小谷城の戦い、終結
剣丞視点
剣丞・久遠魂「おりゃぁっ!! 」
ズッバァーンッ!!
朱天童子「がっはぁーっ!? 」
バッキィーンッ!!
ブシュンッ!!
久遠と魂合共鳴し、朱天童子と戦う俺
そして俺の一撃を食らった朱天童子は金棒を砕かれ、右腕を切り落とされたのだった。
朱天童子「ば…馬鹿な!?俺は朱天童子だぞ!?鬼の俺が何で人間のお前なんかにやられなくちゃならねぇんだ!? 」
自分に起きていることが信じられない朱天童子
生憎だがこれは現実なんだ。
今なら朱天童子を倒せる!
そう思った俺は
剣丞・久遠魂「ハァッ!! 」
ブォンッ!!
朱天童子にとどめの一撃を降り下ろした!
これで決着がついたと思ったのだが
ガッキィーンッ!!
剣丞・久遠魂「なにっ!? 」
鬼「ゲシシッ!! 」
バァンッ!!
突然俺と朱天童子の間に大盾を持った鬼が現れ、俺の攻撃を防いでしまった。
剣丞・久遠魂「何だこいつ!? 」
こんな奴、さっきまでいなかったはずなのに!?
俺が鬼の出現に驚いているその時だった。
?「よくやったぞ護鬼 」
スッ!
シュッ!
この場に誰かの声が聞こえ
大盾を持った鬼が消えると
化神居士「悪いが見す見す朱天童子を殺されるわけにはいかなくてな、邪魔をさせてもらう 」
バンッ!!
俺の前に仮面をつけた銀髪で紫色の陰陽師が着そうな服を着た人物が現れた。
剣丞・久遠魂「誰だお前! 」
俺が名前を聞くと
化神居士「我が名は化神居士、ある御方に仕えているものだ 」
かしんこじ?歴史じゃ確か予言者とされている謎の人物だったな
俺がそう思っていると
スッ!
化神居士は朱天童子を担ぎ、切り落とした腕を拾うと
化神居士「この場を去らせてもらうぞ 」
スッ…
戦いから去ろうとする化神居士
って…
剣丞・久遠魂「そうはさせるか! 」
バッ!
ガシッ!!
俺は逃がすものかと化神居士を取り押さえた。
するとその時だった。
むにゅんっ♪
剣丞・久遠魂「へっ? 」
化神居士の胸が何故か柔らかかった。
この感触、こいつもしかして女なのか!?
あぁ、しかしなかなか大きなおっぱいだ。
俺が化神居士のおっぱいを堪能していると
ぐっ!
剣丞・久遠魂「はっ!? 」
俺の拳が勝手に動き
『このたわけものがーっ!!』
ドカァッ!!☆ミ
剣丞・久遠魂「ぐほっ!? 」
俺は自分で自分を殴ってしまったのだった。
実は魂合共鳴にはちょっとした欠点がある
それは俺の中に入った人物がもし逃げようと思えば体が勝手に逃げ、俺を殴りたいと思えば拳が勝手に動いて俺を殴るのだ。
そして回りから見れば自分で自分を殴ってしまった俺は
シュパンッ!!
剣丞「ぐふっ!? 」
久遠「このたわけものめが!! 」
魂合共鳴が解け、久遠と分離してしまったのだった。
化神居士「その姿では私を倒せまい、去らせてもらうぞ 」
スッ!
剣丞「ま…待て!? 」
このままじゃ見す見す逃がしてしまう
だが奴は去り際に
化神居士「安心しろ新田剣丞、貴様が生きている限り必ず私がこの手で殺してやるからな! 」
えっ?
俺ってあいつに名前教えたっけ?
何で奴は俺の名前を知ってるんだ?
俺がその事に驚いている隙に
化神居士「では去らばだ 」
シュッ!
剣丞「あっ! 」
化神居士は朱天童子を連れて去ってしまった。
ちくしょう!!逃がしちまったぜ!!
俺が悔しがっていると
久遠「剣丞… 」
剣丞「はっ!? 」
俺はあることを思い出した。
そういえば俺って久遠に怒られていたんだっけ!?
剣丞「く…久遠!?さっきのは冗談で!? 」
俺が言い訳しようとすると
ギュッ!!
突然久遠が俺に抱きついてくると
久遠「心配かけさせおって、たわけものが 」
ほろりっ!
剣丞「久遠… 」
俺に抱きついてきた久遠は涙をほろりと流していた。
そういえば俺って一度死にかけたんだよな
心配させて当然だ。
そして俺は
剣丞「久遠、俺はもう久遠を悲しませたりしないと誓うよ! 」
バンッ!!
久遠「剣丞… 」
俺はそう久遠に誓ったのだった。
剣丞「久遠… 」
久遠「剣丞… 」
んーっ…
そして俺達はその場の雰囲気にのまれるがままに唇を近づけあったその時!
ひよ子・転子『じーっ… 』
剣丞「うおっ!? 」
久遠「わっ!? 」
横からひよ子と転子が見ていたことに気づき、俺達は慌てて離れた。
ひよ子「まぁまぁお頭、久遠様、私達のことはその辺の石ころだと思って構いませんから 」
転子「どうかブチューッとやっちゃってください 」
剣丞「できるか!! 」
折角の雰囲気が…
更にその後
市「お姉ちゃーん! 」
眞琴「お姉様!? 」
市ちゃんと眞琴が現れた。
久遠「お前達どうしてここへ!? 」
眞琴「どうもこうも、お姉様が出陣したと聞いて慌てて駆けつけたんですよ!? 」
市「そしたらお兄ちゃんも向かったって聞いたから鬼を倒しながら駆けつけたんだよ 」
この二人、今まで鬼と戦っていたわけね
眞琴「どうやら鬼は消えたようですが一体何が起きたのですか? 」
久遠「実はだな 」
その後、俺達は眞琴達に成り行きを話した。
眞琴「成程、そんなことがあったわけですか 」
久遠「あぁ、すまないが眞琴よ、というわけで我らは急いで戻らなくてはならなくなった 」
鬼がどうなるかわからないのに他の地に長居しているわけにはいかないからな
ようやく城に帰れるわけか
だが俺達が知らない一方では
化神居士視点
シュウゥッ…!!
朱天童子を連れ居城へと戻った私、化神居士は切り落とされた朱天童子の腕を治療していた。
朱天童子「化神ちゃんよ、この腕は治るのかい? 」
化神居士「治りはするがかなりの時間がかかる。それまで出陣は不可能だな 」
私から見ての判断だが間違いはあるまい
朱天童子「ちくしょう新田剣丞め!次に会った時は必ず… 」
朱天童子が悔しがっていると
?「おやおや朱天童子が負けるだなんてね 」
朱天童子「!テメェらは!? 」
私達の前に現れたのは
茨木童子「まさか五鬼に数えられるあなたが人間ごときに負けるだなんてね 」
天邪鬼「油断したお前の敗けだよーん! 」
五鬼の一人である茨木童子と天邪鬼であった。
これで五鬼のうち三人が揃ったわけか
天邪鬼「鬼のお前が腕を切り落とされるだなんて、五鬼を脱退すれば♪ 」
朱天童子「て…テメェ!! 」
馬鹿にされ怒る朱天童子
すると
?「止めぬか!! 」
ビビンッ!!
あの御方の波動が我々に襲いかかった。
?「朱天童子、貴様は傷の療養に励め!それまで出陣するんじゃない 」
朱天童子「お…御大将、了解でい!? 」
あの朱天童子ですらも大人しくなってしまう
あの御方の力はそれほど凄まじいのだ。
?「次の出陣は茨木童子、貴様だ。化神は引き続き補佐に当たれ 」
茨木童子「畏まり(かしこまり)ました 」
化神居士「了解いたしました 」
さてさて次は一体どうなるのやら




