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第6話:『追われる鋼鉄、迫る影』

深淵の森での未知の技術との遭遇は、俺に大きな衝撃を与えた。あの奇妙なクリスタルと、生体と機械が融合したような魔物たち。あれは、ライドロンの技術系統とは異なる、新たなロストテクノロジーの存在を示唆していた。だが、それらを深掘りする間もなく、俺たちは新たな脅威に直面することになる。


村々で「鉄馬の英雄」と囁かれるようになったライドロンの噂は、ついにこの世界の裏で暗躍する**秘密組織**の耳に届いていた。彼らは、古くからロストテクノロジーを研究し、その力を利用して世界を掌握しようと目論む者たちだ。


ある日、俺たちが小さな村で食料を補給していると、突如として村が襲撃された。襲撃者たちは、顔を隠した黒衣の集団で、彼らが使う武器は、この世界では見慣れない、奇妙な光を放つものだった。


「何だこいつら!」


俺はすぐにライドロンを変形させ、村人を守るように応戦する。黒衣の集団は、ライドロンの攻撃を正確に回避し、連携して攻撃を仕掛けてくる。その動きは、まるで訓練された兵士のようだった。そして、彼らが俺に投げかけた言葉は、俺の背筋を凍らせた。


「鋼鉄の巨人、そして核の力を操る者よ……その力を我らに差し出せ!」


彼らは、ライドロンの正体と、その動力源が原子力であることまで知っていたのだ。


「クソッ、どこで嗅ぎつけやがった!」


俺はリリィをライドロンのコックピット内に隠し、必死に応戦した。彼らの放つ光の武器は、ライドロンの装甲に深い傷を残す。核融合炉のエネルギーが、急速に消費されていく。


「こんなところで足止め食らってるわけにはいかねえ!」


俺は反撃の隙を突き、ライドロンをバイク形態に戻し、村からの離脱を図った。黒衣の集団は執拗に追跡してくる。ライドロンのスピードを限界まで引き出し、森や山を駆け抜ける。


「追ってきやがる!一体どこまで!」


俺の脳内実況は、今までになく緊迫していた。リリィを背に、ライドロンは必死に応戦する。その過程で、俺は確信した。この秘密組織は、単なる盗賊団ではない。彼らは、ロストテクノロジーの知識を持ち、そして何よりも、ライドロンの力を手に入れることを目的としている。


「リリィ、大丈夫か?もう少しの辛抱だからな」


後ろで、怯えたように俺の服を握りしめるリリィの小さな手が、俺を奮い立たせる。俺は、この子を守り抜く。そのために、ライドロンのさらなる強化が必要だと痛感した。


秘密組織の影は、すぐそこまで迫っていた。俺たちの旅は、もう単なるスローライフではいられない。否応なしに、この世界の巨大な争いに巻き込まれていくことになるだろう。

### 次回予告


秘密組織の執拗な追跡から、俺たちは逃れられない。

リリィは成長し、俺たちの絆はより強固なものとなる。

そして、ついに始まる、世界の命運を賭けた本格的な戦い。

彼女の秘められた力が、覚醒の時を迎える。


次回、ライドロンと紡ぐ家族の物語。


**第7話:『成長する絆、戦う理由』**


「リリィ、お前にはこの世界の未来を見せてやりたい。そのためなら、俺はどんな敵だってぶっ潰す。ライドロン、最後の出撃だ!」


お楽しみに!


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