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新田剣丞、死す…

久遠視点・小谷城


鬼の軍勢が小谷城に攻めてきたと聞き、偶然滞在していた我らは浅井軍に加勢することになった。


だがその前日、我は剣丞と揉めてしまい。一日経っても仲はよくならずそれどころか鬼達を迎撃しに向かった剣丞が帰ってきたのだが、今にも死にそうなボロボロな姿での帰参であった。


そして戦場を市と眞琴に任せ、我らは剣丞の治療のために小谷城に入ったのだった。


久遠「剣丞… 」


いま、剣丞は多少は医術の心得がある詩乃と南蛮医術に詳しいエーリカが診ていた。


ひよ子「久遠様、お頭なら心配ありませんよ 」


転子「詩乃とエーリカさんが診てるんですし、きっと大丈夫です 」


ひよところが我を元気付けようとする


まったく、部下にまで心配されるだなんて我らしくないな


ひよ子「それにお頭は久遠様を残して死ぬような人ではありません 」


久遠「そうだな! 」


まったく剣丞め、我をここまで心配させるだなんて、目が覚めたらお仕置きせねばな!


すると


スッ!


治療を終えたのか詩乃とエーリカが現れた。


久遠「詩乃、エーリカよ、どうだったのだ!? 」


我は覚悟はできている。遠慮せずに言ってくれ!


するとエーリカの口からとんでもない言葉が出された。


エーリカ「ご臨終です 」


バァンッ!!


ご…ご臨終だと!?


転子「そ…そんな!? 」


ひよ子「うえ〜ん!!お頭が死んじゃった〜!! 」


ひよよ、泣きたいのは我だって同じだ!


すると


詩乃「エーリカさん!?言葉が違いますよ!? 」


エーリカ「えっ?日本では死にかけた時にこう言うのだと教わりましたけど 」


なぬっ!?


詩乃「安心してください久遠様、剣丞様はまだ死んではいません 」


久遠「な…何だそうなのか!? 」


エーリカめ、我を驚かしおって!!


詩乃「ですが油断はできません。一応治療はしましたが傷が深く、私程度の医術では応急処置しかできませんでしたので、あとは剣丞様の気力にかかっています 」


つまり剣丞が生きるか死ぬかは剣丞の気持ちにかかっているわけか


久遠「詩乃、剣丞と面会できるか? 」


詩乃「それでしたら大丈夫です 」


そして我らは剣丞の元に向かったのだが


剣丞「うぅっ…!? 」


久遠「剣丞… 」


剣丞は包帯を巻き、見た感じ生きてるのか死んでいるのかわからない状態であった。


転子「お頭!目を開けてくださいよ!! 」


ひよ子「こんなとこで死ぬなんてお頭らしくありません!! 」


剣丞が目覚めるよう叫びまくる二人


だが


ひよ子「お頭、いつか必ずエーリカさんのおっぱい揉むぞと言ってたじゃないですか!!死んじゃったらもう揉めませんよ!! 」


転子「そうですよ!もう一度麦穂様のおっぱいを揉んでやるとも言ってたじゃないですか! 」


なぬっ!!


剣丞の奴、そんなことを言っていたのか!!


ひよ子「そうだ!お頭のことだから目の前におっぱいがあれば目を覚ますかもしれないよ! 」


転子「そうだよね! 」


するっ!


そう言いながら服を脱ぎ出すひよところ


ひよ子「ほら詩乃とエーリカさんも脱いで! 」


エーリカ「えぇっ!? 」


詩乃「こ…これは剣丞様のためですよね! 」


するっ!


戸惑うエーリカに対して服を脱ごうとする詩乃


と、ここで


久遠「いい加減にせぬかーっ!! 」


ドッカァーンッ!!


ひよ子「うわぁーっ!? 」


黙って見ていた我の堪忍袋の緒が切れてしまった。


久遠「もうっ!皆がいると話がややこしくなるから下がっておれ! 」


転子「わ…わかりました!? 」


ひよ子「ほんの冗談だったのに 」


冗談でたまるか!!


スッ!


そして我は皆を部屋から追い出すと


久遠「ったく剣丞、お前があまりにスケベだから皆があんな風に言うのだぞ 」


我は剣丞に説教するが


剣丞「・・・ 」


剣丞からの返事はなかった。


久遠「フンッ!!剣丞とて我の胸よりエーリカのような大きい胸が好みなのだろう。まったく何で男というのは大きな胸が好きなのか… 」


我は続けて剣丞に説教するが


剣丞「・・・ 」


剣丞からの返事はなかった。


すると


剣丞「く…久遠 」


久遠「剣丞!? 」


ようやく剣丞が口を動かしたのだ


剣丞「昨日はすまなかったな 」


今にも死にかけというのに謝る剣丞


久遠「たわけ者!謝るならちゃんと謝らぬか!そんな死にかけの状態で謝られても誠意が伝わって… 」


と、我は剣丞の様子がおかしいことに気づいた。


剣丞「・・・ 」


久遠「剣丞?剣丞っ!? 」


先程から剣丞が全く返事をしなくなったのだ。


久遠「嘘だ!?嘘だ!?嘘だ!? 」


スッ!


まさかと思い、我は剣丞の腕をとって脈をはかった瞬間!


久遠「剣丞…。嘘だ!?我をからかっているのだろう!!嘘だと言ってくれ!! 」


我の嫌な予感が的中してしまった。


久遠「剣丞ーっ!! 」


剣丞は死んでしまったのだ。


死の間際に謝るだなんてたわけ者め!!


だが我は悲しんでいる暇なんてなかった。


スッ!


我は得物の圧切長谷部(へしきりはせべ)を手に持つと


久遠「剣丞、お前だけを死なせはしない。お前をこんな目に遭わせた朱天童子は我が必ず倒してやる!! 」


スッ!


ひよ達に見つからぬようこっそり小谷城を出た我は復讐の鬼と化し、朱天童子のいる戦場に向かったのだった。


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