鉄砲玉のような男
詩乃視点
詩乃「け…剣丞様が勝手に出ていかれたですって!? 」
光璃「そう 」
晴信(光璃)様から話を聞いた私は驚いてしまいました。
いくら相手が桐琴さんを殺した憎き鬼軍だからって策もなく一人で突っ込むだなんて
ひよ子「お頭って何かあったらそのまま突っ込む鉄砲玉のような人だからねぇ 」
詩乃「はぁ…、あの人の軍師を務めていると心臓に悪いですよ 」
転子「詩乃は大変だね 」
私の身にもなってください
一葉「ともかく、いくら主様とて一人で鬼軍に挑むなんて無謀すぎる!直ぐ様増援を手配せねばなるまい 」
詩乃「そうですね 」
それでも私は気を取り直して増援手配の準備を行うのでした。
光璃「武田からも増援を出す。剣丞を助ける 」
詩乃「わかりました 」
待っていてくださいよ剣丞様
くれぐれも絶対に無茶しないでくださいね
剣丞視点
剣丞「うりゃりゃーっ!! 」
ダダダッ!!
ギャシャシャァーッ!!
剣丞「退きやがれ鬼共!! 」
ズババッ!!
俺は向かってくる鬼共を蹴散らしながら敵軍の中心部へ突き進んでいった。
きっとそこに桐琴さんを殺した奴がいるに違いないと俺の勘が叫んでいるからだ。
待っててくれよ桐琴さん!
あんたの仇は俺が討つ!!
剣丞「うりゃぁーっ!! 」
今頃、詩乃達は心配しているかもしれないけどゴメンね
化身居士視点
化身居士「やるではないか新田剣丞め、敵ながらあっぱれな奴だ 」
もはや中級鬼では奴の相手にはならないようだな
化身居士「鋼鉄鬼よ、穴山とかいう奴から聞き出した新田剣丞についてのデータは大丈夫だろうな 」
私が鋼鉄鬼に確認すると
鋼鉄鬼「バッチリダゼ! 」
大丈夫なようだな
鋼鉄鬼「新田剣丞、同志デアル天邪鬼ヲ殺シヤガッテ!奴モ同ジ目ニ遭ワセテヤルカラ覚悟シヤガレ! 」
鋼鉄鬼、こいつは鬼でありながら仲間思いな性格
他の三人(朱天童子、茨木童子、美由鬼)とは性格が違いすぎるな
化身居士「まぁ新田剣丞を殺すのならば性格なんて別に気にはしない。大六天魔王様にいい報告をしようではないか 」
ここが奴(新田剣丞)の墓場となるのだ




