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権力者の子は権力者

作者: のてお

大くんとはじめて出会ったのは幼稚園の時だった。僕は大くんと家も近くてよく遊んだ。

小学校に入った頃だった。お父さんに大くんと仲良くしろ、と言われたのは。なにやら大くんはパパの「じょうし」で、大くんのパパは社長なのだそうだ。だから大くんをけがさせたり、ばかにしたりしてはいけないそうだ。

そのころからだった。大くんは「パパに言うぞ」と言い始めたのは。その「パパに言うぞ」を受け入れなかったら僕のお父さんはクビになる。だからぼくは「パパに言うぞ」をきくしかなかった。

5年生になって大くんはさらにエスカレートしていった。毎日朝学校に行くと土下座で挨拶をさせられた。クラスのみんなは僕のことを見ながらも見えないふりをしていた。

中学生になった。ぼくは毎週月曜日に1000円を大くんにもっていかされるようになった。

机に落書きがしてあったり、上履きがゴミ箱に入っていたりした。みんなが僕のことを無視した。

ある日、ぼくは大くんの顔を殴った。初めてだった。

次の日、僕の父に来ていた昇進の話がなしになった。父は怒り狂い、僕のことを殴った。家中に八つ当たりをした。

次の日、大くんは僕に何も言わなかった。大くんは勝ち誇ったような目で僕を見た。

それからも大くんは僕にひどいことを続けた。

それから1か月ぐらいだろうか。大くんは窓ガラスを割った。みんながみているなかで先生がいない隙をねらって僕のかなずちを奪って投げてきた。僕がよけたらまどにあたってガラスが割れた。

つぎのじかんはHRになった。

いつのまにか僕が金槌を投げた事になっていた。クラスのみんなは何も言わなかった。

次の日は家庭科があった。

僕は焦げカスを口に押し込まれた。

頭の奥で「ブチッ」と何かが切れた。俺はそばにあった包丁を掴んだ。

その後のことは覚えていない。大くんが倒れて、僕の手は赤く染まっていて、誰かの悲鳴が響いていた。



えー、出しそびれた宿題です。

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