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美空の持論

剣丞視点


何とか無事に(くう)ちゃん達を救い出し、春日山城から脱出した俺達


その後、合わせるかのように美空達が春日山城目掛けて突撃を開始し、見事城を奪い返したのだった。


そしてその日の夜はというと


美空「皆、よく頑張ってくれたわ!そして新田剣丞、よく空と愛菜を救出してくれたわね 」


剣丞「まぁ、時間はかかりすぎちゃったけどね 」


作者の展開が遅いもんだから一話くらいですむはずが数話かかってしまったからな


美空「そんなことはどうだっていいのよ。まぁそれはさておき、今夜の宴を開始するわ! 」


空ちゃん達の救出と春日山城奪還を祝う宴が開始されたのだった。


ひよ子「お頭〜、兵糧(ひょうろう)以外のご飯なんて久し振りですね〜 」


美味しそうなご飯を前に喜ぶひよ


確かに久遠の元から離れて以降、俺達の食事はというと兵糧くらいしかなかった。


俺も久し振りにまともなご飯を食べていると


空「剣丞様、助けてくださいましてありがとうございます 」


空ちゃんが礼を言いにやって来た。


剣丞「お礼なんていいよ。俺だって空ちゃんに助けられたわけだしさ 」


正直に言うとあの時、空ちゃんが窓から逃げたらと言わなかったら俺達は城の家来達に捕まっていたかもしれない


これはお世辞ではなく俺の本音だ。


空「ですが剣丞様のおかげで私は城から出られたわけですし、美空お姉様とも再会できたわけです 」


剣丞「いやぁ、そこまで言われると照れちゃうな 」


これも本音だ。


だが会話の中で俺はあることに気づいた。


剣丞「あれっ?空ちゃん、さっき美空をお姉様って呼んだけどどういうこと? 」


確か前に美空は空ちゃんを娘と言ってたはず


だから俺は美空が既婚者であることにショックを受けたことを覚えていた。


空「ご存じなかったのですか?私は美空お姉様の養子なのです 」


剣丞「えぇっ!? 」


そりゃ養子なら娘と呼んでもおかしくないけどさ


道理で美空にこんな大きい娘がいるなんておかしいと思ったよ


美空「空の母である政景は晴景姉様よりはマシだけど無能なのよね。だから私が空を養子にしたわけよ 」


成程


つまり今回の戦いは空の母である政景と美空の姉である晴景が組んで政景は実の娘を人質にし、それを美空が助けたわけか


家族内の争いって訳ね


剣丞「ほっ! 」


美空が未婚なことにほっと安心する俺であったが


詩乃「剣丞様、何をほっとしてるんですか! 」


剣丞「い…いやぁ別に!? 」


詩乃に怒られてしまった。


すると


美空「新田剣丞、ちょっと用があるからこっちに来なさい 」


剣丞「は…はぁい!? 」


スッ!


詩乃「剣丞様! 」


美空に呼ばれ、詩乃から逃げる俺


剣丞「何か用か? 」


俺が美空に聞くと


美空「空のことはありがとう。さすがは優秀な人間ね 」


剣丞「いやぁ、照れちゃうな〜♪ 」


美空の言葉につい照れてしまう俺


するとその直後


美空「だからこそ… 」


ぐっ!!


剣丞「ぐえっ!? 」


美空「あなたには死んでもらうわ! 」


突然美空が俺の首を絞めてきた。


ひよ子「お頭っ!? 」


一葉「主様っ!! 」


バッ!!


俺の危機に立ち上がるみんなであったが


バッ!!


秋子「皆さん、その場でお待ちください。動くと剣丞殿を殺しますよ 」


美空の仲間達によって止められてしまった。


剣丞「み…美空、一体なんで!? 」


美空「私の中では優秀な者はいつか裏切るという持論があるの。それに従ってあなたを殺すわけよ! 」


ギュッ!!


俺を絞める力を込める美空


剣丞「お…俺は美空を裏切らない…!? 」


美空「口だけでなら誰だって言えるわ!! 」


簡単には信用してくれないか、だったら…


剣丞「俺を殺すよりもいい提案がある。美空、俺を美空の夫にしてくれ! 」


バァンッ!!


俺は思っていることを口にした。


美空「あなたを夫にして私に何の利益があるというの? 」


剣丞「俺達の軍は久遠が率いる織田の他に同盟として松平軍もいる。そこに長尾が加われば大同盟となって越後が豊かになるだろ 」


俺がそう言うと


美空「越後が豊かにね、確かに利益になるわね 」


スッ!


俺の首から手を離す美空


美空「ったく、スケベなわりには女の扱いに関しては天才的なようね 」


それは一刀伯父さんからの遺伝だろうな


これにて一件落着!


…というわけではなく


詩乃「はぁ、久遠様に許可を得ずに勝手に嫁を増やすだなんて 」


ひよ子「久遠様が聞いたら激怒してしまうかもですね 」


はっ!?


確かにその確率は高い!?


俺がどうしようかと考えると


シュッ!


小波「ご主人様、小波、ただいま戻りました 」


突然小波が現れた。


剣丞「小波、一体何処に… 」


俺が小波を見ると


バァンッ!!


剣丞「小波!? 」


小波は傷だらけだったのだった!


一体小波に何があったというんだ!?


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