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57.私のステータスにツッコミを

そうしてまた1年が過ぎた。


現在の私のステータスは以下の通りだ。

(変動があった数値は、大きく表示)

(新しい能力は[ ]にて表示)


レベル32

種族:動く実の生るツッコミ上手な広妖樹 →

耐力:155

魔力:110

体力:35

腕力:20

脚力:20

知力:100

精力:10

財力:45

スキルポイント6


【獲得スキル】

補助系:吸収Lv6、魔法障壁Lv5、魔力操作Lv4、威嚇

魔法系:水魔法Lv4、土魔法Lv4、風魔法Lv4、光魔法Lv7

耐性系:毒耐性、風耐性、寒冷耐性、[ボケ耐性]

機能系:機能閲覧、鑑定(差押え)Lv7、秘書Lv3、

    魔力感知Lv7、視覚情報補正Lv6、思念通話Lv6、

    [忍耐]、[ツッコミLv3]、

【称号】

[妖精の家]、[神を従えし者]



まず、増えたスキルについてだが・・。


ボケ耐性、ツッコミLv3


欲 し く な い !

これ勝手に増えてた!

 

絶対アリサ、リティア、クルティナ

この三バカトリオのせいである!

 

こうしてツッコんでると、またレベルが上がりそうで嫌だ!

誰だこんな無駄なスキルを設定した神は!

この世界の神様、残念キャラしかいないのか!

 

種族名にも反映されてしまった!

嫌過ぎる!

ツ ッ コ ミ 上 手 な 種 族 っ て 何 だ !

 

種族丸ごとツッコミ上手な種族って居るの!?

その種族要るの!?

進化の過程で、ツッコミ上手になるって、そんな恥ずかしい進化したくない!

 

 

あと、多分「忍耐」スキルの取得も、三バカトリオが原因ではないかと思う。

確かに私は忍耐強くなった。

 

と思い、クルティナ君に取得条件を確認したら、

 

『敵の攻撃に耐え続けた時間が1年に達した時、取得出来る。

常に戦いに身を置き、耐え忍ぶ守護者の証。

スキル能力は防御系スキルに強化効果と追加効果、耐力+10%、精神安定効果』との事だ。

 

 

はて?敵の攻撃?

 

私はこれまで敵の攻撃に曝されていた事などなかったが?

累計1年間という長期的に、私がダメージを受けるような事・・

 

・・・・そうか!


アリサの魔力吸収と、リティア君の樹液飲みか!


アレ、攻撃判定あったのか!?


アリサとリティア君、敵認定されてるではないか!


毎日毎日吸われて、日常化してたので、そんなつもり全くなかった!

 

すると、称号「妖精の家」についても教えてくれた。

 

『大魔力食らいの妖精に魔力を与え続けた不憫な者への称賛の証。

妖精の餌付けに成功し、完全に虜にした者のみが取得できる。

取得特典効果は棲みついた妖精の居場所が何となく分かるようになる。

吸われる魔力を水増しして満足度を上げる事ができる。

妖精の好感度+20、妖精召喚魔法取得権付き。』

 

 

はい、これも欲しくない!


勝 手 に 家 扱 い を す る な !

こんな恥ずかしい称号、誰にも見せられないではないか!

 

それに、しれっと不憫って言うな!

 

あと効果がショボい!

何となく居場所が判るって精度曖昧!

吸われる魔力を水増しって、セコい!

妖精の好感度って、称号取得してる時点で好感度高いだろ!意味ないではないか!

妖精召喚魔法って、棲み付いてるから使う必要がない!

 

要らないよ、こんな称号!

 

もう、無駄なスキルばかり取得してた。

それもこれも、無駄に彼女達と過ごしていたからだ。

 

 

ちなみに「神を従えし者」はと言えば、

 

『神託から始まり、神格者と交流を重ね、神格者と共に歩む者に贈られる名誉。

基本的に自由人な神格者の手綱を握ろうとする無駄な努力を、一定期間重ね、耐えた者が取得する(笑)。

取得特典効果は、ツンな神格者がたまにデレる。

神格者に対価を払えば1日一回命令できる。

神格者の好感度+10、神格者への攻撃権取得、神格者とデート可能』

 

要 ら ー ー ん !

 

全然従えてないし!

彼女達、変わらず自由!

何 だ こ の 名 前 負 け 称 号 !

 

無駄な努力って何だ!

向こうが勝手に住み着いて離れないだけなのだが!

耐えたくないよ!

むしろ早く天界に帰って欲しかったよ!

 

それに返品しても帰ってくるからな!

(笑) っ て 付 け る な ! 腹 が 立 つ !

 

ツンな神格者がたまにデレるって、

 

ク ル テ ィ ナ 君 の こ と か ぁ ー ー !!

 

攻撃権取得って、ツッコミ権取得の間違いではないのか?

それも要らん!

ツッコミの要らない生活を送りたい!

 

それに最後の特典が一番要らない!

見た目だけ良いけど、中身が残念過ぎて、デートなんてしたら疲れしか残らないよ!

1日まとわり憑かれてるから、今更デートなんてしたくない!

 

何だこの無駄な称号は!

もっとマシなものはないのか!

 

 

・・ハァ、ハァ、

精神的に疲れた。

物理的に上がらない息が上がった気がしたよ。

 

この世界は私にツッコミさせる為に存在しているのではないのか?

 

 

それから、鑑定スキルに(差押え)が付いてるのは、クルティナ君の仕業だろう。

人のスキルを勝手に乗っ取るなんて、とんでもない神様だ。

 

それに差押えって書くな!体裁が悪いだろ!

私は破産なんてしてないのだが!

 

 

また、街道や城壁の建設工事を手伝っていたら、どうやら経験値が積み上がって、吸収、魔力操作のレベルが1つ上がっていた。

どおりで最近、効率が良くなったと感じていた訳だ。


吸収Lv6は、もはや補助ではなく、攻撃である。

発動させて触れると、対象物はみるみる灰になる。

 

凶悪過ぎて対生物では、もう使いたくない。

一度魔獣狩りの時、魔力障壁で動きを止めて、吸収を仕掛けたら、魔獣の巨体がみるみる灰になって、骨すら残らなかった。

その後、ザイン君に怒られた。

 

てっきり獲物が無くなってしまった事を責められたと思っていたら、

「エゲつないから、見たくない。」

という理由だった。

 

皆ドン引きしてたからね・・。

 

 

加えて、常時展開していたせいか、視覚情報補正、思念通話もレベルアップ。

 

声を聞かせたい者と、聞かせたくない者、自由自在。

かなり遠くの会話も明瞭に聞き取れ、伝えることが出来るようになった。

しかも、障害物を乗り越える。

電話より便利な機能であり、鑑定スキルに見習って欲しいと本気で思った。


視覚情報も偵察機レベルだ。

もはやランクシャー領全域が、私の諜報可能エリアと言って良い。

 

 

この結果で判明したのは、アリサの言う通り、スキルは使用回数や熟練でもレベルは上がると判った。

 

お陰でスキルポイントの温存が出来ている。

 

 


その為、スキルポイントは、「精力」に極振りした。

隣のアダンの木には負けたくない!

あんな若造にナメられて堪るか!

 

精力10になると、実が5つ実るようになった。

種の発芽に必要な魔力量も減った。

やっと私も子孫を残し易い木になれた気がする。

 

 

 

発芽した私の苗は、魔力放射を受けて、スクスクと成長していった。

モーリス翁が嬉々として魔力を注いでくれていたお陰だ。


「この歳になっても魔力量が増える事を知れたのは僥倖じゃ!ここに残って正解じゃった!」

 

魔力が回復する度に、魔力を限界まで使うことに余念がない。

みるみるやつれていくのだが、ちゃんと食べているのか?

 

彼が宮廷魔術師になれた理由は、魔法に対する飽くなき情熱による部分が多いのであろう。

 

『三度の飯より魔法が好きな魔法バカ。』

『魔法に魅せられた、魔法マニア。』


モーリス翁を知る人は、皆口を揃えてその様に評するそうだ。

そんな話を、モーリス翁を残して去る、国王軍将軍グリオン君から、別れ際に聞いた記憶があった。

そして、実態と照合された。

 

 

モーリス翁は、一度発芽した種を王都に持ち帰り、報告の為に帰還したが、すぐに戻ってきた。


「王宮魔術師、辞めてきたのじゃ!」

「バカなの!?」


どうも、私達と一緒にいた方が、魔法の真髄に近付けると確信に至った様子だ。

彼曰く、王国最高峰の魔法使いの地位に登り詰めたが、魔法の研究は頭打ちになっており、行き詰まりを感じていたそうだ。


そこに、新たな理論と道を示してくれたクルティナ君に、彼は心酔した。

共に居ることで、魔法研究の新たな領域に踏み込めると盲信していた。

 

大丈夫かね・・期待はずれにならなければ良いが。

 

そして宮廷魔術師だが、本人は啖呵を切って辞めたつもりで、意気揚々と戻ってきたのだが、渡されたグリオン君からの親書には、こう書かれてあった。

 

「その魔法バカを預かっておいて欲しい。宮廷魔術師の地位は空けておくので、有事の際は速やかに帰還させるようにして欲しい。この特別措置が、国の為になることを国王へ説くのに苦労した。頼むぞ同志よ。」

 

丸投げ!?

 

まあ、彼のような優秀な人材を、王国が簡単に手放す筈はないか。

首輪をつけて、修行に出させてやった的な、一時的放逐という体裁で、許可されていた。

 

この事は本人には内緒である。

 

 

こうして、私の回りは、

 

蜂蜜大好きニートアイドル妖精

残念天然自称秘書の妖精モドキ女神

声だけ聞こえるツンデレ音痴女神

三度の飯より魔法好きジジイ

 

という、異色過ぎるメンバーで構成される事となった。


キ ャ ラ が 濃 過 ぎ る !

 

 

 

無為な生活を続けていると、碌なスキルを獲得しないので、ちゃんとする事にした!


私はモーリス翁から様々な魔法を教えて貰った。

基本的にこの世界の魔法とは、イメージした現象を具現化する方法という位置付けのようだ。


魔力+魔力操作+イメージ=魔法


魔力は無形の力場で、現象を無理矢理引き起こす起爆剤であり、エネルギーとなる。

魔力を乗せると、物理法則を無視して、イメージを現象に変えることが出来る。


現象の規模や複雑さによって、必要となる魔力量が変化する。


魔力は通常、物質と結合して安定化している。

その為、真空等の物質が無いところでは、魔法は使えない。

完全な無からは、現象を引き起こせない。

無から有は生み出せない。

 

その為、何かの物質を生み出す様なことは出来ない。

・・筈なのだが、リティア君はホイホイ異世界の物を取り出すよね?

 

「借りてるだけです。」

とはリティア君の談。成る程、召喚か。

ただ、ミサイルの借りパクは流石にバレるだろう。

 

それらをリティア君とクルティナ君から、上手いこと原理を聞き出してホクホク顔の私とモーリス翁。

 

一株と一人は、日々あーでもない、こーでもないと、様々な魔法実験を繰り返していた。

魔法って面白い!

 

 

「うーん、水魔法と風魔法では、マイナス20℃までしか下げられないか。」

 

ちなみに、温度はクルティナ君に計測して貰っている。

クルティナ君は、何故か魔法の研究には協力的なのだ。

 

「凄いぞい。シャチョー殿の発想は、いつも斬新で感心する。」

 

氷を生み出し、飛ばして攻撃するアイシクルランスみたいな魔法が出来ないか実験したが、実際には氷を生み出すのに時間がかかり、現実的には使えないネタ魔法となった。

ゲームの世界では、一瞬で氷柱が出来るが、現実はゆっくり大きくなっていく。使えない。

 

だが、製氷魔法として、夏場は重宝する。


生み出した氷は、アリサとリティア君がかき氷にして美味しく頂いた。

言う迄もないが、かき氷機(異世界製)をリティア君が出して作った。

 

シロップはアダンの実と蜂蜜のシロップだ。

一般人が聞いたら、卒倒するような物凄い贅沢なシロップだ。

 

 

私達は、バイルランド軍が攻めてきた時に、籠城戦で使える魔法を議論していた。


「やはり先般の土のグランドスパイクと風のフラッシュブレスの合成魔法の、ロックバレットは強力だと思うのだが。」

 

地面からトゲを生やして、それを風魔法で飛ばす。

魔力を込めれば、マシンガンのように斉射可能だ。

 

「その合成は確かに強力じゃが、魔力の高いシャチョー殿しか扱えない。やはり今は魔力の低い者でも、扱える魔法を論じるが好ましい。」

 

確かに。

私が居ない時に、一般人でも使えて、有効な魔法を開発しなければ。

 

『ワタシは土のグランドシェイクと水のウォーターレイズによる地面の泥沼化が低コストで効果的と思う。』

「通だなクルティナ君は。」

 

クルティナ君からも提案が出る。

どちらも低レベル魔法なので、一般人でも数人集まれば、なんとか撃てるのだ。

 

「敵の進軍速度を落とすには、確かに効果的じゃな。だが、泥沼化に時間がかかるのと、先置きしないといけないので罠向きじゃな。戦闘中には向かないのぉ。」

『うー、亜人族のレベルに合わせるのが難しい。』

 

なるほど、神様レベルなら一瞬で泥沼を作ることが出来るのか。しかも、底無し沼。

そうとも知らないモーリス翁は、クルティナ君の意見にダメ出ししていた。

 

「では、風のサンドストームは?」

「目潰しと煙幕代わりになるが、味方も巻き込む上、矢の標的が見えなくなる欠点があるのぉ。」

『乾いた大地が露出した場所でなければ、効果が薄い。妖木はもう少し考えろ。』

 

私もダメ出しされた。

 

「やはり対集団には、アレを使った風魔法が最も低コストで効果的じゃな。」

「対集団には、風魔法が強いとは、盲点だった。」

 

低レベル低コストで、広範囲をカバー出来るのは、風魔法の強みである。

 

「だが、私の土のLv1グランドシェイプも良いだろう?」

「アレは強力じゃが、敵軍が憐れに見えるのぉ。」

『妖木は性格が悪い。』

 

そうかな?良いと思うのだが。

 

 

『もうじきアリサとリティア様が帰って来ます。』

「おお、もうそんな時間かね。」

 

私が魔力感知の範囲を広げたところ、確かにアリサとリティアが飛んで戻ってきていた。

 

そんな折、再び慌ただしく領民が叫びながら走ってくる。

血相抱えた表情だが、何かあったのだろうか?

 

  

「バイルランド軍だ!バイルランドが攻めてきたぞ!」

 

 

遂に二度目の戦争が始まろうとしていた。

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