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我慢の話

作者: puru

車でその状態になり思いつきました。

 乗り上げるのもかまわず、路肩に車を停車させた。

 手早くシートベルトを外し、ドアを開け車から降りる。そのとき、締め上げるような痛みが走り、脇腹を押えた。まだだ、まだ大丈夫だ。自分に暗示するかのように、大丈夫だと思いつつ、一番近い家に痛みを堪えながら、走る。

 玄関に着き、扉に手をかけるが、鍵が掛かっていた。微かに震える手で呼び鈴を押す。

 本当は1分も経っていないのだろう、だが、今はとても長く感じた。また、痛みが走る、先ほどよりも強い痛みが。ここまで来て諦めるわけにはいかない。前かがみになりながら、必死に抑える。

 鍵が開けられる音がした。扉が開けられるのを待たず、勢いよく開けた。戸惑い驚いて、こちらを見ていたが、かまわず中へ駆け上がった。

 どの部屋か探している時間は無い。自分の勘と嗅覚を信じて、目的の部屋に走る。ドアノブに手を掛けると同時に、ベルトを外す。ドアを開けると同時に、ズボンを下ろしながら、体を回し、座り用を足した。

 

 ・・・・俺は・・・・解放・・・されたんだ・・・。


 清々しい気分だったが、後で、その家の人に散々叱られたが、今でもあの時の一連の動作は素晴らしいと思っている。

 

 ただ、ひとつだけ間違えたとすれば、数十mもしない曲がった先に、コンビニがあったことだけだ。

 


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