駆けつけてきた白馬ならぬ種馬
久遠視点
茨木童子の策略に嵌まり、我は剣丞を城から追い出してしまい
更には攻めてきた茨木童子相手に窮地に陥り、エーリカまでもが負傷し
化神居士の術によって我の元には結菜しかいないその時!
スパンッ!!
バカァンッ!!
壁が破壊されると
剣丞「呼んだか久遠? 」
剣丞が現れたのであった。
久遠「剣丞… 」
我は夢でも見ているのだろうか?
以前にも同じことを言ったような気がするがそんなことは関係ない!
追い出してしまったはずの剣丞が目の前にいる。
我にはただそれだけで十分であった。
化神居士「貴様は新田剣丞!? 」
茨木童子「おやおや、捨て犬さんが飼い主の危機に駆けつけたってとこですかね 」
奴らが剣丞にそう言うと
剣丞「まぁそんなところだな 」
剣丞は奴らの言葉を軽く流すのだった。
久遠「剣丞、その… 」
我が剣丞に謝ろうとすると
剣丞「謝るのは後回しだ。全てはあいつらを倒した後だ 」
剣丞…
剣丞「おいお前ら、よくも人の嫁さんをいたぶってくれたな!俺が相手をしてやるから覚悟しやがれ! 」
化神居士「猪口才な! 」
茨木童子「私達二人を相手に勝てるとでも思ってるんですか?だとしたらあなたはお馬鹿さんですね 」
確かに二対一では剣丞に不利がありすぎるな!?
剣丞「負けるとわかって大事な女を助けないのが賢い選択ならば、俺はずっと馬鹿で構わねぇ! 」
と、ここで話は数刻前に戻るのだった。
剣丞視点
久遠達から城を追い出され、山籠りを開始した俺
そんなある日、猪用の罠にかかってしまった人を助けたわけなのだが
?「う〜ん… 」
剣丞「こ…子供!? 」
何と!?罠にかかって落ちたのは小さな女の子であった。
剣丞「いや、見かけが子供でも実は大人って小さな名探偵風な人は俺の義姉さん達にもいるわけだし、見た目で判断したら… 」
そんなことを考えている間に早く助けろ!
読者もそう思っただろう。
その後、俺は穴に落ちてしまった小さな女の子を救出し、某豚顔レスラーの住み処風のような仮住まいに連れていったわけなのだが
女の子が目覚めた直後
はぐはぐっ!
女の子は飯を食いまくっていた。
あんな小さな体にどうやって入るのやら?
まぁ義姉さん達にもいえるけどね
?「ぷはーっ!三日振りのご飯はおいしかったなの。ごちそうさまでしたなの♪ 」
女の子が食べ終わったところで
剣丞「早速だけど君の名前は?俺は新田剣丞って言うんだ 」
女の子の名前を聞いてみると
鞠「鞠なの! 」
剣丞「鞠ちゃんか 」
鞠?そんな名前の戦国武将がいるはずもなく
剣丞「それって通称だよね。言っちゃっていいの? 」
通称、それはこの世界における真名みたいなものであり、許可されずに言ってはならない
真名という名が通称だと気づいた俺が女の子に聞いてみると
鞠「な…名前は言っちゃダメって言われたなの!?だから鞠で構わないの!? 」
誰に?とは深く聞かないでおこう。
鞠「あとちゃん付けはやめてほしいの!鞠って呼んでほしいの! 」
剣丞「ごめんごめん!? 」
こんな小さくてもやっぱりしっかりしてるな!?
鞠「それよりお兄ちゃんは新田剣丞っていうなの?だったら久遠はどこなの? 」
何故この子が久遠のことを?
やっぱり何処かの戦国武将なのだろうか?
剣丞「久遠はその… 」
今は久遠から追い出されて山籠りしている。
俺はその事を言うことができなかった。
するとその時だ。
びくんっ!!
鞠「どうしたの? 」
何だ!?何だか知らないが城の方から嫌な気がする!?
剣丞「もしかして久遠の身に何か起きたのか!? 」
俺はすぐにでも駆けつけたいと思うのだが
悪魔剣丞「あんな薄情な女なんてほっとけよ 」
ボンッ!!
俺の心に悪魔が出現した。
悪魔剣丞「お前は奴から城を追い出されたんだ。何が起ころうとも久遠の自業自得だろ。あんな女なんてほっといて町でナンパしようぜ 」
剣丞「うぅっ…!? 」
悪魔の誘惑につい反応してしまう俺
するとその時!
天使剣丞「何を言ってるんですか! 」
ボンッ!!
今度は俺の心に天使が出現した。
天使剣丞「今までのことは水に流して助けに行きなさい! 」
悪魔剣丞「ケッ!そんなこと知るかってんだ 」
天使剣丞「お黙りなさい! 」
悪魔剣丞「何だとこの野郎!! 」
剣丞「あぁっ…!? 」
鞠「だからどうしたの!? 」
心の中で天使と悪魔が戦いを始めてしまい、一人苦しむ俺
だが天使と悪魔の決着がつく前に
俺の中で一刀伯父さんのある言葉が思い出された。
一刀「剣丞、よく覚えときなさい。たとえ大事な人から嫌われたり、軽蔑されたとしても大事な人が窮地に陥った時は迷わず助けに行きなさい 」
それを思い出した俺は
ダッ!
剣丞「待ってろよ久遠! 」
久遠に追い出されたことなんか忘れてその場を駆け出していった。
鞠「待ってなの〜!? 」
そして現在に至る。
剣丞「二人まとめて退治してやるぜ! 」




