第9話:『暴かれた真実、そして「鍵」』
秘密組織の真の目的、そして古代文明が滅んだ真実を探る旅は続いた。リリィの才能は日増しに強力になり、彼女はロストテクノロジーに秘められた情報を引き出したり、時にはその力を制御したりするようになっていた。彼女こそが、この物語の真の「鍵」だと、俺は確信していた。
そして、ついに俺たちは秘密組織の**真の首謀者**と対峙する時が来た。
彼らの本拠地は、巨大な地下都市だった。そこには、古代文明の遺産がそのまま残されており、その中心には、巨大なクリスタルが鎮座していた。そのクリスタルは、俺たちが深淵の森で遭遇した未知の技術の結晶だった。
「ようこそ、鋼鉄の英雄よ。そして、**『世界の鍵』**を持つ少女よ」
首謀者は、穏やかな口調で俺たちを迎え入れた。しかし、その瞳には冷酷な光が宿っている。彼は、かつての文明の生き残りであり、文明が滅んだのは、人々がロストテクノロジーを正しく理解し、制御できなかったためだと語った。
「我らは、その失敗を繰り返さぬ。全てを我々の管理下に置き、完璧な世界を築くのだ」
彼らが起動しようとしているのは、この世界のエネルギーを全て掌握し、気候や地層さえも自在に操れるという「禁断のロストテクノロジー」だった。それは、かつて文明を滅ぼした原因そのもの、あるいはその引き金となった技術だと、リリィの能力で知ることができた。
「くっそ、このデカブツ……リリィを怖がらせやがって。許さねえぞ。ライドロン、出力全開!核融合炉、限界まで上げろ!あの笑顔のために……変形だ!!!!!!!」
俺はライドロンを変形させ、決戦に臨んだ。ライドロンの核融合炉は限界まで出力を上げ、青白い光がコックピットを満たす。リリィもまた、その全身から光を放ち、ライドロンのコアと共鳴している。彼女の能力が、ライドロンの秘められた力を引き出していく。
秘密組織は、様々なロストテクノロジー兵器や、改造された魔物を繰り出してくる。それらはどれも強力で、ライドロンは満身創痍になっていく。しかし、俺は諦めなかった。リリィと、この世界を守るために。
この戦いは、ライドロンの、俺たちの、そしてこの世界の未来を賭けたものだった。
### 次回予告
秘密組織との壮絶な戦いは、世界を終焉へと引きずり込もうとしていた。
満身創痍のライドロン。それでも、リリィの能力が希望を灯す。
迫るカウントダウン。
果たして、俺たちは「禁断のロストテクノロジー」を止め、この世界を救うことができるのか。
次回、ライドロンと紡ぐ家族の物語。
**第10話:『終焉へのカウントダウン』**
「くそっ、間に合わねえのか……!」
お楽しみに!