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めいとミートソース

「めいー!メシだぞー!」

「うん!………えー…またマーボードーフ?」

「仕方ないじゃんかぁ!男の料理なんだかっさぁ!」

どうも男一人暮らしっていうと毎日の食卓は近所のラーメン屋か牛丼屋、コンビニやカップ麺で済ますのが日常で今まで湯を沸かすくらいしか台所を使っていなかった。しかしめいが来てからなるべく手作りの物を心掛けているんだが、こりゃまた大変で…月曜から日曜までチャーハン、マーボードーフ、肉野菜炒め、揚げるだけの冷凍コロッケ、雑炊…のローテーション。これでも仕事仲間に教えてもらいながらメニューを増やしてってる。

「ねぇ、スパゲッティーが食べたいよ〜!」

「えっ!?…じゃあ明日作ってやっから!」

「わーい!!ミートソースが良い!」

返事しちゃったけどイマイチ作り方が…。茹でるだけだよなぁ…う〜…明日佐藤に聞くか。「えっ!今度はミートソースっすか!?作った事無いっておかしいっすよー!」

「苦手なんだよー!すまねぇ!教えてくれ!」

「教えるも何もパスタとソース、売ってますよ!そりゃもうあっという間に出来ますから高林さんでも作れますよ!なんたってソース温めればいいだけですからねェ!」

今はそんなハイテクな物があるんだなァ。と、単に俺がバカなんだとも分からず佐藤の説明に関心するばかりだった。とりあえず普段は通り過ぎるだけのスーパーのパスタコーナーへ足を運んだ。

「いろんな太さがあんだなぁ…これうどんと違うのか…めい、普通の太さで良いよなぁ…?」

「うん!ミートソースだよっ!ミートソースっ!!」

「わかってらぁ!!…にしてもミートソースも結構種類があるナァ…」

捨てるのが面倒だからという理由もあって、缶ではなくパックのを選んだ。

「上にかけるやつはぁ?チーズ!!」

「粉チーズか!えぇっと…乳製品コーナーなんかな…」

初めてのパスタコーナーで時間がかかり、すっかり日が暮れちまった。

「めい手洗って来い!」

「だいちゃんもだよー!バイキンってコワイんだよ!!」

「はいはい。じゃあ手伝え!…って言っても熱湯ばっか使うし危ねぇからテレビ見てな。」

「おなかへったぁ。早く作ってよぉ?」

「あいあい。ほらお子ちゃまは向こう行ったー!」


さぁ!取り掛かるか!初めてのスパゲッティー!一人暮らし始めてはや11年。手作りと言えば納豆御飯程度の俺が3週間前からずっと家庭料理なんてっ!!こんな家庭的な俺を求める綺麗で優しい女性はいませんかァ〜!?

っと、いろんなどーしよーもない妄想をしているうちに完成。

「出来たぞー!」

「わぁ!スパゲッティーだぁ!」

こんなに喜ぶか!?

「ぱぱがね、スパゲッティー作ってくれたんだぁ。でももう作ってくれないのかな…?」

「そうなんだ…」

そっか…里おじさんがよく作ってたんだなぁ。めい、おじさんが大好きなんだなァ…

「よーし!めい!お前が食べたい時は俺が作ってやるぞ!!お前の父ちゃんより旨いの作ってやっからなぁ!!!」

「ぱぱのおいしいからだいちゃんじゃ勝てないもんねー!」

「ぜってー勝つもんね!なんたって俺は料理の鉄人だぞぉー!」

「てちゅ、てぇーつじん…?」


そんなこんなでこれから俺はいろんなメシを作れるようになんなきゃいけない事になってしまった訳で、めいの絵本とともに料理本も増えるだろうなー。なんて思って、本棚買わなきゃなとか考える今日この頃。

そういや、もうすぐ夏服になるけどめいの夏服荷物に入ってるんか!?

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