって」

リカはかなり動揺しているようだ。


ブゥ〜。

突然変な音がした。

くさい。

リカは僕を責めてきたが、僕じゃないので否定する。

「ごめんね。おしりの穴がゆるくて我慢しようと思っても出ちゃうの」

白状してきたのはおばあさんだった。

まじか。

ブゥ〜。ブボボボボォー。

またしやがった。

このクソババアめ。

エレベーターの中は密室なため、ニオイが充満している。

そして、おばあさんは予定通り6階でおりた。

「あれ?予定通りじゃん。あのクソババア6階でおりたよ。」

「本当だね。私たちもしかしたら本当に異世界にいけるかも。楽しみだね。」

そして2階。

扉が開く瞬間、心臓がバクバクした。

扉が開いた。

扉の向こう側には本コーナーが広がっていた。

「あれ?これ異世界?」

リカが聞いてきた。

「違うよ。普通の2階だよ」

2人は落胆した。

やっぱり異世界に行けるわけないよな。

今日も悲しい1日であった。

読んでくれてありがとう

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 他のお客さんがいるエレベーターでおならするおばあさんの図太さを見習いたいと思いました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ