表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
135/150

さらばエーリカ…

エーリカ視点


これは神が私に与えた罰なのでしょうか


剣丞様や久遠様に私が鬼軍所属であることを告げた直後


エーリカ「ぐふっ!? 」


私は大六天魔王様に斬られてしまいました。


久遠「エーリカ!? 」


剣丞「くそっ!!テメェ、エーリカまで! 」


お二人共、裏切った私のために叫んでくれるだなんて…


エーリカ「な…何故ですか大六天魔王様!?どうして私を斬りつけるのですか!! 」


私が大六天魔王様に聞くと


大六天魔王「貴様は人間にしては頑張った方だ。だがもう用済みなのだ 」


よ…用済み!?


大六天魔王「そう。新田剣丞に信頼され、不意討ちできる人間。我にはそれが必要であったのだ 」


そ…それだけが私の利用価値ですか!?


大六天魔王「加えて新田剣丞はかなりの女好き、貴様のような面のいい女は役に立つ 」


剣丞「なぬっ!! 」


剣丞様がかなりの女好き


まぁ、それは否定しませんけど


大六天魔王「新田剣丞に深手を負わせた以上、貴様にもう用はない! 」


そんな!?


エーリカ「お願いです大六天魔王様!あなたは人々に見捨てられた私や疱瘡にかかった我が嫁である煕子さんを助けてくださいました!あなた様への恩は一日たりとも忘れたことはありません!だから、もう一度あなたの側に!! 」


久遠「エーリカ… 」


私は必死で大六天魔王様に嘆願しました。


すると


化身居士「くくくっ!貴様はどこまでめでたい奴なんだ 」


化身居士が私に対して笑っています


私がめでたいとはどういうことでしょうか?


化身居士「エーリカ、何故貴様の嫁は疱瘡にかかり、すぐに治療された? 」


えっ…


エーリカ「ま…まさか!? 」


そのまさかでした


化身居士「そう。全ては大六天魔王様が仕掛けた策だ。確実に貴様を鬼軍に入れるためのな! 」


そ…そんな!?


化身居士「ついでに言っておくと、貴様の嫁である煕子は生きていると面倒なので既に殺しておいた 」


ガァーーンッ!!


私は聞きたくもない衝撃的な言葉を聞いてしまいました。


大六天魔王「そういうわけだエーリカよ、貴様は死ね! 」


大六天魔王様…いや、大六天魔王はそう言いますが


エーリカ「フフフッ…、私はあなたの手のひらに捕まっていたわけですか 」


私は不気味に笑うと


エーリカ「大六天魔王、確かに私をあなたの軍に入れて剣丞様にとどめを刺した。その点についてはさすがだと誉めてあげますが、あなたは一つ失敗しましたね 」


それは…


エーリカ「あなたの弱点を知る私をここで捨てたことです! 」


スッ!


化身居士「あれは! 」


そう。今日まで鬼軍に所属していた私は所持してるんですよ


鬼の秘薬をね!


ごくんっ!!


鬼の秘薬を飲んだ私は


ジャキンッ!!


傷が回復し、体が強化されたような気がしました。


この薬は人間でも使用できますが数分後には心身共に鬼と化してしまう。


そうなる前に…


エーリカ「くたばりなさい!大六天魔王!! 」


シュッ!


私は大六天魔王目掛けて繰り出しました。




剣丞視点


エーリカ…、あいつがそんな苦しみを味わっていただなんて何で気付いてやれなかったんだ!


鬼の秘薬とやらを飲んだエーリカは大六天魔王に攻撃を仕掛けるが


ダメだエーリカ!そいつに攻撃は通じない!!


さっきの俺と同じ結果になるだけと思っていたが


ズブシュッ!!


剣丞「えっ!? 」


何と!?俺の攻撃は一切通じなかった大六天魔王をエーリカは傷つけたのだ!


エーリカ「やはり通りましたね! 」


攻撃が命中し、喜ぶエーリカだったが


次の瞬間!


ドグボォッ!!


エーリカ「がっ!? 」


大六天魔王「我をなめるな 」


エーリカは大六天魔王に腹に蹴りを食らわされたのだった。


大六天魔王「我を傷つけた貴様に褒美をやらねばな! 」


ゴォッ!!


大六天魔王は拳に気を集中させると


大六天魔王「業炎爆炎掌! 」


ドゴオォーッ!!


エーリカ「がはぁっ!? 」


ズシャアァーッ!!


炎をまとった拳でエーリカを殴り飛ばしたのだった。


剣丞「え…エーリカ!? 」


俺は何とかしてエーリカに近づくと


エーリカ「け…剣丞様、久遠様、今まで私が鬼軍に所属していたことを黙っていてすみません… 」


馬鹿野郎!!そんなこといいんだよ!


エーリカ「剣丞様、大六天魔王に唯一攻撃が通用する手、それが先程の私です。既に剣丞様はその力を得ています。あとは剣丞様次第です… 」


つ…通用する手って!?


大六天魔王「死に損ないめが化身、骨すら残さぬよう消してしまえ 」


化身居士「ハッ! 」


スッ!


剣丞「あっ!? 」


化身居士の力によってエーリカの体が浮いていく


何だか嫌な予感がするぜ


剣丞「え…エーリカ!? 」


エーリカ「最期に言わせていただきます。剣丞様… 」


エーリカ「大好きでした 」


エーリカはそう言い残し


化身居士「陰っ! 」


化身居士が印を結んだ瞬間


ドッカァーーンッ!!


エーリカの体は消滅したのだった。


剣丞「あ…あああ…あぁぁーーっ!! 」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ