甘ちゃんな考え
語り手視点
越後の長尾家にいた剣丞達であったが長尾軍へ攻撃しない代わりに武田家に来いという命により甲斐へ向かうことになる。
だが甲斐は既に鬼軍が変装した顕如の手によって剣丞が顕如を襲撃した犯人と思われ、甲斐へ向かおうとした剣丞は武田軍から襲撃を受けるのだった。
しかも
鋼鉄鬼「剣丞ノ旦那、俺ガイルカラ大丈夫ダゼ! 」
剣丞達には鬼軍からの刺客として鋼鉄鬼が紛れ込み、武田側からは剣丞の仲間と思われていた。
夕霧「さぁ皆のもの、敵はかなりの強敵ですが数ならばこちらが多いですからやっつけるです! 」
武田兵達『おぉーっ!! 』
一葉「ちっ!仕方がないのぅ、皆のもの、主様を守るためだ!武田と戦うぞ! 」
ひよ子達『は…はいっ! 』
一葉の命を聞き、やむを得ず戦おうとする一葉達であったが
剣丞「待ってくれみんな!戦いはするな! 」
剣丞が戦うのを拒否するよう命じるのだった。
詩乃「剣丞様… 」
剣丞「どうしてかは知らないが武田は勘違いしてるだけなんだ。そんな人達を傷つけるんじゃない! 」
一葉「甘いぞ主様!そんな考えではこの世を生きては… 」
世はまさに戦国時代
剣丞のように相手が傷つかないよう戦いをやめるという考えは甘い考えであり、正論を言う一葉であったが
剣丞「一葉、今の総大将は俺だ!頼りないかもしれないが今は大人しく俺の指示に従ってくれ!! 」
バァンッ!!
一葉「主様… 」
いつもスケベな顔をするのが当たり前的な剣丞が今回ばかりは真面目な顔をしているのに驚く一葉
そして剣丞の言葉を聞いた一葉は
一葉「全く、主様は馬鹿じゃのぅ。だがそんな馬鹿だからこそ久遠も、美空も、そして余も好いたのかもしれぬな。わかったぞ主様、主様と共に死ねるのならば皆とて本望じゃしな! 」
あの比較的好戦派な一葉が戦おうとしない
それだけでいくらかの衝撃的であったが
ひよ子「公方様のおっしゃる通りです 」
転子「私達は皆、剣丞様と命を共にします 」
詩乃「そうでもしないとあなたの軍師はやってられませんからね 」
梅「ハニーに命を預けますとも 」
雫「まだ新参者ですが従いましょう 」
烏「・・・ 」
雀「『自分も従う! 』お姉ちゃんが言ってます 」
鞠「鞠も剣丞に従うなの 」
幽「あの公方様が納得されたのならば従うしかありませんねぇ 」
小波「自分も皆さんと同意です 」
皆も同じ気持ちであった。
ただ一人を除いては…
鋼鉄鬼「武田ハ俺ガ倒シテヤルゼ!! 」
ガガガッ!!
一人だけで武田軍に向かおうとする鋼鉄鬼であったが
ガシッ!!
鋼鉄鬼「ガッ? 」
鋼鉄鬼は剣丞の片腕によって動きを止められると
剣丞「お前は少し黙ってろ!! 」
ブォンッ!!
鋼鉄鬼「ガーッ!? 」
ズッシーンッ!!
何と!?剣丞は片腕で鋼鉄鬼を投げ飛ばしたのだった。
もちろん通常の剣丞ならば不可能な話である。
普段と違って真面目な剣丞だからこそできた芸当なのだ。
ひよ子「お頭って真面目な方がいいかもしれませんね 」
詩乃「それでは剣丞様らしくないでしょうね 」
剣丞「そういうことは本人のいないところで話してくれ 」
普段とのギャップがありすぎる剣丞であった。
夕霧「どうやら観念したようですね!皆のもの、やりやがれだぜ! 」
武田軍『うぉーっ!! 』
ダダダッ!!
剣丞達に向かってくる武田軍
対する剣丞達は武田軍を傷つけまいと抵抗する気はない!
剣丞「(すまなかったな久遠、また会うと約束したのに俺だけこの場で亡くなりそうだ) 」
剣丞がそんなことを思ったその時だった。
パァンッ!!
剣丞「な…何だ!? 」
突如、この場に火縄銃の音が鳴り響くと
?「ふざけるんじゃないわよ剣丞、また会うとか言いながら自分から死の淵に向かうだなんて冗談じゃないわよ 」
火縄銃を放った人物、それは…
剣丞「み…美空!? 」
バァンッ!!
長尾景虎こと、美空であった。
夕霧「な…何しに来やがったです! 」
美空「そんなの決まってるじゃないの、私の伴侶が勝手に死のうとしているのを黙っているわけないでしょ。剣丞、私はあなたの部下じゃないから好きにさせてもらうわ! 」
スッ!
剣丞に代わり、武田軍と戦おうとする美空であった。




