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めいの家にあったモノ

めいがうちに来てから二週間、俺はかぁちゃんから勧められてめいが住んでいたとされる里おじさんの家に行ってみる事にした。俺んちから車で一時間。頭領の車を借りてめいを幼稚園に送った足で向かう。

「だいちゃん、どっか行くの?」

「おう!買い物にな!」

「そっか…ちゃんと迎えに来てね。」

「約束すっから心配すんなって!」

近いと言っても車で一時間だからなぁ…

里おじさんちは一人暮らしだったって言われる割に一丁前に大きく、めいも母親も住んでたんだなぁ。と思わせる造りだ。

「え〜っと…めいの物探すか…」

俺は一階の茶の間にあるタンスの引き出しを探す。

めいの写真とか無いんかな…やっぱめいって秘密にされなきゃいけない存在だったのかな…おじさんとは週1ペースで会い、一緒に飲む仲だったしかぁちゃんとも仲が良かった。なのにめいの事は一切話さなかった。別に60つったって男な訳だし彼女が出来ても誰も反対しねーのに…生涯結婚しないって決めてたんかな…

めいのおもちゃや赤ん坊の時の服は綺麗に和室の押入れに片付けられていた。

「あったよ…」

俺は安心した。めいはちゃんと育てられてたんだなぁ…良かった…

しかしどこを探しても彼女の物が無かった。まるでめいとおじさん2人きりで住んでいたみたいに…

最初から彼女なんていなかったのかな…じゃあなんでめいが…うーん…

気付いたら12時を回っていて俺はめいを迎えに行かなくては…と…んんっ!?母子手帳発見!!!!こっ…これはすばらしいアイテムじゃないかぁ!!

母親の名前…

「梅野さゆり」

…さゆりさんか…えぇっ!?わっ…若い…俺と同い年!?おじさんやるなァ!!!!

梅野って事は結婚してないんだな…結婚してたら里山だもんな…。子供の名前、めい。5月5日生、2890g。42センチか…小さかったんだなぁ…さゆりさん…あんたどこ住んでたんだ…

母子手帳はそのまま俺の実家に送った。うちに置いといてめいが見つけたら嫌だからな。

俺は高速を走りながらいろんな謎を考えたがやっぱわかんなかった。でもあのおもちゃの数や、服の数を見ればめいは大切にされてたんだと思えたからそれだけ救われた。


「高林ですケド、めい迎えに来ました。」

「はい。ちょっと待っててくださいね。めいちゃーん、お兄さん迎えに来てくれたよー!」

かわいい先生だなァ…

「あっ、ありがとうございましたァ!!」

「めいちゃん、優しいお兄さんで良いね。先生、うらやましいな。」

「うん。じゃあ先生さようならー!」


「おっ…おい!さっきの先生…」

「えみ先生の事ぉ?」

「えみ先生かぁ…」

「だいちゃんスキになっちゃったのぉ?えみ先生かわいいもんねっ!」

「こりゃぁー!違うわー!!」


素敵な先生との出会いもあったし今日はなんだかご機嫌な俺!!めいも新しい絵本にご機嫌でした。

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