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拠点・織田軍の日常その肆

今回は登場が久し振りで目立たなかったキャラが目立ちます

『壬月と麦穂』


剣丞視点


俺達が近江から帰って数日のこと


剣丞「がはぁっ!? 」


壬月「どうした!どうした!! 」


俺は壬月さんにしごかれていた。


理由は簡単!


ひよ達が壬月さんに俺が鬼に倒されたと言ったからだ。


それを聞いた壬月さんは『貴様には根性が足りん!』と言い放ち、俺を鍛えているわけだ。


あいつらめ覚えてろよ


壬月「どうした儒子(こぞう)!私に勝てなくて久遠様を守れるか!! 」


鬼よりあんたの方が強そうだよ


俺がそう思った直後


ゴッチーンッ!!☆ミ


剣丞「な…何で!? 」


壬月「何だか失礼に思われたからだ! 」


俺は壬月さんに殴られてしまった。


どうして女の子達は俺の考えていることがわかるんだよ!?


もはや作中七不思議の一つだぜ


俺が壬月さんにしごかれていると


麦穂「あらあら大変ですね 」


麦穂さんがやって来た。


麦穂「壬月様、少々厳しすぎるのではありませんか? 」


そうなんです!厳しすぎですよね!!


壬月「こんなのまだ軽い方だ 」


それはあんたから見てでしょ!!


壬月「だいたい麦穂もひよ達から聞いているだろ。儒子が一度戦場で死んだとな 」


そ…それは確かにそうですけど…!?


壬月「戦場で死ぬのは弱い証拠だ。儒子にはもっと強くなってもらわなくては久遠様の婿として困るからな 」


麦穂「まぁ、それは私にもわかりますけど 」


わからないでください!


麦穂「ですが誰だって窮地に陥ることは… 」


一応俺を庇ってくれる麦穂さん


あぁ、この人はまさに織田家のオアシス


お家流も無敵っぽいし、完璧超人…


俺がそう思っていると


壬月「ほぉ、そりゃお前だって窮地に陥ることがあるからな。ここは儒子に手本を見せてやれ 」


ドンッ!


麦穂「えっ? 」


そう言った壬月さんは麦穂さんを突き飛ばし


ドボンッ!!


麦穂さんは後ろにあった池に落ちてしまった。


すると…


麦穂「ヒャアアッ!?た…助けて!?ブクブクッ!? 」


はれ?


池の深さは浅いはずなのになんであんなに溺れているんだ?


壬月「そういえば儒子は知らなかったんだな。麦穂は極度の金槌なんだ 」


金槌。あぁ、泳げないわけね


麦穂「げほほっ!? 」


もがきながら何とか池から出る麦穂さん


壬月「ハハハッ!久々に見たが何だ麦穂、その様は! 」


溺れた麦穂さんを見て大笑いする壬月さん


確かに面白かったけど笑いすぎでしょ


麦穂「よ…よくもやりましたね… 」


馬鹿にされ怒りまくる麦穂さん


すると


麦穂「剣丞殿、先に傷の手当てをしてあげます 」


剣丞「あっ、どうも 」


仕返しをするのかと思いきや


俺の手当てをする麦穂さん


だがこの時、既に麦穂さんの逆襲は始まっていたのだった。


麦穂「そういえば壬月様も怪我をされているようですし、ついでに治療しておきましょうか 」


壬月「なっ!?わ…私は別に!?怪我をしたといってもかすり傷だし!? 」


あの壬月さんが狼狽えている!?


一体何が!?


麦穂「いえいえ、かすり傷とはいえど破傷風が一番恐ろしいんですよ。私が治療して差し上げます 」


ガシッ!!


壬月「や…やめろ麦穂!?あぁーっ!? 」


本当に一体何が起きたの!?


麦穂「壬月様は塗り薬が苦手なんですよ。傷を負うのは平気ですが治療となると怖がるんです 」


なるほどね


壬月「麦穂ーっ!さっきの仕返しのつもりかーっ!! 」


麦穂「あらあら、何をおっしゃっているかわかりませんね 」


しかし今日は織田家の重臣である二人の意外な一面が見られたな


この事を脅しとして使えまいか…


俺がそう思ったその時だった。


麦穂「け〜ん〜す〜け〜ど〜の〜!! 」


壬月「こ〜ぞ〜う〜!! 」


剣丞「あっ、やべっ!? 」


しまった!?どうやらさっき思ったことが知られたらしい


壬月「さて儒子、鍛練の続きといくか 」


麦穂「あらあら、でしたら私も参加させてもらいますね 」


剣丞「ちょ…!?二人がかりですか!? 」


壬月・麦穂『問答無用っ!! 』


剣丞「ひーっ!? 」


その後、俺は二人にみっちり足腰立たなくなるまでしごかれたのだった。


口は(わざわい)のもとならぬ、考えは禍のもとを学んだ俺であった。




『一発屋騒動』


剣丞視点


剣丞「えぇと、三若達が教えてくれた店はこの辺りだったな 」


この日、俺は三若(和奏、犬子、雛)達が近江から無事に帰ってきたお祝いをするというので待ち合わせ場所である一発屋を探していた。


剣丞「ここか 」


スッ!


ようやく店を見つけ、中に入ると


和奏「あっ!剣丞ったらやっと来たよ! 」


雛「女の子を待たせるなんてね 」


犬子「もう食べちゃってますよ 」


バァンッ!!


既に三人がいて、テーブルの上にはたくさんの料理が並べられていた。


剣丞「主役の俺を置いて先に食うなよ!? 」


雛「何を言ってるの? 」


和奏「主役は久遠様に決まってるじゃん 」


犬子「剣丞様はおまけだよ 」


俺はおまけかよ


和奏「でも久遠様は忙しい人だからね、せめて剣丞だけにでも帰還祝いをしないと思ってね 」


癪にさわる言い方だが一応祝ってくれるんだから仕方がない


剣丞「そういえば俺はこの店って初めてだけどうまいの? 」


雛「うまいなんてもんじゃないよ! 」


犬子「一度食べたらほっぺたが落ちるくらいおいしいんだから 」


なるほどね


と、俺達が店で騒いだためか


?「お客さん!他のお客の迷惑になるから騒がないでください! 」


店員さんに怒られてしまった。


犬子「わふっ!? 」


雛「きよさんに怒られちゃった 」


どうやら知り合いらしいな


和奏「あの人は一発屋の看板娘できよさんっていうんです 」


剣丞「へぇ 」


和奏「ちなみに旦那様募集中だそうですよ 」


剣丞「マジ!? 」


ハーレムは多い方がいいし、見た目もいいからあの娘もハーレム要員に…


和奏「冗談だけどね 」


剣丞「冗談かい!! 」


そして俺達がまた騒いだせいか


きよ「お客さん!お静かにっ!! 」


剣丞「す…すいません!? 」


二度も怒られてしまった。


剣丞「もういいから飯にしよう 」


和奏「そうですね 」


とにかくこれ以上騒ぎをして怒られるのもあれなので祝賀会を開始するのだった。


それから数分後


和奏「そういえばさぁボク達って登場が久し振りだよね 」


雛「そういえばそうだよね。壬月様達は拠点にちょっとだけとはいえ以前出てたし 」


犬子「まぁ上司だからそれは別に構わないよね 」


おいおい、登場が久し振りだとか拠点って言うなよ


和奏「それもこれも本編に出まくっていた剣丞が悪いんだよねーっ!! 」


雛「織田家に仕えていた年数なら雛達の方が長いのに〜! 」


犬子「主人公だからってずるい〜!! 」


剣丞「えっ!? 」


何で怒りの矛先が俺に向けられるの!?


それはこの小説書いてる西森のせいだろ!?


和奏「京に出ただけでなく、近江にまで出ていくから余計にボク達の出番無しが長かったんだよ! 」


雛「しかも死にかけたって聞いたよ!! 」


犬子「何を考えてるんですか!! 」


だから何で俺が責められなくちゃならないの!?


俺達がギャーギャー騒いでいたその時だった


ゴォッ!!


和奏「ひっ!? 」


雛「急に寒気が!? 」


犬子「きゃいんっ!? 」


まるで近くに鬼がいるかのような悪寒が俺達を襲った。


そして気配の先を見てみると


きよ「あ〜ん〜た〜た〜ち〜!! 」


そこには怒りまくるきよさんがいた。


きよ「仏の顔も三度って知ってる?あれほど騒いじゃいけないって言ったのにねぇ 」


剣丞「ま…待ってください!?話せばわか…!? 」


きよ「言い訳無用!! 」


ゴッチーンッ!!☆ミ


剣丞達『ぎゃいんっ!? 』


きよさんに殴られた俺達はその後、騒いだ罰として店内の雑用をタダ働きで命じられたのだった。


?「おい西森っ!オレ達の出番はまだかよ!! 」


?「まぁ待て小夜叉、多分次回辺りには出るだろうよ 」


小夜叉「ホントか母! 」



?「でなけりゃ西森を殺すまでさ 」

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