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Episode:20

◇Imad

「悪りぃな、ヘンなことになっちまって」

「いや、それ言うならこっちさ。あの台風娘にまきこんじまって、悪かったよ」

 俺とシーモアは、2人でざっと昼食の後片付けを終わって、一休みしてるとこだった。

 もっと多人数でやれば早いってヤツもいるけど、はっきりいってこういう場合、他の連中は邪魔なだけだ。特にミルとルーフェイアは、そうだったりする。


 つかミルが邪魔なのは誰が見ても分かっけど、意外すぎんのはルーフェイアだ。

 まったく出来ねぇわけじゃねぇけど、ともかく手際が悪りぃ。俺やシーモアなんかとはスピード が違いすぎて、結局邪魔になっちまう。しかもそのあと泣いて落ちこむもんだから、手伝わせねぇのがいちばん楽だった。

 そのうち合間見て、教えてやったほうがいいんかもしれない。


「おーい、イマド、まだ終わらねぇのか?」

 悪友どもがわざわざ呼びに来た。

「ったく、てめぇら一休みくらいさせろっての」

「終わったんならいいじゃないか、ルーちゃん探しに行かないか」

「ヴィオレイ、オマエが探しに行ったって、ルーフェイア喜ばないって」


 アーマルがすかさず突っ込む。

 それにしても最近、ヴィオレイ頭ん中、ヤバい気がする。暑さで腐ってんじゃねぇかとか、つい思うくらいだ。

「イマド、あんた行っていいよ。あとは、あたしらのだけだからさ」

「そうか? んじゃそうさせてもらうわ」

 けど俺らが歩き出そうとした時。


「や〜ん、たいへん〜! モンスターでたよぉ!!」

「なんだって!」

 ぱたぱたと騒ぎながら走ってきたミルの言葉に、俺もシーモアも慌てる。

「どこだ、なにが出たんた!」

「えぇとね、あっち〜!」

 ミルが指差した。


――なんだよ、あれ。

 たしか資料で見たことあっけど、このあたりにはあんまいない海竜で、しかも獰猛な種類だ。

 それにでかい。

 って、そういえばミルのヤツ、たしかルーフェイアと一緒だったんじゃ……?


「ちょっと待ちなよ。ミル、ナティエスとルーフェイアはどうしたんだい!」

 同じことを考えたんだろう、シーモアがミルに詰め寄った。

「えっとね、ルーフェイアはシルファ先輩といっしょだったよ。けどナティエス、こっち来てないの?」

「なんだって!」

 先輩と一緒にいるルーフェイアはともかく、ナティエスが一人となると……。





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