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ダンジョンマスターの同盟

「……同盟?」

「ええ。別段珍しいことでもないのよ?ダンジョンマスターどうしで契約して、DPやCPの共有、陣地の共有なんてザラだもの。まあ、同盟というにな期間が短かったりするのもあるけど」


 リリィを見るとリリスをもの凄い目で睨んでいた。が、俺の視線に気づくと無言で頷く。

 つまり本物って事か。


「で?メリットは何だ?」

「さっき言ったようにDPとCPの共有、互いの眷属間に置ける不干渉化、後は……同盟者が死んだらダンジョンそのものを受け継げるって事かしら」


 とはいっても、と俺のダンジョンという名の洞窟を見る。こんなもの受け取っても仕方ないとでも言いたいのだろう。


「欲はないってか?」

「あるわ。一緒に勇者を倒しましょう?」

「俺みたいな弱小ダンジョンと組んだところで何が変わるってんだ」

「勿論変わる。この辺りのモンスターを糧に出来るぐらいは強いんでしょ?それに、この前ちょっと強いモンスターを送ったけど帰ってこなかったもの」

「……………」


 一応此方の強さは確認してたってわけね。そういや何時だったがこの辺じゃみないモンスターを見かけたな。

 眷属だったのか?いや、それならリリィが気づきそうなもんだ。おそらく眷属から外して飼い慣らしてたか、テイマー系のスキルでも居たんだろ。


「なるほど、此方の実力は救援を要請するに値すると判断してくれたわけか。素直に嬉しい、が……勇者と敵対するメリットは何だ?

 まさか、先輩を助けられる名誉……などと言わないよな?」

「それこそまさか。だって、あの勇者君正義感が強そうって言ったわよね?私のダンジョン見て、他のダンジョンもこうなる前に滅ぼすべきだ!とか言いそうじゃない?」

「ダンジョンはあの街の稼ぎ場だろ?お前んとこ滅ぼして、俺まで滅ぼしたらそれこそ避難の嵐だ」

「知ってる?正義の味方って思いこんでいる人間って、周りの話を少ししか聞かないのよ。基本的に無視だし」


 まあそれは解らんでもない。

 実際、あの時の勇者君明らかに言い掛かりな発言をしてても俺の話に耳を傾けなかったしな。

 その連れも平気で人を殺そうとしてきたし。大方世界を救おうしている勇者に暴言を吐く俺は悪党でその悪党を討つ自分は正義だとでも思っていたんだろ。


「まあ確かに可能性はあるな」

「貴方は直接会ってたもんね」

「………あの女もお前の下僕か?」

「あの女?」


 違うのか。じゃああの女誰の命令でやったんだ?自分の意志か?


「それで、契約はどうするの?」

「……しばらく考えさせてくれ。あの勇者君についても調べておきたいしな」

「そう?でも速めにね」

「ああ」





「で、どうするか皆の意見を聞かせてくれ。リリィは皆の言い分を聞いてどうするべきか教えてくれ」

「人任せですか?」

「俺こういうことに関しては素人だもん」

「今度勉強会を開きます」


 ………頑張れば良かった。

 リリィってメイドはメイドでも教育係兼任って感じだよな。見た目萌えキャラのくせに……。


「……何か?」

「何も……」


 さて、それより皆の意見だな。


「俺は賛成だぜ。強い奴と戦えんだろ?」

『キィィィィ!』

『キィィ、キチチチ……チチ』


 ベートとマザー達は賛成か。


『キキキ!』

『シィィィ!』

『キィ?』

『キイイ』


 ブラックプレートとビッグスパイダーの子供は反対、と。でも年長者組は迷ってるみたいだな。


「まあ子供らの言い分ももっともか。リリィ的にはどう思う?」

「申し訳ありません。私、虫語はマスターしておりませんので」


 来る可能性は五分五分なのだから漁夫の利を狙えと言ってきていると教えるとそれもまあ、ありですがと少し歯切れが悪そうに答えた。


「……あ、でもそうすると後が面倒だな」

「はい、その通りです」


 勇者ってのはたくさん居るみたいだけど全員がダンジョン攻略できるわけじゃないだろう。そうならとっくにダンジョン無くなってるだろうし。

 けど生まれたてのダンジョンが勇者を殺したとなると、そのダンジョンは驚異になるのではないかと判断される。


「ちなみに人間の間では一年経てば難攻不落になっても別段可笑しくないと」

「一年?随分短いな」

「一年もあればダンジョンはある程度改築できますし、中には他のダンジョンマスターを殺してダンジョンをDPごと奪う輩も居ますから」


 ダンジョンマスター同士の殺し合いとかあんのか。ひょっとしてさっきの闇の契約書で互いに決闘に同意するなんて書いたりして死んだ相手からDP奪ってんのか?


「一年に一度、ダンジョンマスターの集会があるのですよ。そこで新人達がDPを求めて決闘をするんです」

「何でわざわざ……って、そうか」


 俺みたいにガチャで強い奴手に入れて楽できるわけじゃないもんな。それに、この森は強いモンスターに恵まれてるし、それこそ縄張り争いが起こっただけでDPがたまる。

 ダンジョンマスターとしては楽してたんだな俺。クソ弱いけど。

 まあ器のおかげでそこそこ戦えるけどさ。

 それでも戦闘はかなり危険だろう。


『キイイイ』


 レルム・グリレは自分が影武者になりますとかまさに口調にあった忍者っぽい事言ってるが無理だろ。お前寄生持って無いじゃん。


「マスター、私は反対です。その娘の目的がマスターを謀殺してDPを奪うことかもしれません」

「ハクジョーシの言うとおりかと。私としては、勇者共が不返の城へと赴いている間にダンジョンを増築するべきかと。追い返すだけなら、それほど驚異に思われないでしょう」


 ハクとアルカードは反対ね。


『キシャアア、ギチチチ』

「スコロペンドラゴン、お前恐ろしいこと考えるな」


 ダンジョンをゴキとその子供達で満たそうなんて、恐ろしいすぎるわ。そりゃ勇者君達も帰るだろうけど人が寄りつかなくなるっての。

 俺の理想は人が寄りつき毎日DPが入りそれを使って安全に暮らせる人生だ。ん?モンスターでもいいのか?植物だってあるし……いや、最近モンスターも縄張りを捨て始めてるらしいしな。


「さて……じゃあ次にリリィ、お前リリスの──」

「あの小娘がどうかしました?」

「……彼奴の称号当ててたよな?お前ってステータス見る力でもあんの?」

「あります」

「なら勇者君のステータスを……何この紙……」


 あ、これ勇者君のステータスだ。さすが、仕事が速い。

 勇者だけあってステータスはかなり高いな。

 ……ん?


「………なあ、この『破邪の一閃』って、まじ?」

「はい。百年に1人しかそのスキルを手に入れる者はおらず、しかし故にこそその力は強力です。ちなみに長命種とダブった事もあります」


 あくまでも手に入れるのは百年に1人、ってことか。こんなふざけたスキル持ちが大量に居んの?


「まあ、大抵が若い内に死にますから滅多にないんですけどね」

「そりゃこんなスキルならすぐ戦争に駆り出されるわな……」


 取り敢えず今言えることは、現時点で勇者君に勝のは()()だということ。

 搦め手を使えば可能かもしれないけどリスクが高い。なので───


「不返の城と手を組むぞ。ただし、勇者を殺す為じゃない、その準備だ」

「「「畏まりました我らが王よ」」」」

「おう!任せろ旦那!」

『『『ギチチチ!』』』


 さて、後は同盟を結ぶに当たってお互いが提示する条件だな。





・互いの眷属、または魅了した僕やテイムした者達同士によるマスターへの攻撃、戦闘行為の禁止。


・CPは共有。ただしDPは互いの手持ちを使うこと。


・作戦は互いに意見を尊重するため、話し合いを行う。DPの消費が片方側のみ場合はその限りではない。


・以上の契約内容は勇者アカツキ・セイヤの対処が済むかどちらかのHPが全損するまで有効。



「あら、本当に終わったらお別れなのね。冷たくない?」


 契約内容をみたリリスは不満は無そうにケラケラ笑う。


「初めての同盟だからな。練習って事で」

「ま、良いけどね。それと、わざわざHP全損なんて書かなくてもダンジョンマスターはアンデット化しないわ」

「そうなのか?なら書き直すが」

「いえ、別に構わないわよこれくらい……」


 リリスはそういうと刃物を取り出し指を切ると契約書に垂らす。これ、ダンジョンマスターの体液じゃなきゃ駄目なのか?


「…………」


 首の後ろに手を持って行き本体に少しだけ傷を付け、器の首の皮膚を切り血を出させすると両方とも指につけ契約書に押し当てる。


「何で首の後ろに傷を付けるの?」

「回復魔法持ちが居なくてね、ここなら髪に隠れて傷が見えないだろ?」

「回復はダンジョンマスターじゃなくたって必須よ?これからは領域を広げるだけじゃなくて、自分の強化にもDPを使うのね」

「ああ、先輩からの助言参考にさせて貰うよ」





 さて、取り敢えず勇者共を迎え入れるための罠をリリスと話し合い、俺はリリィとアルカードを連れ街に向かう。そういやあの街の名前なんだっけ?

 あ、マップ表示に追加されてる。『ガルドの街』か。


「王よ、愚鈍な私に教えてください。わざわざ街に来た理由は?」

「あの勇者君が人気だと厄介だからな……それに、ダンジョンを潰す気になって貰わなきゃ困るしな」


 アルカードの言葉に応えながらDPを使い早速商品のモンスターを複数買う。

 ゴブリン、コボルト、オーガを計10匹召喚する。

 後はレッサーワイバーンを五匹。

 それぞれの背にゴブリン四匹とコボルト三匹がそれぞれ同じ種族で一匹のレッサーワイバーンに乗る。

 オーガは一匹ずつ同じワイバーンに乗る。


「これだけでいいのですか?」

「増やしすぎるとモンスターパレード扱いされるからな。んじゃ、しばらく待機してろ。念話で呼ぶから」

「「「ぐああ!」」」

「「「グルルル!」」」

「よし、いい子だ」

魔蟲王 名前:シュヴァハ 状態:寄生 Lv12 魔結晶24

HP 654/654

MP 680/680

CP 最大10710

DP 93514

攻撃力:151

防御力:95

精神攻撃:168

精神防御:1204

命中力:104

素早さ:11

運:2206


スキル

《ガチャ》 《ログインボーナス》 《創糸Lv3》

《操糸Lv6》 《残機Lv3》 《斬糸Lv4》

《寄生》

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