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めいの気持ち

少し遅れての衣替えで、朝からめいは新しい服に御機嫌だ。

「支度出来たかぁ?あ、今日は幼稚園じゃないからカバンとかいらねぇぞ。」

「今日幼稚園ないの?」

「ほれ、開園記念日だよ!!先生に言われてないんかい?」

「そうだったぁ!!じゃあどこ行くのっ?」

「俺は仕事だから今日はゆきちゃんの家にいてもらおっかなって思ってんだけど。」

「ゆきちゃんと遊ぶー!!」

昨日幼稚園に迎えに行った帰りに小林さんに丁度誘われて今日はめいを預かってもらう事に。手ぶらじゃ悪いからコンビニで子供が喜びそうな菓子とピンクのウサギのトランプを買って行った。「じゃあよろしくお願いします!6時には仕事終わるんで現場近いし6時半には迎えに来ます!!」

「御預かりしますね。めいちゃんは蕎麦食べられますか?お昼は蕎麦にしようと思ってるんですけど、アレルギーは大丈夫でしょうか」

「すいません…まだ一緒に蕎麦は食べたこと無いんでわかんないんです…」

「めい、おソバ食べれるよ!!」

「じゃあ良かった!!」

「すいません、じゃあお願いします!」

俺はめいを小林さんに無事預けて現場へ。


「ゆきちゃんババぬきできる?」

「同じ数字をすてちゃうやつ〜?」

「うん!うさキチのトランプでしよう!!」

「いいよー!めいちゃんくばってぇ!!」

「うん!」

「ねぇねぇ!めいちゃんのお兄ちゃん何さいなのぉ?もうおじさん?けっこんしてるのぉ?」

「けっこんしてないんだってぇ。だいちゃんもうすぐめいのお父さんになるかも。」

「えー!?なんでっ!?無理だよー!」

「だってめいのパパもママも、もうめいの事スキじゃないんだもん。だからあたしももういいのー!だいちゃん優しいし、顔ゴリラみたいだけどスキだよ。」

「ふーん。でもゴリラのお兄ちゃんはめいちゃんのお父さんじゃなくて…え〜っと…あっ!じゃあお母さんは誰になるのぉ!?」

「知らない。あたし新しいお母さんいらない。めいのママももういらない…めいはだいちゃんだけでいいの!!」

俺はめいがこんな話をしているのも知らずに、仕事にとりかかっていた。子供って怖いもんで、俺達大人が想像する子供の会話よりずっと大人なんだなァ。両親の事は触れるべきだけど、ショックを受けるめいの事を考えるとその話は避けたくなる。

めいがまさか自分が嫌われて捨てられたんだと思っているとは…俺はバカなくらい鈍感だからめいの気持ちを理解しているつもりで出来ていなかった。仕事が終わって迎えに行くとめいはなんだか元気が無くて…

「めいどうしたんだァ?」

「ウチのゆきがまた余計な事言ったみたいですみません…」

「いえ!子供同士の事っすから気にしないでください!!今日は本当にありがとうございました!!」

とりあえずめいに落ち込んでいる理由を聞く事に。

「なァ、どーしたんだ?ゆきちゃんと仲良く出来なかったんかい?」

「ううん。」

「じゃあどうした?」

「別にぃ…」

俺はその場にいたから何とも言えなかったが、やっぱ喧嘩にしても沈みすぎで。

あ〜!!どうしたらいいんだァ!!

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