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スマホを忘れただけなのに。

作者: 山本輔広

 出勤時にスマホを忘れた。

スマホを忘れたという事実が分かった瞬間、私はどうしようもなく不安になった。


 別にそこまで大事な連絡が来ることはない、とは思うし分かっている。

恐らくいつも通りならば上司や彼女、友達からラインが入っている程度だろう。

それに仕事が終われば、連絡することもできるしそう焦ることはないはず。


 なのに、スマホを忘れたというだけでソワソワが止まらなかった。

一瞬だけ仕事後までならばいいやとも思ったが、結局は家へと取りに戻った。


 ラインなどの連絡は着ていたが、予想通り上司と彼女からのみ。

一分一秒を要する緊急の連絡など入るわけもなく。


 今はスマホを手にしたので安心したが、ここでふと思った。

 自分はどれほどスマホに依存しているのだろう?


 普段、スマホを日常的に手にしている。

寝ている時間以外は一時間に一度は触っているのじゃないだろうか?

 じゃぁ、いったいスマホで何をしているのかというと別に大したことはしていない。

ラインしたり、アマゾンを見たり、YouTubeを見たり、小説家になろうを見たり。

どれも別に大した用事はない。ただ暇つぶし程度のことしかしていない。


 大したことはしていないにも関わらず、スマホがないとどうしようもなく不安になる。

生活の一部に入り込みすぎていると実感させられた。

もし、今スマホを急になくしたり使えなくなったらどうなってしまうのだろう。


 仮にスマホをなくしたりしたらどうするだろうとシミュレーションしてみる。

PCからツイッターやインスタを通じて大事な人たちに連絡はできるだろう。

Googleにほとんどのものはバックアップしているので、必要な情報は新しいスマホを入手後引き継げばいい。

たぶん、なんとかなりそうだ。


 今思ったが、スマホは便利すぎる。

電話はできるし、メールもできる。

カメラもラジオもテレビも、あらゆるSNSも、ほとんどのツールはこれ一つで解決できてしまう。

便利すぎるが故に、それがないと不便という感覚になってしまう。

だから、スマホがないと落ち着かないのかもしれない。


 自分が携帯電話を持ち始めたのは確か高校生くらいのときだ。

当時はスマホではなくガラケーだったが、携帯電話というもの自体は持ち始めてもう20年以上になるわけだ。

そりゃ20年も常に持っているものをなくしたり忘れたら不安にもなるよなと思う。

しかし、じゃぁスマホがなくなったらどうなるのだろうかと思う。


 あまりにスマホに依存しすぎていることが判明したので、これからは少しスマホから離れてもいいのかと思う。

スマホがなくても生活できるくらい――とまではいかないけど。

スマホとも適切な距離を保って生活していきたいと思う。




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― 新着の感想 ―
[良い点] 読みました。この時代の問題がよく分かる文章だったと思います。そして、文章自体がわかりやすくてすんなりと読めました。自分はこの頃、スマホ依存にならないように気をつけて生活しています。どうして…
2023/09/19 17:58 退会済み
管理
[良い点] 先生の今回の話に感銘を受け、今、「スマホをかざしただけなのに」を、投稿しました。是非、御一読下さい!!!
[良い点] 確かに、作者サンの気持ち、良く分かります。 ところで、今、急に、「スマホをかざしただけなのに」を、思い付きました。どうでしょうか?
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