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それはある朝突然に  作者: 偽野海月
7/7



 どうでもいいけどもう限界。


 お腹がすいた。


 死にそう。










 ●●●Side.Anna●●●










 _____あれ?見られてた?ヤバいかな?





 先生を止めるためとはいえ、さすがにパイプ椅子で殴りつけるとこを見られるのはちょっとまずい。

 だってわたしはか弱い女の子なのに!

 パイプ椅子なんて重いものを軽々と振り回しているって噂がたったら・・・!!

 いや噂じゃなくて真実なんだけど、そこはそこ!

 女の子は箸しか持ったことがないってくらいがいいのよ!

 なんとか口止めしなきゃ・・・!!




 

 _____というかこの人どっかで見たような・・・





 うーん、どこだったかしら。うーんうーんダメだ、お腹が減って頭が回らない。





 _____とりあえず無罪を主張しよう!





 さっきから無言だし、もしかしたら決定的瞬間は見てないかもしれないし!!












 そうなったら・・・とりゃっ!










 後ろ手でできる限り遠くに証拠(パイプ椅子)隠滅!


 あとは自然な流れで・・・






「きゃあ!藤堂先生!!大丈夫ですか~!?」






 我ながら完璧な演技!

 いかにも心優しい女子大生って感じが出ていたと思うわ!!






 なのに、そのアカデミー賞ものの演技を軽くスルーして誘導尋問を始めるどこかで見たような顔の人。


 誘導尋問に引っ掛かりそうになって・・・なぜか褒められた。


 褒められたのだ、最近の女子大生はパイプ椅子を振り回しても問題ないのだろう。


 それともたくましい女性が流行りなのだろうか。







 なんだかホッとしたら、もっとお腹が減った。







「あのーじゃあ自己紹介も終わったことですし、わたしはこれで」







 とにかくお腹がすいているのだ。もうそろそろ限界が近い。


 限界が来たら目の前にあるものに噛みついてしまいそうだ。


 





「ん?なんか用があるの?藤堂先生の講義なくなったみたいだから、今は空き時間だよね?」






 ・・・なんでわたしのコマ割知っているんだろう・・・はっ!


 もしやコレが噂のストーカー!?きゃー!!


 だから見覚えあったのかも!!しょっちゅう周りをうろついているに違いないわ!!








「ストーカーとかじゃないからね?オレもこの時間に藤堂先生の講義に出てるから知っているだけだからね?」


 _____藤堂先生の講義、なんたって受講者十人だし。








 ううう、勘違い・・・ちょっとざんね・・・いや恥ずかしい。


 道理で見覚えがあるはずだよね・・・。というか気付かなかったわたしがおかしいのか。


 いや違う!お腹が減っているのがすべでの元凶よ!!


 ご飯ご飯ご飯!!学食に早く行かなくちゃ!!






「というわけで、わたしは学食に行くわ!!」


「『というわけ』がどういうわけかなんとなくわかっちゃう自分が怖いけど、学食行くのならオレも行くよ。朝抜いてきたからちょうどいい」


「もう何でもいいから早く行きましょ!」






 今にも駈け出しそうなわたしと、なんでか一緒に付いてくるという山下優輝を止めたのは・・・






 存在すら忘れていたじゃらじゃらピアスの襲われ男だった。






ストックはここまで。

あとは今月中もう1話なんとかがんばります。

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