攻めろ久遠！追え剣丞!!
化神居士視点・鬼軍陣地
私の名は化神居士
ある御方に仕えている鬼軍の者だ。
今回はある御方の命により朱天童子の補佐をつとめ小谷城を攻めていた。
すると
朱天童子「なぁ化神ちゃんよぉ 」
化神居士「何だ朱天童子よ？ 」
朱天童子「新田剣丞って奴は実はお前が言うほど強くないんじゃねぇのか？ 」
化神居士「どういうことだ 」
朱天童子「俺には誰だか知らねぇが新田剣丞は北郷一刀の甥ってことでお前が過大評価してるだけじゃねぇのかって言ってんだよ。そもそも北郷一刀だって大したことないんだろうよ 」
化神居士「貴様！私の目が曇っているとでも言う気か！確かに私も話を聞いた時は北郷一刀なんて大したことないと思っていた。だが奴はあの人を倒したのだぞ！ 」
ちなみに私が言っているあの人とある御方はまったくの別人だからな
化神居士「朱天童子よ、油断していると貴様とて倒されるかもしれぬぞ 」
朱天童子「はいはい。一応気を付けますよっと 」
奴はそう言ってるがどうせ口だけだな
まぁ私としてもこいつがさっさと倒されれば補佐をしなくていいから助かるのだがな
するとその時だった。
ギギィーッ!!
一体の鬼が我らの方に向かってきた。
朱天童子「なに！鬼を蹴散らしながらこっちに向かってきている女がいるだと！ 」
女か、ならば新田剣丞ではない
ましてやエーリカでもないわけだ。
朱天童子「おもしれぇ！酒の肴には女が一番合うんだよ！ちょっくら様子を見てくるぜ 」
スッ！
そう言いながら朱天童子は戦場の方へ向かっていった。
一方その頃、戦場では
久遠「ハァッ!! 」
ドカァッ!!
織田が鬼を次々と蹴散らしながらこちらに向かってきていたのだ。
鬼を倒すことができないから蹴散らすだけだろうな
しかし単独で攻めるとは馬鹿な奴だ。
久遠「敵将、朱天童子はどこにいる！織田軍大将の織田久遠信長が相手をしてやるぞ！ 」
朱天童子の名を叫びながら進む織田
すると
ザッ！
朱天童子「よぅべっぴんさん、俺を呼んだかい？ 」
バァンッ!!
戦場に現れた朱天童子が織田と対峙するのだった。
しかしこの少し前、小谷城ではちょっとしたことが起きていたのだった…
剣丞視点・小谷城
剣丞「急げ!! 」
ダッ！
戦場に向かっていった久遠を救うため俺は急いで戦場に向かおうとした。
だが
ズキィンッ!!
剣丞「いててっ!? 」
ひよ子「お頭、死ぬ気ですか!? 」
転子「そんな傷ついた体で走ればそりゃ体が痛みますよ!? 」
やっぱり我慢はできないものなのね!?
剣丞「でも急がないと!? 」
ひよ子「急かす気持ちもわかりますけど体を大事にしてください 」
転子「そんなんじゃ戦場についても足手まといになるだけですよ 」
くそっ!!
俺があまり傷つかず、尚且つ急げる方法はないのか!?
スッ！
俺が辺りを見てみると
剣丞「おっ！馬だ！ 」
ちょうどいい具合に鞍付きの馬がいた。
剣丞「あいつに乗ればいけるかもしれない！ちょっと借りようぜ！ 」
サッ！
俺は馬にまたがると
剣丞「ハァッ!! 」
バシンッ!!
馬を動かそうとした。
ひよ子「あっ！お頭!? 」
転子「借りるのは構いませんけど馬に乗れるんですか？ 」
安心しろ！俺には馬に関する姉さん達から教わった馬術が…
ってそういえば…
翠「いいか剣丞、馬を動かす時はこうバッ！と引いてブォンッ!!とだな 」
翠姉さん。よくわからない
霞「いいか剣丞、馬を動かすならな…、酒が一番や！酒を飲めば馬なんて軽く動かせるで♪ 」
霞姉さん。未成年の俺に酒を飲ませようとする。(他の姉さん達の手により阻止された)
タンポポ「今日は馬術の鍛練なんだけど、天気もいいし、外で遊ぼっか♪ 」
タンポポ姉さん。鍛練をサボる。俺もついつられた。
あと、名前がよく思い出せない普通な姉さん
白蓮「白蓮だ!! 」
存在感が無さすぎて教わったことを忘れた。
って、誰一人として姉さん達が役に立っていない!?
しかも
ブヒヒィンッ!!
剣丞「うわっ!? 」
俺が乗ったのは運悪く暴れ馬だったらしく
ダダダッ!!
剣丞「ちょっ!?言うことを聞いてくれーっ!? 」
暴れ馬は俺を乗せたまま勝手に走ってしまった。
ひよ子「お頭、あんなに早く走れるんだね 」
転子「感心してる場合じゃないよ！私達も早く追いかけないと!? 」
そんな俺達が騒いでいる頃
久遠視点
久遠「貴様が朱天童子か！ 」
朱天童子「おっ！俺の名を知ってるだなんて俺って有名人か？ 」
久遠「ふざけるなっ!!貴様が殺した剣丞は我の夫！今すぐ貴様を剣丞のいるあの世に送ってやる！ 」
スッ！
我は得物の圧切長谷部を構えると
久遠「ハァーッ!! 」
バッ！
朱天童子目掛けて向かっていった。
だが朱天童子は避けようとせず
朱天童子「おいおい、わかってると思うけど… 」
ガキィンッ!!
朱天童子「鬼に並の武器は通用しないぜ 」
自らの体で刀を受け止めた。
だが刃は奴の体に傷をつけることはなかった。
久遠「くっ!! 」
朱天童子「それじゃあ俺は一撃食らったわけだから… 」
スッ！
朱天童子は拳を構えると
ドグボォッ!!
久遠「がはぁっ!? 」
朱天童子「あんたも一撃を食らってもらうぜ 」
朱天童子は我の腹に拳を繰り出した!!
久遠「げほほっ!? 」
どうやら今の一撃で骨が数本折れてしまったようだ。
だが
久遠「き…貴様を倒すまで我は倒れぬ！ 」
よろっ！
我は圧切長谷部を杖代わりにして立ち上がった。
朱天童子「なかなか根性あるじゃねぇか！だけど俺の前じゃそんなの無力ってもんだぜ 」
うるさい！刺し違えてでも貴様を倒してやる！
朱天童子「じゃあ俺が新田剣丞の居場所に案内してやるよ。お前があの世に行きな!! 」
ブォンッ!!
朱天童子は我目掛けて拳を繰り出した!!
もう一度あれを食らえば命が危ういかもしれない！
だが我は己の命が無くなるよりも剣丞の敵討ちができなかったことを悔やんでいた。
久遠「すまない剣丞… 」
我もすぐにお前の元に向かうからな…
スッ…
そして朱天童子の拳が我に迫ったその時！
ブヒヒィンッ!!
朱天童子「うおっ!? 」
ドカァッ!!
一頭の暴れ馬が朱天童子に激突した。
そのおかげで我は助かったわけなのだが
久遠「何故こんなところに暴れ馬が!? 」
我が驚いていると
ダンッ!!
剣丞「よ…ようやく着いたのか!? 」
バァンッ!!
何と!?我の目の前に死んだはずの剣丞が現れたのだった。
剣丞「うえっ!?ずっと暴れ馬に乗ってたから気持ちわりぃ!? 」
登場は締まらなかったがな
