第57話 ポーションを卸すための素材である薬草を採取しに行って、侍のキキョウが仲間に加わった。
10月に書き上げようと頑張りましたが、駄目でした・・・無念
いきなり仲間にしてくれと言いだしたキキョウさん。
何でいきなりそんな事を言い出したのか理由を尋ねると、
「お二人に礼をかえさなければならないと言うのもあるのですが、私、姉様の事になると周りが見えなくなる上、暴走してしまう悪癖があり、色々と助けて頂いたお二人の静止の言葉なら私も暴走した時、耳を傾けると思うのです。後、他大陸故、土地勘が無い上に、こちらのギルドの依頼で失態を犯した事はギルド内だけでなくそこに所属する冒険者の方々にも伝わっていると思うので、私を仲間に加えてくれるパーティーが見つかりにくいと思うのです。ですから」
「縁あってあなたを助けた俺達のパーティーに入れてくれと。」
俺の言葉にキキョウは頷いた。俺は仲間のエリカにどうするか?と彼女を見ると、エリカは察し、
「う~ん、私はキキョウさんがパーティーに入るのは賛成なんですけど、私達、ランクがカズサさんがD、私がEの低ランクのパーティーなので、Bランクのキキョウさんが参加してもやりづらいというよりは物足りないと感じるかもしれませんよ。ましてやキキョウさんのお姉さんを直ぐに助けに行くなんて事は絶対に無理ですよ。」
「・・・どちらも理解しています。特に後者の姉様を消息を調べたいと言う気持ちは今もくすぶっていますが、今は不可能だと言う事も理解しております。少なくとも焦って動いても良い事にはならないと言うのは体験済みですので、まずは私の出来る事からしていくしかありません。とは言え、私も頭では理解しておりますが、感情は何とか納得させているので、それ故、暴走する可能性も無きにしも非ずなので、色々と助けて頂いたあなた方のパーティーに入れて欲しいのです。お二人の静止の言葉なら私も耳を傾けるでしょうから。」
「そうですか。まぁ、私はBランクのキキョウさんが参加するのは賛成ですし、ちゃんとそこら辺も考えているのならば、より賛成ですね。」
自分が暴走した時の事も考えて、俺達のパーティーに入れて欲しいという訳か。エリカの言う通り、そこまで考えての申し出であるのならば、俺としても拒否する理由はないわな・・・。
それに何よりBランクの冒険者なので、俺達よりも冒険者としての技量は上なのは間違いないだろうし・・・。
「パーティーのエリカも賛成しているので、これからよろしくキキョウさん。」
「あ、ありがとうございます。色々と助けてもらって上にパーティーにまで入れて頂き、この御恩は絶対にお返しします。」
凄く嬉しそうに返すキキョウ。・・・美少女と言える顔立ちだけあって嬉しそうに微笑んだ顔立ちに若干、ときめいたのはエリカには内緒である。でも続いた言葉には思わずギョッとなってしまった。
「あ、もしそれ故にシンさんが私の身体を要求してきても拒みません。あ、エリカさんと一緒に三人仲良くと言うプレイでもそれはそれで・・・。」
「え!?わ、私も一緒にさ、三人で複数プレイしちゃんですか?!い、いや、先程も言いましたが、わ、私達出会ってまだ数日しか経っていないので、そ、そんなまだ閨を共にしちゃうのは、い、いえ、カズサさんの事は嫌いではないですが、もうちょっと関係を深めてからというのが、あ、でもこのまま勢いに押されてキキョウさんと一緒に純潔を喪失すると言うのも、背徳的で・・・。」
いきなりそんな事を言い出すキキョウ。言ってて自分でも恥ずかしいのか羞恥の表情になっているが、若干鼻息も荒い。どうやら突っ走る性格の上に些か妄想癖もある様である。
ついでにエリカも顔を真っ赤にしながらも否定何だか肯定なんだか分からない事を口走っている。
二人共、案外、スケベなのかもしれない・・・。
しかし、シンさん・・・か、エリカも含めて俺の事を名前で呼んだのはミントだけだからな。ちょっと新鮮な気持ちである。
パーティーメンバーである二人の少女の妄想話を聞き流しながら、俺はそんな事を思った。
そんな訳で俺達のパーティーに強力な前衛となる凄腕の侍、キキョウ・アキカが参入した。
ペパー商会に卸すためのポーションを作成するための素材である薬草を採りに行って思わぬ出会いをする事になったが、本来の目的である薬草採取はまだだったので、俺達は手分けして薬草を借りてきた籠に満杯になるまで採取し、その籠を俺とエリカで背負って”コナタ”へと戻って来た。
道中、数度、モンスターに襲われたが、手の空いていたキキョウが難なくモンスター達を両断し、金に換えられそうなモンスターの死体は俺とエリカで持った。
「さすがBランクの冒険者だけありますね。モンスター達をあんなにズバッと・・・。」
エリカはキキョウの剣裁きに感嘆の声を上げたが、それには俺も同意だ。少なくともあんな真似は俺には出来ねぇ・・・。
そしてモンスターの死体をギルドに出し、その金はエリカとキキョウに渡した。
今日の事は俺個人の仕事の事でエリカに手伝ってもらったし、キキョウはほぼ無一文の状態である以上、多少でも金が懐に入れば心の持ち具合が違うだろう・・・。
当然、二人はモンスターの死体の料金を二人で分ける事に反対したが、俺が押し切ると二人共申し訳なさそうな表情で金を受け取った。
今日の目的も終わり、解散と言うところで、今のキキョウの懐具合では宿屋に泊まる事が出来ないので、どうするかと言う事になった。
キキョウは「私は野宿で構いません。」と言ってきたが、流石に俺とエリカは雨風凌げる屋根のあるところで寝るのに、入ったばかりとは言え仲間となったキキョウだけ野宿と言うのも、心情的に良い気分ではない。
「・・・まぁ、仕方が無いから今日のキキョウさんのホテル代は俺が出しますよ。」
「そんな、色々と助けて頂き、パーティーの仲間にも入れて頂いたのにそこまでしてもらう訳には・・・」
俺は手を振りながら、
「俺達だけ屋根のあるところで寝て、キキョウさんだけ野宿と言うのは俺達としても多少なりとも罪悪感を感じてしまいますから。」
「ですが」
「まぁ、仲間に加わった祝い金だとでも思ってい「でしたら、私が寝泊まりしている教会に来ますか?」ただいたらって教会と無関係の部外者を招いていいのか?」
「・・・まぁ、全くの部外者はお断り致しますが、教会に関わりのある方ーつまり私みたいな人の事ですーの紹介ならば教会の宿舎を利用できるんですよ。」
「あ、そうなの」
それは知らなかった。と言う事は出会ってからここ数日、エリカから一度もそんな話は聞かなかったから、エリカとしては紹介しようと言うぐらいの信頼度は無いって事か・・・。
まぁ、当然と言えば当然か・・・。寧ろ、それぐらいの危機感は持ってなきゃ冒険者なんてやっても早死にするだけだわな・・・。
そういう意味ではキキョウは同姓だし、既にBランク冒険者と言う社会的信用があるから無名の俺よりは信用出来るわな・・・。
「あ、何でしたらカズサさんも来ます?」
これが社交辞令である事は俺でも分かるので、
「いや、俺は俺で今日借りる部屋で明日、卸す序に売り込みたい商品の準備もしないといけないので遠慮しておくよ。」
「・・・そうですか。まぁ、機会があったらカズサさんもどうぞ。」
断った時、一瞬だけがっかりした表情になったと言う事は、エリカの中では俺も招いても良いと言う事か?
まぁ、それはとにかくとしてこれでキキョウの今日の宿は確保できたな。
「・・・何はともあれエリカが良いと言うのならばキキョウさんの事は任せる。」
「はい、ではキキョウさん、行きましょう。カズサさん、また明日。」
「今日は色々お世話になりました。明日からも宜しくお願い致します。」
キキョウは深々と頭を下げるとエリカと共に教会へと向かって行った。
それをしばし見送ってから俺も今日の宿を得るため、この世界に来てから泊まっている『初冒の宿』へと向かった。
「やっぱりチート能力だよな・・・マジで出来るとは・・・。」
夜も21時頃となり、『初冒の宿』の1室で夕食も既に終え、エリカに言った通り、エリカ達と別れた後今日の宿の予約をした後、街のあちこちの店で購入したいくつもの素材を使って先程、錬金を行い、それによって完成した日〇のチ〇ンラーメンやちゃんとした箱や袋に入ったカ〇リーメ〇トやS〇YJ〇Y、桃やみかんの缶詰、レトルトカレーが5つずつ俺の目の前に置かれている。
それだけでなくエリカに錬金した銃やエルフの里”イーストウッド”で錬金した狙撃銃も5丁ずつ置いており、それぞれの弾丸も10発ずつ錬金した。
「ふう、結構錬金したな。まぁ、これだけあればどれかはミントの店で販売されるだろ。」
目の前に置いてある品物を全部、アイテムボックスに仕舞い込んだ。
「全くこのアイテムボックスも便利でいいぜ。出来るならエリカのいる前でも使いたいが、まだ信用は出来ないからな・・・。」
エリカの性格からするとアイテムボックスの存在を知られても、俺が強く頼めば黙ってくれるだろうが、うっかりとポロッと漏らしてしまう可能性があるのも否定できない。
まだ当分の間はエリカの前ではアイテムボックスを使用しない方が良いだろう。
そこで俺はこれからはキキョウもパーティーに参加する事を思い出した。
「・・・当分はキキョウもいるからなおの事エリカにアイテムボックスの事を教える訳にはいかないな・・・。」
ため息をつきながらそう呟きながら、果たしてキキョウはどれくらいの間、パーティーメンバーとして仲間でいるかと思案したが、そこで元々、キキョウがこの国に来たのは姉の消息を掴むためである事を思い出し、
「キキョウの話を聞いていると、シスコンのようだし、低ランクの俺達とずっといては姉の消息を掴む可能性は低いと考えて、その内、パーティーから抜けるか・・・。」
一人呟きながらキキョウについてはそう結論を出し、エリカにアイテムボックスの事を教えるとしたらその後で良いかと俺は結論付けた。
まぁ後はどれぐらいでキキョウが痺れを切らすかだな・・・。
俺はそう思いながら、もう起きていても仕方が無いので眠る事にした。
ベッドに入り、間もなく俺の意識は夢の世界へと旅立っていった・・・。
この時の俺はキキョウとはそんなに長く関わる事はないだろうと考えていたが、それに反してキキョウそして後に出会う事になる彼女の姉ナデシコ、彼女達アキカ姉妹とは、エリカ同様一生の付き合いになる事を、この時の俺には微塵も思うはずもなかった・・・。
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