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第4話 セルシル

前回のあらすじ

カリナミル兄妹の迷宮(?)を突破したリシェルとロイ。

カリナミル兄妹が子供ということで仲間にするのを断念。

そして二人は幻獣の都を目指していた。

リシェルとロイの二人は幻獣の都を目指しミッドエル王国を北上していた。


「あ、兄貴!見えてきましたよ、あの森の中に幻獣の都があるらしいですよ」


とても深くとても暗い森が二人の眼前に広がっている。


「この森が暗いのは森の中で『幻獣 ナイトブライン』が自衛のために暗闇を出してるからと言われてます。気を付けていきましょう」


二人は幻獣の森に足を踏み入れる。

視界が極めて狭いため二人は慎重に歩みを進める

暫く歩いているとリシェルが不意に立ち止まり、辺りを見回した。

ロイもその意図を理解し、近くの木に目印となる傷を付けた。

そして再び歩き始める。

暫く歩いていると先程の目印の木を発見した。


「これは…『幻獣 ラビリンスバニー』が居ますね。ラビリンスバニー自体に害は無いんですがこう方向感覚が狂わされると前に進めなくて困りますね」


ロイが途方に暮れているとリシェルが前回使用した黒い球状の固まりを手のひらの上に出現させた。

すると球体を中心とした周囲5m程から暗闇が消え、天から日の光が差し込み明るくなる。

ロイは明るくなった辺りを見回し、次にリシェルの手の球体を覗き込んだ。


「兄貴、前にもこれ使ってましたよね?これは何なんですか?」


「ブラックホール」


ロイの問い掛けにリシェルが答えるとロイは驚き、飛び退いた。


「大丈夫だ、ブラックホールと言っても私が指定したものしか吸い込まない」


リシェルの言葉を聞き、ロイは再び恐る恐るブラックホールを覗き込んだ。

確かに暗闇が吸い込まれているのは確認できるがロイ自身は一切吸い込まれていない。

そして、近くに何かがドサッと落ちてきた。

リシェルとロイが音のした方へ視線をやるとそこには真っ白な兎が1羽気絶していた、


「こいつはラビリンスバニー!こいつは光が苦手なんで急に明るくなったから驚いて気絶したんでしょうね。何はともあれこれで迷わずに進めますね!」


2人はラビリンスバニーを木の根元に移動させ先に進んだ。

今度はリシェルのブラックホールおかげで辺りは明るく、迷わずに進めている。

そして、そんな2人の前に一枚の大きな門が姿を現した。


「やっと着きましたね、この門が幻獣の都に繋がる扉です」


ロイが門を開き中に入る。リシェルもそのあとに続き中に入った。

門をくぐるとそこには今までの暗闇は一切なく、緑の優しい光に包まれていた。

村の家は巨木の幹に扉を取り付けた造りになっている。

二人は早速5人目の英雄ベクタス・セルシルを探し始めた。

しかし、村には人の姿が一切見当たらない。

近場の家の扉をノックする。しかし、一向に返事がない。

他の家も確認するも反応はすべて同じだった。


「どこの家も皆留守みたいですね。どこに行ったんでしょう?」


ロイが途方にくれているとリシェルが村の奥に隠されたようにある洞窟を発見した。

2人はその洞窟に足を踏み入れる。

しばらく進むと、広く開けた空間に村人と思しき人物が約50名ほど集まっていた。


「お主ら外の人間族じゃな?どうやって入って来たんじゃ?結界はどうした?」


リシェルとロイを見た老人が一歩前へ出て慌てた様子で一部の村人の方を向いた。

老人は再びリシェル達の方に向き直る。

リシェルは老人の外見を見てあることに気がついた。


「ご老体、あなた方は精霊族ですか!?」


「いかにもそうじゃ!で?お主らの目的は何じゃ?若い娘たちか?だとすれば容赦はせん!」


老人が言うと老人の後ろから若い男たちが前へ出て戦闘態勢を取った。


「ちょ、ちょっと待てよ!なんのことだよ!」


「私たちはこちらにベクタス・セルシルという方が居られると聞き、お力を借りたいと思いやってきました」


リシェルの言葉を聞き、村人はざわつき、男たちの後ろから一人の女性が姿を見せた。


「あ、あの!い、今、ベクタス・セルシルとおっしゃいましたか?」


「はい、もしや貴女がベクタス・セルシルさんですか?」


「いえ、違います。私の名はミリアーナ・セルシル。ベクタス・セルシルは私の祖父です」


『ベクタス・セルシル』通称『ベクタス』

200年程前、英雄アーサーと共に魔王を討伐し世界中から世界を救った英雄の一人として語り継がれていた精霊族の老人。精霊族特有の高い魔力を持ち、味方を癒し、風を操る力でかつての仲間を幾度となく危機から救った。

見た目は精霊族共通の尖った耳を持ち銀の長髪、緑のローブを着ていた。


『ミリアーナ・セルシル』通称『ミリア』

金髪ロングの髪に精霊族特有の尖った耳。祖父ベクタス・セルシル同様緑のローブを着ている。


「ベクタス・セルシル様にお主ら人間族が何の用じゃ!」


老人はまだ警戒を解いていないようでリシェルたちと距離をとっている。

リシェルはここへ来た目的を説明する。

説明を終えると老人も納得したようで男たちを老人の後ろへ下げた。


「それで、ベクタス・セルシルさんは今どこに?」


「…亡くなり、ました。一ヶ月ほど前に…」


「!亡くなったって誰かにやられたのか!?英雄だったんだろ!?」


「あ、いえ、ただ寿命が来たんです。おじいちゃん820歳だったので」


「820!?どんだけ生きたんだよ!?」


「ほっほっほ、精霊族はお主ら人間族の約10倍生きる種族ですからな。わしも今年で624になりますわい」


「ってことはもしかしてミリアーナさん、あんたも俺や兄貴より年上かもしれないってことか!?」


「むっ、女性に年齢を聞くのは失礼ですよ!…まあいいです。私は今年で22になりました。それと私のことはミリアでいいですよ」


「そっか、俺が23で兄貴が24だから俺たちとそう変わらないんだな。なんか安心した」


「おふた方、あなた方なら信用出来そうじゃ。ベクタス様の墓に案内するので付いてきなされ」


老人の案内で洞窟のさらに奥へ足を踏み入れたリシェルとロイ。

移動の最中老人がこの村の事を説明しれくれた。


「この村も昔は僅かながら人間族との交流もあった。しかし10年程前に心無い人間族がこの村にやってきてのう、『老いの遅い女は高値で取引できる』などと言って村の女たちをさらって行ったのじゃ」


「ひでぇ…」


「わしらも村の女たちを取り返そうと探し回った。しかし、とうとう見つけられなんだ。そこのミリアの母もその時連れ去られてしのうたんじゃ」


「………」


「…さて、お二方着きましたぞ、ここがベクタス様の眠る場所じゃ」


リシェル達が足を止めると眼前に『英雄ベクタス・セルシルここに眠る』と書かれた墓石が現れた。

リシェルとロイは墓石の前で手を合わせる。

長老、ミリアもあとに続いた。

リシェル達は洞窟の外へ出た。


「では皆さん、私どもはまだ向かう所がありますのでこの辺で失礼します」


「大したもてなしもせず申し訳ない」


「いいよそんなの、俺たちの旅はそういうんじゃないから」


「それでは長老さん、私たちはこれで失礼します」


リシェル達が長老に背を向け門へ向かう。その途中ミリアに呼び止められた。


「あ、あの!」


リシェル達が振り向くとミリアが杖を持って立っていた。


「お、お二人は魔族と戦うためにおじ…、祖父を訪ねてきたんですよね!」


「ああそうだぜ、俺と兄貴は魔族との戦闘に決着をつけるために英雄を探してるんだ」


「な、なら!私も連れて行ってください!おじいちゃん程じゃないけど私も魔法を使えます!足でまといにはなりません、だから!」


「覚悟は出来ているのか?」


「はい!」


「わかった。なら一緒に行こう」


「よろしくなミリア」


「はい!よろしくお願いします!」

この小説はユクーリ・マターリ・フテーキでお送りしています。

なかなか進まなくてすみません

それでもいいよという方はまた次回をお楽しみに( ´ ▽ ` )ノ

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