久遠と一葉
剣丞視点・二条城
二条城に入り、いよいよ将軍と対面する俺達
だが久遠は将軍を馬鹿にするような発言や態度をし、将軍の側近である幽さんを怒らせるが
何と!?小姓さんは町で俺を武器として扱った女であり本物の将軍だったのだ!
一葉「長田よ、よく我が将軍だと気づいたな 」
久遠「単なる勘だと言いたいが、気が違いすぎる。剣技が優れる将軍が弱々しい気を放つわけがないからな 」
成程。それで久遠は目の前にいる将軍が偽者だと気づいたわけか
ひよ子「ころちゃん、気づいてた? 」
転子「全然!?詩乃は? 」
詩乃「軍師である私が気を読めるわけないでしょう。剣丞様は気づいてましたよね? 」
剣丞「ま…まぁな!? 」
確かに将軍にしては弱々しい気を放っていたことには気づいたが、まぁそれは人それぞれだから別に気にしていなかったんだけどな
一葉「まぁいい、幽よ、我は織田と少し話がしたい。客人の相手を頼むぞ 」
幽「はっ! 」
一葉「織田よ、ついてまいれ 」
久遠「あぁ 」
スッ!
俺達の相手を幽さんに任せ、将軍は久遠と共に別の部屋に移動するのだった。
久遠視点
将軍に案内され、別の部屋へと移動した我は部屋に通されると
一葉「さてと長田…、いや織田よ 」
やはり我の正体に気づいておったか
そうでなければ将軍とは呼ばぬがな
一葉「京の町はどうであった? 」
久遠「正直に言うとあそこまで寂れているとは思わなかった。町ではゴロツキが溢れ、町の人は今日食う飯にも困る始末、頼りない将軍がいるものだとな 」
一葉「本当に正直に言う奴だな。少しは自重せんのか 」
久遠「嫌だ 」
一葉「フッ!本来我にそのような口を利けば死罪だというのに、貴殿は死を恐れぬのだな 」
久遠「そういうわけではない。将軍とて亀のようにただ縮こまってばかりでは嫌だろう 」
我がそう言うと
一葉「亀か、ならば貴殿は我にどうすればいいという? 」
久遠「確率は低いがただ一つだけこの世を正すことができると言ったらどうする? 」
一葉「ほぅ、詳しく話を聞こうではないか 」
そして我は将軍に対して言ってやった。
久遠「それは我が成そうとすること、すなわち天下布武! 」
バァンッ!!
すると将軍は
一葉「天下布武か、面白いことをいう奴だ。よかろう!この足利一葉義輝、織田に手を貸そうではないか!我のことは一葉と呼ぶがよい 」
どうやら協力してくれるそうだ。
久遠「ならば我のことも久遠と呼んでくれ 」
一葉「うむ久遠! 」
ガシッ!!
我と一葉は互いに手を握りあった。
だが
一葉「ところで久遠よ、共にいたあの男は何者だ? 」
あの男というと…
久遠「剣丞のことか、あやつは我の婿だ… 」
と我が最後までいう前に
一葉「あの男は剣丞というのか、成程な 」
何やら一葉の表情が変わったような
何だか少しムカッとするな
剣丞視点
久遠が出ていってから数時間、長いもんだな
転子「久遠様どうなっちゃったんだろう!? 」
ひよ子「もしかして!? 」
一葉『貴様、先程はよくも将軍を馬鹿にしてくれたな!打ち首じゃ!! 』
ズバァンッ!!
久遠『ぎゃーっ!? 』
ひよ子「んでもって!? 」
一葉『長田の仲間であるこやつらも同罪!まとめて死罪だ!! 』
ひよ子達『うわぁーっ!? 』
ひよ子「んでもって町に晒し首にされるに決まってるんだ!? 」
転子「怖いこと言わないでよ!? 」
詩乃「それに将軍がそんなことすれば益々民からの人気がなくなりますから!? 」
詩乃の言う通りだ!?
剣丞「だったらきっとこんなことを… 」
一葉『長田、そなたはなかなか良い体をしとるではないか、我と夜伽をするがよい 』
久遠『あぁ、将軍様… 』
ひよ子達『それはありえません!! 』
剣丞「ないの!? 」
華琳姉さんだったらやるだろうけどな
エーリカ「剣丞様ってそんなことを考えるんですね 」
剣丞「ちょっ!?誤解だってばエーリカ!? 」
俺は誤解を解こうとエーリカに近づくが
ずるっ!!
剣丞「わっ!? 」
エーリカ「きゃっ!? 」
バッターンッ!!
ついつまずいてしまい
剣丞「いたたっ!?はっ!? 」
エーリカ「け…剣丞様… 」
バァンッ!!
俺はエーリカを押し倒していた。
はぁ、何だか久々にいい感じだな
と思っていたら
久遠「け〜ん〜す〜け〜!!何をしている!! 」
ゴゴゴッ…!!
剣丞「はっ!? 」
俺の前に鬼(久遠)が現れたのだった。




